映画『モンスターハンター』はメチャクチャ楽しい怪獣映画だったぞ!

モンスターハンター (監督:ポール・W・S・アンダーソン 2020年アメリカ映画)

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全世界で10億本だか100億本だかを売り上げた(誇張)という超大ヒットゲーム『モンシターハンター』の映画化作品が公開されるというからオレはとても楽しみにしていたのだよ!

「ほうほうフモさんは『モンスターハンター』のゲームがそんなにお好きなんですか」と思われるかもしれないが実はオレ、ゲームはやっていない!なにしろプレイし始めるとハマリにハマリまくって延々1000時間だか1万時間だかを猿のようにプレイしまくるという(誇張)噂を聞き、恐れをなして手にしていないんだ!じゃあなんでそんなに楽しみにしていたのかというと、監督のポール・W・S・アンダーソンが好きだからなんだよ!

ポール・W・S・アンダーソン、世間じゃ今一つの監督みたいな話も聞くがオレはヤツの映画が大好きだね!『バイオハザード』シリーズはモノにもよるが、『イベント・ホライズン』『エイリアンVSプレデター』『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』『ボンベイ』などどれも楽しく観たぞ!製作にまわった『パンドラム』や『デスレース』シリーズなんかもイカス映画だったね!なんかこうオレのツボを突きまくる映画を撮るヤツじゃないか!ヤツの映画は心理描写とか人間関係とかカッタルイことをせずひたすら見世物に徹している部分がいいね!

そんなアンダーソン監督の『モンスターハンター』、劇場で今さっき観てきたけど期待に違わぬ、というより期待以上のスンバラシイ作品だったじゃないか!お話は特殊部隊の兵隊さんたちが砂漠で不気味な嵐に見舞われ気が付いてみるとモンスターだらけの異世界に転送されていた、という超シンプルなものだ!主人公であるアルテミス(ミラ・ジョヴォビッチ)はその世界で謎の男ハンター(トニー・ジャー)に助けられ、モンスターを討伐しながら生き延びる術を学んでゆくんだね!

何がいいってまず、登場するモンスターの皆さんがどれもこれも超怖くて超強いのがイイ!最初に登場する蜘蛛生物ネルスキュラやデカい角を生やしたディアブロスからして既に中ボスやボスキャラレベルの凶悪さじゃないか!アルテミスは仲間を次々と失い、なすすべもなく逃げ惑う!この「なすすべなし」の絶望感が実にイイ!異世界のモンスターがどれだけ恐ろしくて手強いものなのか、ここで徹底的に見せられるんだ!

そこに謎の男ハンター登場!このハンターがメチャクチャ強い!でもこのハンター、最初はアルテミスを警戒し捕虜として邪険に扱うんだ!この二人がすったもんだしながら次第にバディとして協力し合うようになる話の流れがまたイイんだね!ジョヴォビッチがアクション映画界最強のトニー・ジャーと互角に格闘するなんていうシーンにびっくりさせられるぞ!そして「なすすべなし」だったアルテミスが徐々にモンスターと戦うスキルを学び異世界でサバイバルしてゆく、という流れがまたイイじゃないか!これ、ゲームの成長要素を映画でなぞっているということなんだね!

物語のシンプルさは既にお馴染みのゲーム世界が先にあり、「この世界がどういう世界なのか」ということをいちいち説明する必要がないから可能だったんだろうね。魔法的な武器が登場するけどそれはどう成立しているのかとか、この世界の住人はどんな暮らしをしているかとか、物語の背景にリアリティを付加することをしなくても、「見たまんまです、以上!」で済んでしまっているんだ。それをアンダーソン映画ならではの薄っぺらさと言ってしまえばそれまでだが、逆にオレなんかは余計なドラマや小理屈を混ぜ込まない、清々しいほどにエンタメに徹した作品として堪能できたよ!

こんな具合に「ゲーム映画」であると同時に「怪獣映画」として堂々たる完成を見せたこの作品、『ゴジラvsキングコング』や『シン・ウルトラマン』といった怪獣映画の公開が待ちきれない!という人にも楽しめる作品なんじゃないかな。興行的には芳しくないという話も聞いたけど、日本で大ヒットさせて是非続編製作してほしいな!