2013-11-01から1ヶ月間の記事一覧

モンスターだって競争も試験もある!?〜『モンスターズ・ユニバーシティ』

■モンスターズ・ユニバーシティ (監督:ダン・スキャンロン 2013年アメリカ映画) 『モンスターズ・インク』のチビの目玉とでくの坊の毛モジャが再び主人公になって登場する『モンスターズ・ユニバーシティ』である。訳すと「化け物大学」。そう、前作より時…

肉塊と鉄塊と金塊のひとびと〜『ワイルド・スピード EURO MISSION』

■ワイルド・スピード EURO MISSION (監督:ジャスティン・リン 2013年アメリカ映画) 肉塊!それはムッキムキのマチズムとエロエロのエロ!鉄塊!それは鉛の弾丸を吐く銃器と高速で突き進む鋼鉄のマシーン!金塊!それはなにしろ金カネ金!肉塊・鉄塊・金塊…

『シー・トレマーズ』は環太平洋地域にモンスターが現れる映画だけどロボットは出てこなかった!

■シー・トレマーズ (監督:ブライアン・ユズナ 2010年オランダ・インドネシア映画) 海の底から怪獣がやってきて大騒ぎさ!というモンスター映画です。舞台は東スマトラ沖、ここに密漁目的で海上に建てられた掘っ立て小屋があり、いたいけな子供たちが売ら…

『アフター・アース』はウィル・スミスの息子の涙目な顔を100分間見せられる映画だった

■アフター・アース (監督:M・ナイト・シャマラン 2013年アメリカ映画) 父の名はウィル男、息子の名はジェイ太。ウィル男は自らの息子が男の中の男に育ってほしいがため、常日頃から厳しい教育を課していた。そんなウィル男はある日、ジェイ太とともに登山…

映画『スティーヴン・キングは殺せない!?』はキング・ファンもそうじゃない人も、全く観る必要なし!

■スティーヴン・キングは殺せない!? (監督:ホルヘ・バルデス・イガ、ロニー・カリル 2013年アメリカ映画) スティーヴン・キングの小説が好きだ。まあ全作読破!とまではいかないけれども、だいたいの長編は読んでいるつもりだ。最近読んだ『11/22/63』も…

最近聴いたエレクトロニック・ミュージック / Peter Van Hoesen, Livity Sound, DJ Rashad, Vakula, Emptyset

■Life Performance / Peter Van Hoesen LIFE PERFORMANCE (IMPORT)アーティスト: PETER VAN HOESEN出版社/メーカー: TRESOR発売日: 2013/10/21メディア: CDこの商品を含むブログを見るベルギーのテクノ・プロデューサーPeter Van Hoesenが、ベルリンの名門TR…

若きJ・キャメロンが参加したR・コーマン製作のカルトSF映画『ギャラクシー・オブ・テラー 恐怖の惑星』

■ギャラクシー・オブ・テラー 恐怖の惑星 (監督:B・D・クラーク 1981年アメリカ映画) 1981年、「低予算映画の王者」「大衆映画の法王」ロジャー・コーマン製作のSF映画。タイトルは直球そのまま『ギャラクシー・オブ・テラー』。そしてそのポスターが60年…

異形なる群衆の仮面〜『フォリガット』(ニコラ・ド・クレシー著)

バンドデシネ『フォリガット』は『天空のビバンドム』『氷河期』などで知られる異才、ニコラ・ド・クレシーの処女作となる。 この『フォリガット』、個人的な事なのだが、ちょっとした因縁がある。20年ほど前、洋書店をぶらついていた時、海外コミックコーナ…

パウリーナの思い出に / アドルフォ・ビオイ=カサーレス

人生とは神々を楽しませるための見世物にすぎない――幻影の土地に生まれた真の幻想作家ビオイ=カサーレス、本邦初の短篇集。愛の幻想、もう一つの生、夢の誘い、そして影と分身をめぐる物語。 ぼくはずっとパウリーナを愛していた。二人の魂は結びついていた…

ハングオーバーシリーズ完結篇『ハングオーバー!!!最後の反省会』は誰も二日酔いになんかなっていなかったッ!?

■ハングオーバー!!!最後の反省会 (監督:トッド・フィリップス 2013年アメリカ映画) 飲みまくって記憶が飛んじゃい目を覚ましたらとんでもないことに!?という『ハングオーバー』シリーズの最新作、3作目にして完結篇の『ハングオーバー!!!最後の反省会』…

今回も相変わらずのド派手な戦闘が展開!〜ゲーム『Call Of Duty: Ghosts』

『Call Of Duty』シリーズ新作『Call Of Duty: Ghosts』で御座います。今回の『Ghosts』、いったいどんなお話かといいますと、南米諸国によって組織された「連合」が軍事衛星ODINを襲撃し、そこからの高高度爆撃で壊滅状態と化した近未来のアメリカが舞台に…

缶ビール小説 【2007年2月10日分再録】

目覚ましの音で目を覚ますと取りあえず朝の缶ビールを一個飲んだ。作業着に着替え、もう一個缶ビールを飲むと、自転車で十分ほどの場所にある職場に向かう。俺の職場は缶ビールのリングプルを作っている工場だ。タイムカードを押し、缶ビールを飲み、リング…

不毛の荒野に広がる苛烈と残酷の物語〜『シェヘラザード 千夜一夜物語』

■シェヘラザード 千夜一夜物語 / セルジオ・トッピ,古永真一 アラビアの千一の夜 『アラビアンナイト』の別称でも知られる『千夜一夜物語』は、アラジン、シンドバット、アリババなど、映画やアニメでお馴染みのキャラを生み出した、日本人にも馴染の深い物…

最近聴いたエレクトロニック・ミュージック / Diamond Version, Ø[Phase], Pal Joey, Special Request, Deetron, Early Emissions

■EP 1-5 / Diamond Version 独raster-notonレーベルのAlva NotoとByetoneが結成したユニットDiamond Versionが先行してリリースしたEP5枚をまとめたアルバム。全18曲の非常にソリッドなインダストリアル・エレクトロが疾走する。ハードなテクノのお好きな方…

現実世界と自己との乖離〜『天使エスメラルダ: 9つの物語』

■天使エスメラルダ: 9つの物語 / ドン・デリーロ 島から出られないリゾート客。スラム街の少女と修道女。第三次世界大戦に携わる宇宙飛行士。娘たちのテレビ出演を塀の中から見守る囚人。大地震の余震に脅える音楽教師―。様々な現実を生きるアメリカ人たちの…

今回も三角頭の化け物が大暴れ〜映画『サイレントヒル: リベレーション』

■サイレントヒル: リベレーション (監督:マイケル・J・バセット 2012年アメリカ映画) 呪いにより外界と隔絶され、クリーチャーの住み着く異次元世界と化したサイレントヒル。謎の教団によって父を拉致された少女ヘザーは、自分の出生の謎がこの町にあるこ…

ふくしま屋が閉店した

数十年通っていた「ふくしま屋」が店を閉めた。ふくしま屋というのは近所のモツ焼き・もしくはヤキトンの店で、飲み屋とかではなく店頭でモツを焼いて販売していたのだ。 ふくしま屋のモツ焼きは絶品だった。売っていたのは、タン・ハツ・レバ・シロ・ガツ・…

人間ドックの季節

恒例の人間ドックの季節がやってきたのである。 行ったのは金曜日。会社には休みを貰った。 この週は月曜日が3連休の最終日で、そして金曜休むと、3日しか仕事していない週という事になり、ちょっと儲けた気分でもあった。 病院には朝9時までに来ることにな…

スランプ有名シェフと落ちこぼれシェフとのヒューマンなコメディ〜『シェフ!〜三ツ星レストランの舞台裏へようこそ〜』

■シェフ!〜三ツ星レストランの舞台裏へようこそ〜 (監督:ダニエル・コーエン 2012年フランス映画) フランス三ツ星レストランを舞台にしたコメディです。 主人公の若手シェフ、ジャッキー(ミカエル・ユーン)は料理に対する愛情と情熱が大きすぎて、なに…

『悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲』は『悪魔のいけにえ』の新たなる続編だった

■悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲 (監督:ジョン・ラッセンホップ 2013年アメリカ映画) 歳をとるのも困ったもので、なかなかモノの名前やらタイトルやらを覚えられなかったりするのである。「えーっと「チェーンソーを振りまわすキチガイの出てく…

水曜どうでしょうDVD第20弾『原付西日本制覇/今世紀最後の水曜どうでしょう』観た。

DVD

京都へ向かう新幹線。その特別室でディレクターの企画発表を待つ大泉さん。今回の企画はお気楽に「ぶらり京都の旅」ですとディレクターは台本まで手渡すが、これはまっかなウソだった。本当は京都からカブに乗せられ鹿児島県の佐多岬まで1400㎞の道程を…

戦慄!鮮血男爵との芋煮会!

それは芋煮だった 連休最終日は知り合いの皆様と一緒に東北名物「芋煮会」なんぞをしてきたのであった。 芋煮、それはただ芋を煮るというだけのことではない。芋を中心とした山の幸を大鍋でぐつぐつ煮ることにより、今年一年の豊穣を感謝し来年の豊かな実り…

購入コミック覚書

■諸星大二郎特選集・第1集 男たちの風景 / 諸星大二郎 諸星大二郎特選集 男たちの風景 (ビッグコミックススペシャル)作者: 諸星大二郎出版社/メーカー: 小学館発売日: 2013/10/30メディア: コミックこの商品を含むブログ (9件) を見るこれまでさんざんっぱら…

オレと食べ歩き〜泉昌之『食の軍師』

■食の軍師(3) / 泉昌之 食にうるさいトレンチコートの男・本郷さんに、さらに蜀の軍師・諸葛亮孔明が取り憑いて、メシを食う戦略・戦術・ダンドリを、ウザいぐらいに展開する泉昌之の『食の軍師』3巻です。今回も相変わらずメシを食うというただそれだけのこ…

”怒れる若者たち”を描くブリティッシュ・ニューウェーブ作品を幾つか

ブリティッシュ・ニューウェーブとは、50年代後半〜60年代初期の短い間に制作された、イギリスの労働者階級の若者たちを主人公とするニュー・シネマを指すのだという。「社会的リアリズム」の映像化を目指し、”怒れる若者たち”の姿を描いたこれらの作品は、…

異界の都市の物語、堂々完結。〜『闇の国々IV』

■闇の国々 IV / ブノワ・ペータース, フランソワ・スクイテン, 古永真一, 原正人 ブノワ・ペータースとフランソワ・スクイテンによるBD、『闇の国々』日本語翻訳が今回の第4巻でとりあえずの完結を迎える事になった。『闇の国々』は架空の世界の架空の都市群…