2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

最近聴いたエレクトリック・ミュージック/Anjunadeepレーベルがエモ過ぎる件について

「最近こればっかり聴いている」というのがAnjunadeepレーベルからリリースされている様々なアルバムだ。ジャンルとしてはプログレッシヴ・ハウスの範疇に入るのだが、プログレッシヴ・ハウスという言葉から連想する大箱中心の産業ダンス・ミュージックとは…

映画『地獄の黙示録』の原案にもなったジョゼフ・コンラッドの『闇の奥』を読んだ

■闇の奥 / ジョゼフ・コンラッド 船乗りマーロウはかつて、象牙交易で絶大な権力を握る人物クルツを救出するため、アフリカの奥地へ河を遡る旅に出た。募るクルツへの興味、森に潜む黒人たちとの遭遇、底知れぬ力を秘め沈黙する密林。ついに対面したクルツ…

ジョン・ル・カレ・スパイ小説の総括ともいえる長編『スパイたちの遺産』

スパイたちの遺産/ジョン・ル・カレ(著)、加賀山卓朗(訳) スマイリーの愛弟子として幾多の諜報戦を戦ってきたピーター・ギラムは、老齢となり、フランスの片田舎で引退生活を送っていた。ある日、彼は英国情報部から呼び出され、警くべきことを知らされる。…

映画館もやってないのでタイトルだけ知ってて観たことのなかった巨匠映画監督の作品をあれこれ観ていた

タイトルだけ知ってて観たことのなかったシネフィルな作品をまとめて観た 基本的にオレはただただドンパチしてるだけのIQの低い映画や観た後すぐ忘れるようなひたすらしょーもない映画を頭をボンヤリさせつつウヘヘ……とか半笑いしながら観るのが大好きな怠惰…

旧い神々と新しい神々との戦い/ニール・ゲイマンの『アメリカン・ゴッズ』が凄まじく素晴らしかった

■アメリカン・ゴッズ(上)(下)/ニール・ゲイマン 出所まであと五日。三年の服役を終え、残りの日数を数えるシャドウ。あと、四日。あと、三日。そして…。その日まで四十八時間と迫ったとき、看守に呼び出されたシャドウはこう告げられた。今朝、愛する妻が自…

ニール・ゲイマンによるダーク・ファンタジー短編集『壊れやすいもの』を読んだ

■壊れやすいもの/ニール・ゲイマン 緑の液体が飛び散る惨殺死体にベイカー街の名探偵が挑む「翠色の習作」、女性が忽然と失踪した、いかがわしく謎めいたサーカスへと誘われる「ミス・フィンチ失踪事件の真相」、ナルニア国物語に登場する美少女のその後に…

令和孤魯那騒動後先 (れいわころなそうどうあとさき)

ぶっは。 皆さんマスクしてますか。手洗いうがいしてますか。三密に気を付けてますか。外出は控えてますか。 実際の所、個人レベルでは、これら100万回位聞かされたことをただ粛々とやり続けるだけのことである。これしかやりようがない。だから無駄に不安に…

筒井康隆短編集『堕地獄仏法/公共伏魔殿』を読んだ

■堕地獄仏法/公共伏魔殿 / 筒井康隆 巨大な権力を握った某国営放送の腐敗と恐怖を描き、一読すれば受信料を払わずにはいられない「公共伏魔殿」、諸事情によりここにはあらすじを書けないもうひとつの表題作「堕地獄仏法」、ロボット記者たちに理路整然と問…

小川哲のSF小説『ゲームの王国』を読んだ。

■ゲームの王国(上)(下) / 小川哲 サロト・サル―後にポル・ポトと呼ばれたクメール・ルージュ首魁の隠し子、ソリヤ。貧村ロベーブレソンに生まれた、天賦の「識」を持つ神童のムイタック。運命と偶然に導かれたふたりは、軍靴と砲声に震える1975年のカンボジ…

アンソロジー『どこにもない国―現代アメリカ幻想小説集』を読んだ

どこにもない国―現代アメリカ幻想小説集/柴田元幸=編訳 「奇妙な味」の物語が好きである。江戸川乱歩が作ったと言うこの言葉は、ミステリともホラーともSFともつかない、当然主流文学にも当てはめることの出来ない、どこか不可思議で不条理な物語に与えら…

オレのブログの歴代映画ベストテンをさらしてみる

unsplash-logo Felix Mooneeram そういや去年の暮、オレの尊敬する映画ブロガーのTaiyakiさんが「「映画テン年代ベストテン」を選ぶ前に過去9年間のベストテンを振り返る」という企画をやっていて、オレもそれに便乗しようと記事を書いていたのだが、途中で…

ネズミとネコのはなし

今日はオレの大好きなネズミとネコの話をしたいんだ。ネズミとネコって言ったって「トムとジェリー」じゃないよ。というか「トムとジェリー」、子供のころは単にアニメだからっていうだけでいつも見てたけど、ブラックすぎ&サディスティックすぎて子供心に…

さて5月に入り連休前半なのだが

Glen Carrie 4月は嘘だろってぐらい寒かったのに、5月に入った途端あっという間に夏みたいな気温にまで上がった。天気はこれから若干崩れるようだが、今日のところはまあまあで、実に過ごしやすい。今は5月の連休、いわゆるゴールデンウィークの真っ最中で、…

リティク・ローシャンが惚れ惚れするほどカッコいいインドのスパイ・アクション大作『WAR』!

■WAR (監督:シッダールト・アーナンド 2019年インド映画) インドのベテラン人気俳優リティク・ローシャンと現在人気爆発中(オレの中で)の若手アクションスター、タイガー・シュロフがタッグを組んで出演したアクション映画『WAR』であります。2019年に…