今週のお題「やり込んだゲーム」
はてなブログの「今週のお題」というのには今まで参加したことがなかったのだが、たまたま見かけたお題が「やり込んだゲーム」だったので「あーこれはちょっとなにか書いておこうかー」と思ったのである。オレのやり込んだゲーム、それは『ダンジョンマスター』だった。
『ダンジョンマスター』は「はてなブログタグ」ではこんな具合に紹介されている。
アメリカ合衆国のFTL Games社が開発し、1987年にPCで発売され大ヒットしたコンピュータRPG。略称は「DM」「ダンマス」。
主観視点でダンジョンを探索するRPGで、ターン制ではなく、バトルを含むダンジョン内部でのゲーム進行全てがリアルタイムに進行するのが特徴。
続編として『ダンジョンマスター カオスの逆襲』と『ダンジョンマスターII スカルキープ』が登場したが、1996年にFTL Games社が倒産してしまい、以後は新作が制作されていない。
日本では、ビクター音楽産業によって日本語版がパソコン各機種やスーパーファミコン等に移植された。独自のオリジナル作品も制作されており、PCエンジンSUPER CD-ROM2で「ダンジョンマスター セロンズ・クエスト」、セガサターンで「ダンジョンマスター ネクサス」が発売された。
オレはこの『ダンマス』、1991年に発売されたスーパーファミコン版を購入して遊んだ。 パッケージはこんな感じ。
ゲーム画面はこんな感じ。
『ダンマス』は4人パーティーで呪われたダンジョンの底へ底へと下りてゆくRPGであり、疑似3Dの主観視点でダンジョンを探索してゆく画面は、かの有名な『ウィザードリィ』を思い出させる。しかし『ダンマス』の特徴は何と言っても「時間がリアルタイムで過ぎてゆく」といった点にあるだろうか。
どういうことかというと、攻撃や魔法の詠唱をしている最中でも敵モンスターは動き回りこちらを攻撃してくる。今では割と当たり前な仕様ではあるが、当時は画期的だった。
それだけではない。このゲームには「空腹」と「喉の渇き」の概念があり、時間経過と共に腹は減るわ喉は乾くわ、それを解消するためには当然メシ食って水を飲むしかない。そうしないと体力が落ち下手をすると死ぬのである。
水はダンジョンのあちこちに泉がありそれを皮袋に詰めて持ち歩けばいいが、メシはどうするか。なんとそれは、倒したモンスターの肉を食う、ということになっているのだ。しかもモンスターによって「美味い、不味い」があり、「美味い」モンスターは満腹度が一気に上がるが、「不味い」モンスターはちょっとしか上がらないのである。
最初は「クソめんどくせえ仕様!」と思ったが、プレイしてみるとこれが妙に切迫感があり、「経験値を上げるための戦闘」が、「食料を得るための戦闘」と化してゆくのだ。つまりこれは、プレイヤーがダンジョンの中でまさに「生活している」感覚を覚えさせる仕様なのだ。
しかし、最初プレイした時は洋ゲーならではのシビアさに苛立ち、おまけに戦闘中のバクでセーブデータが吹っ飛ぶという事があって怒り心頭となり、遂にゲームを売り飛ばしてしまった。だが、どうにもこのゲームが気になりなんともう一度購入、再プレイに挑んで今度はたっぷりドハマリしてしまった。
そして1度クリアした後2回目に突入、今度は最終ダンジョンに行くことはせず(最終ダンジョンに入ると出てこられなくなる)、延々とダンジョン内をうろつき狩りばかりにうつつをぬかしていた。このダンジョンの中で延々と「生活している」ことが楽しかったのだ。今日も今日とて食料を得るためあれやこれやのモンスターを狩り続ける、ただそれだけが楽しかった。
『ダンジョンマスター』は続編として『ダンジョンマスターII スカルキープ』が発売されたが、オレはこの続編をやるためだけにメガドライブの拡張ハード、メガCDを購入したほどだ。さらに外伝として『ダンジョンマスター:セロンズクエスト』が発売、これはPCエンジンの拡張ハード、CD-ROM2での発売だったが、もちろんハードも揃えて購入しプレイした。その後セガサターン版の続編として『ダンジョンマスター:ネクサス』も発売、これも購入してプレイしたのは言うまでもない。
それぞれの『ダンジョンマスター』は「1000時間プレイした」とか「やり込みプレイした」とか言うわけでもないが、『ダンジョンマスター』と聞くと居てもたってもいられず、発売されたあらゆるハードをまたいでプレイした、実に愛着のあるゲームだったのだ(あ、PC版はプレイしてません!)。
『ダンジョンマスター』は開発元の倒産によりその後新作は発売されなくなったが、「ダンジョンマスターの遺伝子を引き継いだ」ともいうべきゲーム『Legend of Grimrock』が2012年にリリースされており、興味の湧いた方はこちらなどをいじってみるのもいいかもしれない。