今年は中東料理

先日は相方さんのお誕生日ということで、ささやかながら食事会を開きました。本当は相方さんの誕生日は数週間前だったのですが、例によって彼女の仕事が忙しすぎてなかなか時間がとれず、遅れに遅れて今回やっと開催することが出来たんです。というか実は去…

縦横に広がる異様な脳内世界の光景/映画『アンチグラビティ』

■アンチグラビティ (監督:ニキータ・アルグノフ 2019年ロシア映画) ちょっと前に「ロシアのSF映画には意外と拾い物がある!」とこのブログで書いたばかりだが*1、またまたロシア製SF映画の登場である。こうして立て続けにロシア製SFをロードショー劇場で…

山尾悠子の幻想小説『飛ぶ孔雀』はオレには向いていなかったらしい

■飛ぶ孔雀 / 山尾悠子 庭園で火を運ぶ娘たちに孔雀は襲いかかり、大蛇うごめく地下世界を男は遍歴する。伝説の幻想作家、待望の連作長編小説。 最近「自分の好きな小説ジャンルはSFでも文学でもなく幻想小説なのではないか」と思ったのである。それはニール…

幻想小説短編集『言葉人形 (ジェフリー・フォード短篇傑作選)』を読んだ

■言葉人形 (ジェフリー・フォード短篇傑作選) / ジェフリー・フォード かつて、野良仕事に駆り出される子どもたちのために用意された架空の友人、言葉人形。それはある恐ろしい出来事から廃れ、今ではこの小さな博物館にのみ名残を留めている―表題作ほか、…

祝:DVD・Blu-ray発売!インドのスーパーヒーロー『フライング・ジャット』の活躍をみんなも観よう!

■フライング・ジャット (監督:レモ・デスーザ 2016年インド映画) (この記事は2016年9月2日更新の『弾よりも速く、力は機関車よりも強く!インドのスーパーヒーロー、フライング・ジャット登場!?〜映画 『A Flying Jatt』』を作品のソフト化に合わせ一部…

稀代の武術家の生涯を描く『イップ・マン』シリーズ、堂々の完結編/映画『イップ・マン 完結』

■イップ・マン 完結 (監督:ウィルソン・イップ 中国・香港映画) ■『イップ・マン』シリーズ完結編 あの『イップ・マン』が遂に完結である。最強の中国拳法・詠春拳の使い手であり、ブルース・リーの師匠としても知られ、19世紀末に生まれ激動の時代を生き…

地球侵略SF『三体』シリーズ第2弾『三体Ⅱ 黒暗森林』がモノスゲエ面白かったぞお!

■三体Ⅱ 黒暗森林 (上)(下) / 劉 慈欣 人類に絶望した天体物理学者・葉文潔(イエ・ウェンジエ)が宇宙に向けて発信したメッセージは、三つの太陽を持つ異星文明・三体世界に届いた。新天地を求める三体文明は、千隻を超える侵略艦隊を組織し、地球へと送り…

最近ダラ観した韓国映画などなど

■パラサイト 半地下の家族 (監督:ポン・ジュノ 2019年韓国映画) パラサイト 半地下の家族 [Blu-ray] 発売日: 2020/07/22 メディア: Blu-ray う〜ん『パラサイト半地下の家族』、前評判が高くて気にはしてたんだけど実際観てみたら期待外れだったなあ。貧…

最近聴いたエレクトリック・ミュージック

■Berghain Funfzehn / Luke Slater Berghain Funfzehn [Analog] アーティスト:Luke Slater 発売日: 2020/05/22 メディア: LP Record ベルリンの人気レーベルOstgut TonからリリースされたUKテクノ・シーンの重鎮Luke Slaterのニュー・アルバム。いつものぶっ…

殺って殺って殺りまくれッ!?/映画『ランボー ラスト・ブラッド』

■ランボー ラスト・ブラッド (2019年アメリカ映画) シルベスター・スタローンの『ランボー』シリーズには特に思い入れが無く、全作観ているのかどうかもよく分からない(2作目と3作目が頭の中でごっちゃになってる)。しかし4作目に当たる『ランボー 最後…

最近ダラ観した韓国映画などなど

■EXIT イグジット (監督:イ・サングン 2019年韓国映画) EXIT [Blu-ray] 発売日: 2020/05/02 メディア: Blu-ray 韓国パニックアクション映画『EXIT イグジット』がとてつもなく面白かったッ!!毒ガステロに遭った韓国都市、拡散上昇するガスから逃れる為と…

最近ダラ観したDVDやらなにやら

■ボーダー 二つの世界 (監督:アリ・アッバシ 2018年スウェーデン・デンマーク映画) ボーダー 二つの世界 [Blu-ray] 発売日: 2020/05/08 メディア: Blu-ray スウェーデン産ホラー『ボーダー 二つの世界』観た...。「特殊能力を持つ醜い女」が主人公という段…

最近読んだコミックあれこれ

■そせじ (4) /山野一 そせじ(4) 作者:山野一 発売日: 2020/05/11 メディア: Kindle版 特殊漫画家・山野一はねこぢるとの出会いからその後「ねこぢるy」としてねこぢるの遺志を継いできたが、山野一名義で書き続けているコミック『そせじ』はかつての山野…

終わりなき戦いの果てにあるもの/ロシア産侵略SF映画『ワールドエンド』

■ワールドエンド (監督:イゴール・バラノフ 2019年ロシア映画) ロシアのSF映画には意外と拾い物がある。 ロシアのSF映画と言えば古くには『惑星ソラリス』(1972)や『ストーカー』(1979)のような格調高い作品、『未来惑星キン・ザ・ザ』(1986)みたいなカル…

デヴィッド・リーンの初期の作品『旅情』と『逢びき』を観た【デヴィッド・リーン特集その5】

■旅情(監督:デヴィッド・リーン 1955年イギリス・アメリカ映画) アメリカに住む独身女性ジェーン(キャサリン・ヘプバーン)が念願のヨーロッパ旅行に出かけ、最終目的地である水の都・ヴェネツィアで一人のイタリア人男性と恋に落ちる。しかしその男性レ…

引き続きデヴィッド・リーン監督作『ライアンの娘』『インドへの道』を観た【デヴィッド・リーン特集その4】

■ライアンの娘 (監督:デヴィッド・リーン 1970年イギリス・アメリカ映画) 映画『ライアンの娘』は20世紀初頭のアイルランドの寒村が舞台となる。当時イギリス領であったアイルランドはイギリスに対して独立運動を繰り広げていた。物語の主人公は若き人妻…

戦争という名の虚無/映画『戦場にかける橋』【デヴィッド・リーン特集その3】

■戦場にかける橋 (監督:デヴィッド・リーン 1957年イギリス・アメリカ映画) デヴィッド・リーン監督作『アラビアのロレンス』や『ドクトル・ジバゴ』は観ていなくともこの『戦場にかける橋』を観たことのある方は多いのではないか。なぜならオレもその一人…

砂漠を愛し、アラブの民を愛した男/映画『アラビアのロレンス』【デヴィッド・リーン特集その2】

■アラビアのロレンス (監督:デヴィッド・リーン 1962年イギリス・アメリカ映画) デヴィッド・リーン監督作『アラビアのロレンス』。やっと観た。やっと観た、というのは要するに生まれて初めてやっと全篇通して最後まで観た、ということである。子供の頃TV…

時代に翻弄され数奇な運命を辿る男女の愛を描いた歴史ロマン/映画『ドクトル・ジバゴ』【デヴィッド・リーン特集その1】

■ドクトル・ジバゴ (監督:デヴィッド・リーン 1965年アメリカ・イタリア映画) ロシア革命を背景に、時代に翻弄され数奇な運命を辿る男女の、許されぬ愛とその行方を描いた作品である。197分。物語は帝政ロシア時代から始まり、第一次世界大戦を経て、ロシ…

デヴィッド・リーンにハマってしまった【デヴィッド・リーン特集:序章】

ついこの間まで家で積みDVDばかり消化していた。見栄を張って買ったはいいがまるで観ていなかった名作系の映画ばかり観ていたのである。その時に観た映画はこちらのエントリで紹介した。 とはいえ、観ていない積みDVDはまだまだ残っていて、「いやもうそろそ…

オルダス・ハクスリ―のディストピア小説『すばらしい新世界』は実はユートピア小説だった?

■すばらしい新世界 / オルダス・ハクスリ― すべてを破壊した“九年戦争”の終結後、暴力を排除し、共生・個性・安定をスローガンとする清潔で文明的な世界が形成された。人間は受精卵の段階から選別され、5つの階級に分けられて徹底的に管理・区別されていた…

リュック・ベッソン印のビューティー・アサシン映画『ANNA/アナ』を観た

■ANNA/アナ (監督:リュック・ベンソン 2019年アメリカ・フランス映画) 例のアレによる緊急事態宣言が解除され、「久しぶりに映画でも行くか」と公開情報を漁っているオレの目に飛び込んできた映画タイトルが『ANNA/アナ』。なにやら女殺し屋が主人公の映画…

今更ながらジョージ・オーウェルの『一九八四年』を読んだ

■一九八四年 / ジョージ・オーウェル “ビッグ・ブラザー”率いる党が支配する全体主義的近未来。ウィンストン・スミスは真理省記録局に勤務する党員で、歴史の改竄が仕事だった。彼は、完璧な屈従を強いる体制に以前より不満を抱いていた。ある時、奔放な美…

息子を亡くしたおじさんの話

unsplash-logo mnm.all これはオレがいまの仕事に就いた20代終わりの頃の話だ。入社したばかりの会社の事務所には、嘱託で来ているおじさんが一人いた。 オレの会社は輸出入貨物の通関や保税蔵置を行う会社なのだが、この中で輸出貨物については「検量」とい…

バルテュスの画集を購入した

「ああ、この絵、なんだろう、変だなあ、でも好きだなあ」と思っていた画家がいて、でも名前をずっと思い出せなくて、何年間も「あれって誰なんだろう?」と頭の片隅で気にしていた。その名前がこの間、何かの拍子で判明し、また忘れないうちに画集を買って…

最近聴いたエレクトリック・ミュージック/Anjunadeepレーベルがエモ過ぎる件について

「最近こればっかり聴いている」というのがAnjunadeepレーベルからリリースされている様々なアルバムだ。ジャンルとしてはプログレッシヴ・ハウスの範疇に入るのだが、プログレッシヴ・ハウスという言葉から連想する大箱中心の産業ダンス・ミュージックとは…

映画『地獄の黙示録』の原案にもなったジョゼフ・コンラッドの『闇の奥』を読んだ

■闇の奥 / ジョゼフ・コンラッド 船乗りマーロウはかつて、象牙交易で絶大な権力を握る人物クルツを救出するため、アフリカの奥地へ河を遡る旅に出た。募るクルツへの興味、森に潜む黒人たちとの遭遇、底知れぬ力を秘め沈黙する密林。ついに対面したクルツ…

ジョン・ル・カレ・スパイ小説の総括ともいえる長編『スパイたちの遺産』

■スパイたちの遺産/ジョン・ル・カレ スマイリーの愛弟子として幾多の諜報戦を戦ってきたピーター・ギラムは、老齢となり、フランスの片田舎で引退生活を送っていた。ある日、彼は英国情報部から呼び出され、警くべきことを知らされる。冷戦のさなか、“ウィ…

映画館もやってないのでタイトルだけ知ってて観たことのなかった巨匠映画監督の作品をあれこれ観ていた

基本的にオレはただただドンパチしてるだけのIQの低い映画や観た後すぐ忘れるようなひたすらしょーもない映画を頭をボンヤリさせつつウヘヘ……とか半笑いしながら観るのが大好きな怠惰極まりない人間なのだが、時たま意味不明な向上心がメラメラと燃え上がり…

旧い神々と新しい神々との戦い/ニール・ゲイマンの『アメリカン・ゴッズ』が凄まじく素晴らしかった

■アメリカン・ゴッズ(上)(下)/ニール・ゲイマン 出所まであと五日。三年の服役を終え、残りの日数を数えるシャドウ。あと、四日。あと、三日。そして…。その日まで四十八時間と迫ったとき、看守に呼び出されたシャドウはこう告げられた。今朝、愛する妻が自…