BOOK

「ワシントン・ポー」シリーズ著者による新シリーズ『恐怖を失った男』を読んだ

恐怖を失った男 / M・W・クレイヴン (著), 山中 朝晶 (翻訳) 連邦保安官局のベン・ケーニグは頭部へ銃弾を受け、恐怖の感情を失った。さらにマフィアから懸賞金をかけられたベンは、任務に支障をきたし逃亡生活を余儀なくされる。ある日、彼は連邦保安官…

ワシントン・ポー・シリーズ第6作『デスチェアの殺人』を読んだ

デスチェアの殺人(上)(下) / M・W・クレイヴン (著), 東野 さやか (翻訳) カルト教団の指導者が木に縛られ石打ちで殺された。聖書の刑罰を模した奇妙な殺害方法に困惑するポー。さらに遺体には、分析官ブラッドショーにも分からない暗号が刻まれていた。事…

ワシントン・ポー・シリーズ第5作『ボタニストの殺人』を読んだ

ボタニストの殺人(上)(下) / M・W・クレイヴン (著), 東野 さやか (翻訳) 生放送のトーク番組で、女性蔑視の持論を展開していた自称ジャーナリストの男性が突然倒れ、搬送先の病院で死亡した。男性は脅迫状を受け取っており、警察は殺人事件として捜査を開…

ワシントン・ポー・シリーズ第4作『グレイラットの殺人』を読んだ

グレイラットの殺人 / M・W・クレイヴン (著), 東野 さやか (翻訳) 貸金庫を襲った強盗団が、身元不明の遺体と鼠の置物を残して姿を消した。三年後、サミット開催が迫るなか要人を搬送するヘリコプター会社の社長が殺される。テロを警戒した政府はポーに…

ワシントン・ポー・シリーズ第3作『キュレーターの殺人』を読んだ

キュレーターの殺人 / M・W・クレイヴン (著), 東野 さやか (翻訳) クリスマスの英国カンブリア州で切断された人間の指が次々発見された。プレゼントのマグカップのなか、ミサが行われた教会、そして精肉店の店内でー。現場には“#BSC6”という謎めい…

「ワシントン・ポー」シリーズ第1作『ストーンサークルの殺人』と第2作『ブラックサマーの殺人』を読んだ

イギリスの作家M・W・クレイヴンによるミステリー小説「ワシントン・ポー」シリーズ スティーグ・ラーソンの『ミレニアム』三部作を読み終え、「何か他にも良質なミステリ小説はないか?」と探していたところ、私のアンテナに引っかかったのが、イギリスの作…

凄腕暗殺者が暴れまわるド派手なアクション小説『エージェント17』

エージェント17 / ジョン ブロウンロウ (著), 武藤 陽生 (翻訳) 世界で最も恐れられているエージェント“17”。“15”までの暗殺者は、そのだれもが次の番号のエージェントたちによって殺されてきたが、“16”だけは殺されることなく姿を消していた。“16”の跡を継…

深夜の森の中で狙撃手に襲われる恐怖を描くスリラー小説『夜明けまでに誰かが』

夜明けまでに誰かが / ホリー・ジャクソン (著), 服部 京子 (翻訳) 高校生のレッドは、キャンピングカーで友人3人、お目付け役の大学生2人と春休みの旅行に出かけていた。だが人里離れた場所で車がパンク。携帯の電波は届かない。そして何者かに狙撃され、…

最近読んだスリラー小説2冊:『螺旋墜落』『ハウスメイド』

螺旋墜落/ キャメロン・ウォード (著), 吉野 弘人 (翻訳) 数学教師チャーリーの乗った旅客機は午前0時に墜落、乗客乗員は死亡した。 だがチャーリーは23:00に目を覚ます。そして機は再び午前0時に墜落した。次に気がつくと時刻は23:01。彼女はタイムループ…

スティーグ・ラーソンの『ミレニアム』3部作読了、そしてこれがもうとてつもない大傑作シリーズだった 

スティーグ・ラーソンの『ミレニアム』3部作を読了した スウェーデン出身の作家スティーグ・ラーソンが手がけ、全世界で8000万部を売り上げた怪物級のミステリー小説『ミレニアム』3部作を、ようやく読み終えた。第1部『ドラゴン・タトゥーの女』は昨年読了…

これまで読んだフィッツジェラルド本のまとめ

スコット・フィッツジェラルドの翻訳本を何冊か読み、一か月ほどかけてブログで紹介した。一応個人的にひと段落ついたので、今日はそれらのブログ記事をここにまとめておこうと思う。なお、フィッツジェラルドの『グレート・ギャツビー』も随分前に読んでブ…

スコット・フィッツジェラルド自選短篇集『若者はみな悲しい』を読んだ

若者はみな悲しい / スコット・フィッツジェラルド (著), 小川 高義 (翻訳) 理想の女性を追いつづける男の哀しみを描く「冬の夢」。わがままな妻が大人へと成長する「調停人」。親たちの見栄と自尊心が交錯する「子どもパーティ」など、本邦初訳4篇を含む9…

村上春樹翻訳版スコット・フィッツジェラルド短篇集『ある作家の夕刻 フィッツジェラルド後期作品集』を読んだ

ある作家の夕刻 フィッツジェラルド後期作品集 / スコット・フィッツジェラルド(著)、村上春樹(編訳) 作家としての窮状さえも、フィッツジェラルドは 見事に小説に結実させていった―― 華やかな喧噪の日々から一転、三十代にして迎えた不遇の時代。 そして…

村上春樹翻訳版スコット・フィッツジェラルド短篇集『バビロンに帰る: ザ・スコット・フィッツジェラルド・ブック2』を読んだ

バビロンに帰る: ザ・スコット・フィッツジェラルド・ブック2 / スコット・フィッツジェラルド(作)、村上春樹(翻訳) 僕らはこの不躾なくらいに気前よく才能をまき散らす作家に脱帽しないわけにはいかない……ビター・スイートな五短編と訳者のアッシュヴ…

村上春樹 著訳『ザ・スコット・フィッツジェラルド・ブック』を読んだ

ザ・スコット・フィッツジェラルド・ブック / 村上春樹 著訳 それは『グレート・ギャツビー』翻訳への長い旅の始まりでもあった―生地セント・ポールから魂の眠るロックヴィルまで、ゆかりの各地を訪ねる紀行のほか、類い稀なヴァイタリティーでスコットを翻…

村上春樹翻訳版スコット・フィッツジェラルド短篇集『マイ・ロスト・シティー』を読んだ

マイ・ロスト・シティー / スコット・フィッツジェラルド(作)、村上春樹(翻訳) 何年ものあいだ、フィッツジェラルドだけが僕の師であり、大学であり、文学仲間であった――翻訳者・村上春樹の出発点ともなった短篇集を全篇改訳。新たにフィッツジェラルド…

村上春樹翻訳版スコット・フィッツジェラルド短篇集『冬の夢』を読んだ

冬の夢 / スコット・フィッツジェラルド(作)、村上春樹(翻訳) 天衣無縫に、鮮やかに、そして痛切に-八十年の時を越えて今も読む者の心を打つ、二十代の天才的作家の瑞々しい筆致。フィッツジェラルドのベスト短篇の一つに訳者が挙げる表題作ほか、来る…

注目のファンタジー&ホラー作家、T・キングフィッシャーの作品を3作読んだ

T・キングフィッシャーのファンタジー&ホラー作品を3冊読んだ T・キングフィッシャーは1977年生まれのアメリカの作家・イラストレーター・漫画家だ。本名はアーシュラ・ヴァーノンといい、大人向け作品を執筆する際にT・キングフィッシャーというペンネー…

怪奇な夏は終わらない!?納涼・怪奇幻想小説祭り第3弾!!

歴の上では秋ではあるが、まだまだ厳しい暑さが続いている。暑さをしのぐにはやはり納涼。そして納涼と言えば怪奇幻想である。というわけで「怪奇幻想小説祭り」の第3弾をここに賑々しく(?)開催させていただきたい。 ロアルド・ダールの幽霊物語 / ロア…

夏だ!怪奇だ!まだまだ続くよ納涼・怪奇幻想小説祭り第2弾!!

暑い夏はまだまだ終わらない。そして夏と言えば、怪奇と幻想。というわけで今回は、以前の記事「夏だ!怪奇だ!納涼・怪奇幻想小説祭り!」に続く第2弾として、夏にぴったりの珠玉の作品を3冊紹介する。 魂の奥底をゆさぶる深い戦慄『奥の部屋: ロバート・エ…

夏だ!怪奇だ!納涼・怪奇幻想小説祭り!

今年も暑い毎日が続いている。6月ぐらいから早くも30℃を超えていたし、7月で35℃超え、8月になるとどこもかしこも40℃近くまで上がるという、もうなにがどうなってんだ状態である。こんな夏はエアコンの効いた部屋にこもって怪奇小説でも読みながら納涼するに…

芥川龍之介と英米怪異幻想譚:知られざる西洋文学への深い愛 /『芥川龍之介選 英米怪異・幻想譚』

芥川龍之介選 英米怪異・幻想譚 / 澤西 祐典 (編集), 柴田 元幸 (編集) 芥川が選んだ「新らしい英米の文芸」は,まさに当時の「世界文学」最前線であった.旧制高校の英語副読本として編まれたアンソロジー八巻より,二二の短篇・エッセイを精選.ポーやビ…

東方に膨張する聖書ストーリー/『古代オリエントの宗教』を読んだ

古代オリエントの宗教 / 青木健 (著) パレスティナ発の「聖書ストーリー」は、メソポタミア平原を越え、イラン高原へ。東方へ膨張をつづける聖書ストーリーに対し、諸民族はいかに向き合ったか。最大の土着宗教ゾロアスター教、「真のキリスト教」を自称し…

『イタリア史10講』を読んだ

イタリア史10講 / 北村 暁夫 イタリア史10講 (岩波新書) 作者:北村 暁夫 岩波書店 Amazon ヨーロッパ・地中海世界の要たるこの地には、古来じつに多様な人びとが行きかい、ゆたかな歴史を織り上げてきた。リソルジメント(統一運動)以降の近現代史はもちろん…

『はじめて読む人のローマ史1200年』を読んだ

はじめて読む人のローマ史1200年 /本村凌二 はじめて読む人のローマ史1200年 (祥伝社新書) 作者:本村凌二 祥伝社 Amazon 数ある文明のなかで、起承転結をこれほど完璧に見せた歴史はない。本書は、その1200年間を4つの時代に分け、「なぜ、ローマは大帝国に…

『物語 イタリアの歴史 解体から統一まで』と『物語 イタリアの歴史II 皇帝ハドリアヌスから画家カラヴァッジョまで 』を読んだ

物語 イタリアの歴史 解体から統一まで / 藤沢道郎(著) 物語 イタリアの歴史 解体から統一まで (中公新書) 作者:藤沢道郎 中央公論新社 Amazon 皇女ガラ・プラキディア、女伯マティルデ、聖者フランチェスコ、皇帝フェデリーコ、作家ボッカチオ、銀行家コ…

「大衆食文化史」本のまとめ

唐突に”大衆食文化史”に興味が湧き、それにまつわる何冊かの本を集中して読んだ。対象となった料理はカレー、フライ・とんかつ、お好み焼き、牛丼、焼き鳥、串かつ、ラーメン、焼きそば、スパゲティといった誰にも馴染みのあるものばかりである。学術的な知…

『パスタでたどるイタリア史』を読んだ

パスタでたどるイタリア史 / 池上 俊一 (著) 長い歴史と豊かな地域色をもつイタリアで、人々の心を結ぶ国民食パスタ。古代ローマのパスタの原型、アラブ人が伝えた乾燥パスタ、大航海時代がもたらしたトマト。パスタの母体となった中世農民のごった煮スープ…

『麺の歴史 ラーメンはどこから来たか』『ソース焼きそばの謎』を読んだ

麺の歴史 ラーメンはどこから来たか / 奥村 彪生 (著), 安藤 百福 (読み手) 麺の歴史 ラーメンはどこから来たか (角川ソフィア文庫) 作者:奥村 彪生 KADOKAWA Amazon 「チキンラーメン」生みの親の安藤百福と、日本の食文化研究家の奥村彪生がラーメンのル…

高級洋食が大衆化してゆく経緯を追った『串かつの戦前史〈東京ワンニラ史 後編〉』を読んだ

串かつの戦前史/ 近代食文化研究会 (著) 上流階級向けの高級フルコース料理として始まった明治初期の西洋料理は、次第に大衆化し、庶民の日常へと溶け込んでいった。 その大衆化が行き着いた究極の姿が、屋台でコップ酒片手に立ち食いする串かつであり、肉…