2021-01-01から1年間の記事一覧

『諸星大二郎展 異界への扉』を見に行った。

今日は三鷹市美術ギャラリーで開催されている『諸星大二郎展 異界への扉』に行ってきました。 開催は前から知ってたんですが、三鷹まで行くのがなんだか億劫で今まで先伸ばしにしていたんですよ。しかしこの土曜日、いい具合に時間が空いたので、「こりゃ観…

還暦まであと365日

この9月9日に59歳になってしまったオレである。 リーチである。60歳にリーチである。あと1年したら60歳になってしまうという59歳なのである。59になったということよりも60直前という事実に打ちひしがれているのである。60歳。そうそれは還暦。赤いチャンチ…

『短篇コレクション 2 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第3集)』を読んだ

「池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 短編コレクション」は以前第1集を読み、その想像力豊かな粒揃いの作品群に非常に感銘を覚えた。短編と言いつつどれも濃厚で重量級の作品ばかりで、いつもはSF小説ばかり読んでいるオレが「文学スゲエ……」と心打ちのめされ…

MCUフェイズ4作品、『シャン・チー/テン・リングスの伝説』は「カンフー+ファンタジー」だった!

シャン・チー/テン・リングスの伝説 (監督:デスティン・ダニエル・クレットン 2021年アメリカ映画) 『アベンジャーズ』シリーズのマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)、フェイズ4起動!様々な話題作が公開される中、今度は中華系カンフー・ヒー…

生きるって何だろう?/映画『彼とわたしの漂流日記』

彼とわたしの漂流日記(監督:イ・ヘジュン 2009年韓国映画) 自殺に失敗しサバイバル生活を余儀なくされる男と彼を観察する引きこもり女 生きる希望を失って川に飛び込んだはずが、川の中州に漂着してしまった主人公。しかし泳ぐことのできない彼はそこから…

国立科学博物館に行ってきた

国立科学博物館「特別展 植物 地球を支える仲間たち」 この間のお休みの日は上野にある国立科学博物館に行ってきました。「特別展 植物 地球を支える仲間たち」が見たかったんですよ。 新型コロナ感染予防対策として国立科学博物館は現在入場人数制限のため…

RIP リー・”スクラッチ”・ペリー

リー・”スクラッチ”・ペリーが8月29日に亡くなったのらしい。享年85歳。「ダブ・ミュージックの生ける伝説」はこうして遂に天界の人となってしまった。 2018年のある日、オレは突然「リー・ペリーのアルバムを探求しなければならない」という天啓に導かれ、…

火山噴火を核爆弾で止めろ!/映画『白頭山大噴火』

白頭山(ペクトゥサン)大噴火 (監督:イ・ヘジュン キム・ビョンソ 2019年韓国映画) 巨大火山大噴火!? 中国・北朝鮮国境に位置する活火山、白頭山が噴火を起こした!韓国でも巨大地震が発生し、甚大な被害を及ぼす。計算ではさらなる噴火が起こり、最終…

『不死身の戦艦 銀河連邦SF傑作選』を読んだ

不死身の戦艦 銀河連邦SF傑作選 / J・J・アダムズ(編)、佐田千織・他(訳) 広大無比の銀河に版図を広げた星間国家というコンセプトは、無数のSF作家の想像力をかき立ててきた。オースン・スコット・カード、ロイス・マクマスター・ビジョルド、G・R・R・マー…

やり込んだゲームといえば『ダンジョンマスター』!

今週のお題「やり込んだゲーム」 はてなブログの「今週のお題」というのには今まで参加したことがなかったのだが、たまたま見かけたお題が「やり込んだゲーム」だったので「あーこれはちょっとなにか書いておこうかー」と思ったのである。オレのやり込んだゲ…

今更だが『ソウルキャリバーVI』のキャラクリをして遊んでいたのだ

今更ではあるがゲーム『ソウルキャリバーVI』のキャラクリをして遊んでいたのである。 『ソウルキャリバーVI』とはバンダイナムコエンターテインメントから2018年10月に発売された剣戟を主体とした3D武器対戦格闘ゲームである。オレは対戦格闘ゲームはガチャ…

人生に絶望した青年が幽霊に取り憑かれて大わらわ!?/映画『ハロー!?ゴースト』

ハロー!?ゴースト (監督:キム・ヨンタク 2010年 韓国映画) 幽霊が出てくるけどホラーじゃありません。この『ハロー!ゴ-スト』は人生に絶望した青年が幽霊に取り憑かれて大わらわ!?という作品なんですね。コメディタッチで大いに笑わせながら、最後…

PlayStation5買ったッ(買えたッ)!!

PlayStation5がッ!プレイステーション5がッ!プレステ5がッ!PS5がッ!!やぁ~~っと買えたのでありますッ! 思えば去年の11月に発売され、「まあすぐには手に入らないだろ」とは思ってはいたものの、この8月になっても店頭にもネットショップにもまともに…

モブキャラは電気羊の夢を見るか?/映画『フリー・ガイ』

フリー・ガイ (監督:ショーン・レビ 2021年アメリカ映画) ゲームの「モブキャラ」というのは、ゲーム世界を形作るためにあちこちに配置され、街中を歩き回ったり、主人公/プレイヤーと会話したりするようにプログラムされた背景キャラのこと。たいていい…

前作も今作もどっちも大好きだ!/映画『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』

ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結 (監督:ジェームズ・ガン 2021年アメリカ映画) あの”ならず者軍団”が帰ってきたッ!?収監中の超極悪DCコミック・ヴィランたちを、減刑と引き換えに命懸けの任務に送り出す秘密プロジェクト「タスクフォースX」…

オーソドックスに徹した傑作冒険ファンタジー映画『ジャングル・クルーズ』

ジャングル・クルーズ (監督:ジャウム・コレット=セラ 2021年アメリカ映画) ディズニー映画『ジャングル・クルーズ』である。なんでもディズニーランドのアトラクションを実写映画化した作品らしい。多分ジャングルをクルーズするアトラクションなのであ…

「特別過ぎない者たち」の「身内の物語」/映画『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』

ワイルド・スピード/ジェットブレイク (監督:ジャスティン・リン 2021年アメリカ映画) 『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』である。大人気カーアクション映画「ワイルド・スピード」シリーズもこれで9作目となるのらしい。最初は単なるストリート…

『AKIRA』の世界観を支えたクリエイターの初作品集『高畑聡 アニメーション精密背景原画集』

アニメーション精密背景原画集/高畑聡 本書はアニメーション制作現場における「背景原図」という素材に着目した書籍である。 背景原図とは、背景美術を制作するために必要な前段階の作業にて生まれる素材であり、背景原図の出来の善し悪しがそのまま背景美…

ミュージック・ビデオ全盛期の80年代に生まれたポップなSFラブコメディ映画『エレクトリック・ドリーム』

エレクトリック・ドリーム (監督 スティーブ・バロン 1984年イギリス・アメリカ映画) MTVが世界を席巻した80年代、ポップ・ミュージックを大きくフィーチャーした映画作品が多数公開された。『フラッシュダンス』『フットルース』『ステイン・アライブ』な…

プリンス未発表アルバム『ウェルカム2アメリカ』がリリースされた

ウェルカム2アメリカ/プリンス プリンス未発表アルバム『ウェルカム2アメリカ』 2016年に急逝したプリンスの、なんと未発表アルバムが発売である。プリンスの死後、未発表曲のコンパイル・アルバムや、既発アルバムのデラックス版などは発売されていたが…

最近読んだコミック

機動旅団八福神(1)~(10)/福島聡 機動旅団八福神 コミック 全10巻完結セット Amazon 『機動旅団八福神』は月刊漫画誌コミックビームにおいて2004年から2009年にかけて連載された戦争SFコミックである。近未来、日本は中国に侵略され属国となり、アメリカとの…

最近読んだSF/『こうしてあなたたちは時間戦争に負ける』『量子魔術師』

こうしてあなたたちは時間戦争に負ける/アマル・エル=モータル&マックス・グラッドストン (著)、山田 和子 (訳) 〔ヒューゴー賞/ネビュラ賞/ローカス賞/英国SF協会賞受賞〕時空の覇権を争う二大勢力〈エージェンシー〉と〈ガーデン〉の工作員レッドと…

『ストップ・メイキング・センス』と『アメリカン・ユートピア』/映画『アメリカン・ユートピア』

アメリカン・ユートピア (監督:スパイク・リー 2020年アメリカ映画) 80年代の渋谷と『ストップ・メイキング・センス』 元トーキング・ヘッズのデヴィッド・バーンがまたもや音楽映画を手掛けた、と知ったときは「どうしよっかなあ」程度の関心だった。デ…

呼び方

Photo by Kate Hliznitsova on Unsplash この連休は人と会う用事があったのだが、例のアレがとんでもなく拡大しているということでキャンセルしようという事になった。会う予定だった彼はいつも週末娘さんを連れて公園でピクニックをしているのだが、それに…

「今日からはいい映画、いい音楽、いい本で日々をお過ごし下さい」

Photo by Providence Doucet on Unsplash アレである。「アレとはなんだ?」と思われたとは思うが、今日だかに始まったらしい例の”アレ”のことである。 なんというか、本来の固有名詞を使って言及すること自体に汚らわしさを覚えるので、アレのことについて…

《未来の文学》最終巻『海の鎖』は粒揃いのSF短編集だった

海の鎖/ガードナー・R・ドゾワ他 (著)、伊藤典夫 (訳) 最後の危険なアンソロジーがついに登場! 〈異邦の宇宙船が舞い降りた……何かが起こる、 誰も逃げられない……少年トミーだけは気づいていた〉 破滅SFの傑作として名高い表題作のほか、 日本を代表するSF翻…

怪しく楽しく愉快で不気味なアダムス一家。/アニメ映画『アダムス・ファミリー』

アダムス・ファミリー (監督:コンラッド・バーノン グレッグ・ティアナン 2019年アメリカ映画) 小高い丘の上に建つ荒れ果てた屋敷に、なにやら不気味な一家が住んでいた!?という映画、『アダムス・ファミリー』。もともとは1937年から『ニューヨーカー…

京極夏彦の『遠巷説百物語』を読んだ

遠巷説百物語 / 京極夏彦 「遠野は化け物が集まんだ。咄だって、なんぼでも来る」 盛岡藩筆頭家老にして遠野南部家当主の密命を受けた宇夫方祥五郎は、巷に流れる噂話を調べていた。 郷が活気づく一方で、市場に流れる銭が不足し困窮する藩の財政に、祥五郎…

ワクチン予約した。

Photo by Daniel Schludi on Unsplash 先日、区で行う新型コロナウィルスワクチン接種を予約することができた。昨年から始まった新型コロナウィルス大流行から約1年半、ようやくここまで漕ぎつけたか、と思うと何とも言えない感慨が湧いてくる。ワクチン接種…

ドン・ウィンズロウ中編集『壊れた世界の者たちよ』 を読んだ

壊れた世界の者たちよ / ドン ウィンズロウ (著)、田口俊樹 (訳) ニューオーリンズ市警最強の麻薬班を率いるジミーは、ある手入れの報復に弟を惨殺され復讐の鬼と化す―。壊れた魂の暴走を描く表題作をはじめ、チンパンジーが銃を手に脱走する「サンディエゴ…