2025-05-01から1ヶ月間の記事一覧

フェデリコ・フェリーニ監督による古典的名作『道』を観た

道 (監督:フェデリコ・フェリーニ 1954年イタリア映画) フェデリコ・フェリーニ監督作『道』を観た 最近オレの中でイタリア映画界の巨匠、フェデリコ・フェリーニがプチブームである。とはいえフェリーニの代表作のひとつと呼ばれる初期作品『道』をまだ…

牛丼のルーツはモツ煮込みをかけた丼飯だった?/近代日本食文化史『牛丼の戦前史〈東京ワンニラ史 前編〉』を読んだ

牛丼の戦前史 / 近代食文化研究会 (著) 牛丼は牛鍋から生まれたものではない!豊富な資料で初めて明らかになる牛丼の歴史 本書『牛丼の戦前史』は、牛丼のルーツを探るのと同時に、丼物(どんぶりもの)それ自体のルーツと、それが大衆になぜどのように受け…

今度もトム君が走って飛んで危機一髪な映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』

ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング (監督:クリストファー・マッカリー 2025年アメリカ映画) トム・クルーズが特殊諜報機関IMFのリーダー:イーサン・ハントに扮し、実行不可能な作戦を次々とやり遂げてゆくというスパイアクション映画『…

スティーヴン・キングのファンタジー小説『フェアリー・テール』がイマイチだった

フェアリー・テール (上)(下) / スティーヴン・キング(著),白石朗(翻訳) 元アルコール依存症の父と暮らしていた17歳のチャーリーはある日、近所の偏屈な老人ボウディッチ氏が怪我をしているのを助け、世話をするうちに親しくなる。そして知ったのはボウディ…

近代日本食文化史『お好み焼きの戦前史』を読んだ

お好み焼きの戦前史 / 近代食文化研究会 (著) 9年以上の時間をかけて収集した300以上の資料によって初めて明らかになる、お好み焼きの歴史 ラーメンのルーツに関する最新研究結果も、この本において詳らかに 北海道生まれのせいか、お好み焼きを食べる…

美と若さに執着した果てを描く極悪ゲロゲロ阿鼻叫喚映画『サブスタンス』

サブスタンス (監督:コラリー・ファルジャ 2024年イギリス・フランス映画) 加齢に伴う容色の衰えからキャリアを失いつつあった女優が、謎の薬品〈サブスタンス〉を投与することで「若く美しい自分の分身」を手に入れる。再び脚光を浴び輝かしい日々を送る…

”人生は祭だ、ともに生きよう”/フェデリコ・フェリーニ監督作『8 1/2』

8 1/2 (監督:フェデリコ・フェリーニ 1963年イタリア・フランス映画) フェリーニの作品は幾つかは観ているのだが、その全てを理解しているとは言い難い。フェリーニで一番最初に気に入ったのはオムニバス『世にも怪奇な物語』の中の「悪魔の首飾り」とい…

近代日本洋食史『なぜアジはフライでとんかつはカツか?』を読んだ

なぜアジはフライでとんかつはカツか?: カツレツ/とんかつ、フライ、コロッケ 揚げ物洋食の近代史 / 近代食文化研究会 (著) カツレツ/とんかつ、魚介類のフライ、コロッケ……揚げ物洋食の歴史を解き明かし、嘘・間違いだらけの日本西洋料理史を、膨大な資…

3度目のもふもふ/映画『パディントン 消えた黄金郷の秘密』

パディントン 消えた黄金郷の秘密 (監督:ドゥーガル・ウィルソン 2024年イギリス映画) 赤い帽子に青のダッフルコート。人間の言葉が話せてちょっとお茶目なくま、パディントンを主人公とした映画『パディントン 消えた黄金郷の秘密』です。イギリスの人気…

『新しいカレーの歴史 上 : 日本渡来以前の諸国のカレー』を読んだ

新しいカレーの歴史 上 : 日本渡来以前の諸国のカレー / 近代食文化研究会 イギリスのカレーの歴史は、女性が紡いできた フランスのカレーの歴史は、男性が紡いできた 日本に渡来する以前の各国のカレーは、どのような歴史をたどり、どのような姿をしていた…

休日および連休の写真日記(ほぼ食べもの)

4月19日(土) この日は相方さんと久しぶりに一緒に映画を観に行く。映画のタイトルは『Flow』(感想はこちらで)。その後、これまた久しぶりに行きつけのビアバーになだれ込み、よく冷えてシュワシュワした例のヤツを痛飲した。 この時カウンターのお兄さん…

宗教オタのサイコパス親父に監禁される怖い怖い映画『異端者の家』

異端者の家 (監督:スコット・ベック、ブライアン・ウッズ 2024年アメリカ・カナダ映画) みぞれ交じりの雨の降るある夕方、末日聖徒イエス・キリスト教会の布教を務める若いシスター2人が、森の中の一軒家を訪ねたのでございます……出てきた男は2人を家に招…

マーベル味噌っかす部隊出動!/映画『サンダーボルツ*』

サンダーボルツ* (監督:ジェイク・シュライアー 2025年アメリカ映画) 人類にまたしても・性懲りもなく危機が迫る!?しかしアベンジャーズは(いろいろあったので)もう来ない!?いやーこりゃたまらんわーどーにかなんないんっすか先輩!?と諦めかけて…

生きていたヒトラーの拉致連行作戦を描くフィクション『ヒトラーの弁明 : サンクリストバルへのA・Hの移送』を読んだ

ヒトラーの弁明 : サンクリストバルへのA・Hの移送 / ジョージ スタイナー (著), 佐川 愛子 (翻訳), 大西 哲 (翻訳) 統一ドイツで台頭するネオ・ナチ、歴史修正主義の動き、そして国連決議を無視したイスラエルのパレスチナ占領の現実ー。現代史の悪夢。ヒ…

”ただならぬ神仏像”を紹介した著書『怪仏異神ミステリー』

怪仏異神ミステリー / 本田 不二雄 (著) なぜそんなお姿なのか。 なぜそんなお姿でなくてはならなかったのか。 そんな像がなぜそこに祀られているのか。 本書は、「神仏探偵」として、全国にある 「ただならぬ神仏像」を探索し続けてきた 著者が、これまで…