2015-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『ロボット』の監督シャンカールが描く美と醜の饗宴〜映画『I』

■I (監督:シャンカール 2015年インド映画) インド映画に興味の無い日本の観客を巻き込んでヒットしたエポックメイキングなインド映画、というと様々ありますが、まずは『ムトゥ 踊るマハラジャ』、そしてもう一つは『ロボット』だったんではないでしょうか…

ギャングの親分が医学生になってさあ大変!?〜映画『Munna Bhai M.B.B.S.』

■Munna Bhai M.B.B.S. (監督:ラージクマール・ヒラーニ 2003年インド映画) 『きっと、うまくいく』のラージクマール・ヒラーニ監督の処女作となる作品が2003年に公開されたこの『Munna Bhai M.B.B.S.』です。お話はギャングの親分が医学部に入学しちゃって…

ギャングの親分がガンジーの幻と出会って大騒ぎ!?〜映画『Lage Raho Munna Bhai』

■Lage Raho Munna Bhai (監督:ラージクマール・ヒラーニ 2006年インド映画) ギャングの親分がカンジーの幻に取り憑かれて大騒ぎさ!という2006年インド公開の作品です。監督は『きっと、うまくいく』『pk』のラージクマール・ヒラーニで、これは大いに期待…

そこは怪獣酒場だったッ!?

先日は知り合いの皆さんと川崎にある「帰ってきた怪獣酒場」に行ってまいりました。 早速キングジョーがお出迎え! ビールジョッキからお皿から怪獣尽くし! あのグドンも好きなツインテールフライ!もちろんエビ味!ってかエビフライだけど! 宇宙竜ナース…

イーガン新作『ゼンデギ』は「なんだかなあ」と思っちゃうような出来栄えだったな

■ゼンデギ / グレッグ・イーガン 記者のマーティンは、イランで歴史的な政権交代の場に居合わせ、技術が人々を解放する力を実感する。15年後、余命を宣告された彼は、残される幼い息子を案じ、ヴァーチャルリアリティ・システム“ゼンデギ”の開発者ナシムに接…

ケン・リュウの『紙の動物園』は現在最高のSF小説集だと思う。

■紙の動物園 / ケン・リュウ ぼくの母さんは中国人だった。母さんがクリスマス・ギフトの包装紙をつかって作ってくれる折り紙の虎や水牛は、みな命を吹きこまれて生き生きと動いていた…。ヒューゴー賞/ネビュラ賞/世界幻想文学大賞という史上初の3冠に輝いた…

最近聴いたエレクトロニック・ミュージックその他

■DJ-Kicks - DJ Koze / DJ Koze DJ-Kicks [Explicit]アーティスト: DJ Koze出版社/メーカー: !K7 Records発売日: 2015/06/15メディア: MP3 ダウンロードこの商品を含むブログ (1件) を見るベルリンのレーベル「Studio !K7」のミックスCDシリーズ「DJ-Kicks」…

ゲーム『バットマン:アーカム・ナイト』をやってる。

『バットマン:アーカム』3部作、ここに完結 シリーズ最終章にして、集大成にふさわしい壮大なストーリー。舞台は『バットマン:アーカム・シティ』の後のゴッサム・シティ。バットマンの宿敵の一人であるスケアクロウが密かにゴッサム・シティに舞い戻り、共…

第2次大戦中のカルカッタを舞台にした探偵ミステリー〜映画『Detective Byomkesh Bakshy ! 』

■Detective Byomkesh Bakshy ! (監督:ディバーカル・バナルジー 2015年インド映画) 映画『Detective Byomkesh Bakshy !』は第2次世界大戦中のインド・カルカッタ(現コルカタ)を舞台に、一人の探偵が失踪した男を捜索するうちに出遭った巨大な陰謀を描く…

というわけでバンサーリー監督最新作『Bajirao Mastani』を紹介

さてそんなバンサーリー監督ですが、新作の公開が既に決定しています。タイトルは『Bajirao Mastani』、タイトルから察するに、かつてムガル帝国としのぎを削り、一時はインドの覇権を握ったマラーター王国の第2代宰相バージー・ラーオを主人公とした歴史ド…

聾唖夫婦とその娘との愛の軌跡〜映画『Khamoshi: The Musical』【バンサーリー監督特集その5】

■Khamoshi: The Musical (監督:サンジャイ・リーラー・バンサーリー 1996年インド映画) 勝手に続けている「サンジャイ・リーラー・バンサーリー監督週間」、最後となる今回は1996年に公開されたサンジャイ監督のデビュー作『Khamoshi: The Musical』。タイ…

ドフトエフスキー『白夜』を原案とした美しい耽美ドラマ〜映画『Saawariya』【バンサーリー監督特集その4】

■Saawariya (監督:サンジャイ・リーラー・バンサーリー 2007年インド映画) まだまだ続く「サンジャイ・リーラー・バンサーリー監督週間」、今回は2005年の『Black』に続き2007年に製作された映画『Saawariya』。ドフトエフスキーの短編小説『白夜』を原作…

私の心は愛しいあなたのもの〜映画『Hum Dil De Chuke Sanam (ミモラ 心のままに)』【バンサーリー監督特集その3】

■Hum Dil De Chuke Sanam (ミモラ 心のままに) (監督:サンジャイ・リーラー・バンサーリー 1999年インド映画) サンジャイ・リーラー・バンサーリー監督週間と勝手に名づけてレヴューを書いているが、今回は1999年製作のサンジャイ監督デビュー2作目である…

盲ろうの少女とその教師との心の交流〜映画『Black』【バンサーリー監督特集その2】

■Black (監督:サンジャイ・リーラー・バンサーリー 2005年インド映画) 「サンジャイ・リーラー・バンサーリー監督週間」と勝手に銘打ってサンジャイ監督作品を集中して観ているが、今回観たのは2005年に公開された『Black』という作品。タイトルの「ブラッ…

全身麻痺の男が最後に願ったこと〜映画『Guzaarish』【バンサーリー監督特集その1】

■Guzaarish (監督:サンジャイ・リーラー・バンサーリー 2010年インド映画) サンジャイ・リーラー・バンサーリー監督といえばSRK主演の2002年公開作品『Devdas』が最も有名なのだろうが、個人的には2013年公開の『Goliyon Ki Raasleela: Ram-Leela』がなに…

『ターミネーター:新起動/ジェニシス』観た。

■ターミネーター:新起動/ジェニシス (監督:アラン・テイラー 2015年アメリカ映画) …ダダンダンダダン!…ダダンダンダダン!…ダダンダンダダン! あのターミネーターが(しつこくもまた)帰ってきた…ッ!?というターミネーター・シリーズ第5弾、『ターミ…

ピザ食わせろ!

ブログ「男の魂に火をつけろ!」のワッシュさんが7月10日に書いた記事で漫画『めしばな刑事タチバナ』18巻を取り上げていたのである。オレはこの漫画のことは知らなかったが、タイトルから推測するに「タチバナという刑事がメシの話をする」という内容なのだ…

そして再び惨劇の幕が開ける〜『シャイニング』の続編小説『ドクター・スリープ』

■ドクター・スリープ(上)(下) / スティーヴン・キング I. 冬季閉鎖中のリゾートホテルの管理人一家を、ホテルに巣食う悪霊たちが襲う。その恐怖と惨劇をおそるべき筆力で描ききった20世紀史に残るホラーの金字塔『シャイニング』。あれから36年、巨匠キング…

最近聴いたエレクトロニック・ミュージックその他

■Bastards / Ah! Kosmos Bastardsアーティスト: Ah! Kosmos出版社/メーカー: Denovali Records発売日: 2015/06/09メディア: CDこの商品を含むブログ (1件) を見る ■Flesh / Ah! Kosmos Fleshアーティスト: Ah Kosmos出版社/メーカー: Denovali Records発売日…

最近ダラ観したDVDだのBlu-rayだの

■ゲーム・オブ・スローンズ 第四章:戦乱の嵐-後編- (TVドラマシリーズ) ゲーム・オブ・スローンズ 第四章:戦乱の嵐-後編- ブルーレイ コンプリート・ボックス (5枚組) [Blu-ray]出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント発売日: …

ホドロフスキー原作の『アンカル』シリーズ完結編『ファイナル・アンカル』

■ファイナル・アンカル / アレクサンドロ・ホドロフスキー(作)、ホセ・ラドロン(画)、メビウス(画) R級探偵ジョン・ディフール。彼は今何かを思い出そうとしながら、酸の海に向かってまっさかさまに落下している。ロボット警官の飛行艇に救助された彼は、突…

アベンジャーズ新作つまんなかった。

■アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン (監督:ジョス・ウェドン 2015年アメリカ映画) 映画「アベンジャーズ」の続編『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』を観たのだがなんとも退屈だった。 もとよりスーパーヒーロー映画に人物描写の掘り下げ…

年貢が倍だと!?だったらクリケットで勝負だッ!?〜映画『ラガーン』

■ラガーン (監督:アシュトーシュ・ゴーワリケール 2001年インド映画) 「年貢が倍ってどういうことだっぺ!?だったらクリケットで勝負するっぺ!!」時は1893年、場所はイギリス統治下にあるインドの片田舎!因業なイギリス人悪代官がいたいけなインドの村…

失恋男とお節介女の恋物語〜映画『Jab We Met』

■Jab We Met (監督:イムティアズ・アリー 2007年インド映画) 電車の中で出会った一組の男女にほのかな想いが芽生えて…というインド映画では定番中の定番ともいえるボーイ・ミーツ・ガール・ストーリーです。とはいえこの物語、オーソドックスすぎるこのシ…

チンピラ二人と妖しい美女とが織りなすクライム・ドラマ正続2編〜映画『Ishqiya』『Dedh Ishqiya』

■Ishqiya (監督:アビシェーク・チョーベイ 2010年インド映画) インド女優の美しさは誰もが認めるところだろう。オレはインド映画観始めの頃、ディーピカー・パドゥコーン様のあまりの美しさに「これは宇宙レベルで女神と呼んでもいいだろ…」と驚愕したも…