Photo by Kate Hliznitsova on Unsplash
この連休は人と会う用事があったのだが、例のアレがとんでもなく拡大しているということでキャンセルしようという事になった。会う予定だった彼はいつも週末娘さんを連れて公園でピクニックをしているのだが、それに合流しないかという事だったのだ。後日彼のツイートを読んだら「本当は友達も誘っていたんだけど、東京の新規感染者数見て私がビビってしまい延期になりました。もう少し落ち着いたら改めて!」ということだった。実はオレのほうもビビっていて、キャンセルしようかどうしようか迷っていたので、彼が早めに判断してくれて助かった。
この時思ったのは、オレは彼の、「友達」だったんだなあ、ということだった。彼とは何年も前ブログで知り合った。映画の趣味が合い、人となりも良く、住む場所も近かったので、何かのきっかけで家族ぐるみでお会いしたのだ。その時は相方も一緒だった。オレは知人友人のほとんどいない人間なのだが、そんな中、彼とは娘さんも含め、年に1,2度会っては酒を酌み交わしていた。彼の自宅にお邪魔したこともあった。最初小学生だった娘さんは今では大学生になっていた。そのぐらい長い付き合いではあった。
でも、なにしろ人との交流が少ない自分は、たまにしか会うことのない彼のことを、「友人」と呼んでいいのか、「知人」と呼んでいいのか、なんとも決められないでいた。いや、決めることではないのかもしれないのだが、彼との距離が、よくわからなかったのだ。彼との、というよりも、そもそもオレは、他人との距離というのが、よく分からない人間なのだ。しかしまあ、彼がオレの事を、「友達」と呼んでくれたなら、じゃあ「友達」でいいじゃないか、とそう思えたのだ。なんだかオレは面倒くさい人間だな。
そういやもう一人、やはりネットで知り合って、年に何回か飲みに行っている男がいるのだが、彼もやっぱり「友達」なのだろうか、彼の場合は馬鹿話が多いし、彼のトホホな体験にひたすら突っ込んでいるという会話ばかりなのだが、そんな彼も「友達」でいいんだろうな。「友達」というか、「たまにつるむ面白いオッサン」とずっと思ってたのだが。そんな彼とも例のアレのおかげでしばらく会っていない。彼は自営業を営んでいて、なんでも今度飲み屋を立ち上げたという話なので(こんな時期に始めるところが彼らしい)、ワクチン接種がつつがなく終わったら飲みに行こうかとは思っている。
呼び方といえばオレは永らく付き合ってる彼女のことを「相方」と呼んでいるのだが、これはお互い漫才の相方同士みたいなものだからである。つまりはアホアホカップルなのである。ただ彼女のことを知らない人間に彼女のことを話すときは「相方」では分からないので、とりあえず「オレの彼女」と言っているのだが、オレも歳も歳なので「彼女」という言い方は少し気恥しい。「ガールフレンド」はもっと気恥ずかしい。ちなみに彼女はオレの事を「クマ」と呼んでいる。それはオレの体形がドテッとしていて、後ろから見ると熊みたいだからなのだそうである。
そしてオレは自分のことをネットでは「オレ」と書くが、これは「私」というほどあらたまった人間ではないし、「僕」と言うほど可愛げのある人間でもないし、かといって「俺」と漢字で書くほどワイルドな人間でもないので、お馬鹿っぽく「オレ」と片仮名書きにしているのだ。ただしこれも、例えばネットで他の方とコメントをやり取りするときは「オレ」では失礼かと思い、「自分は」という書き方をすることにしている。知り合いのコメントには「オレ」って書くけどね。