使った血糊は2.5トン!韓国残虐皆殺し映画『オオカミ狩り』!

オオカミ狩り (監督:キム・ホンソン 2022年韓国映画

殺戮と血糊は韓国映画の華。とはいえ、最近の韓国映画は往時ほどの残虐さが足りない……そうお嘆きの貴兄に朗報です。殺戮に次ぐ殺戮!残虐描写に次ぐ残虐描写!うず高く積み上げられる死体の山!ぶっ壊れたスプリンクラーみたいに辺り一面にぶちまけられる血・血・血!血飛沫が出ていないシーンが存在しないと思わせるほどに全編血塗れ血だらけ血のプール!血のシャワー血の海血のマーライオン赤十字社職員が見たら「もったいない!」と発狂する事必至!そう、「使った血糊は2.5トン」の韓国残虐皆殺し映画、それがキム・ホンソン監督作『オオカミ狩り』なんだ……ッ!?

【物語】2022年。フィリピンで逮捕された犯罪者たちを乗せた貨物船が釜山港へ向けて出航した。船内には凶悪犯罪担当のベテラン刑事約20人を配置、釜山では海上交通管制センターで海洋監視システムを設置するという万全な体制の中、プロジェクト名「オオカミ狩り」と呼ばれる韓比共同護送計画が展開される。しかしその夜、密かに脱走を企んでいた凶悪犯ジョンドゥが、刑事として紛れ込んだ仲間とともに反乱を起こし、船内は武器を手にした犯罪者たちで溢れかえる事態に。さらに眠っていた「怪人」が目を覚まし、想像を絶する戦いが幕を開ける。

オオカミ狩り : 作品情報 - 映画.com

フィリピンから韓国・釜山港へ凶悪犯罪者たちを護送する貨物船!その中で犯罪者たちの反乱が起こり、警官隊も乗組員も見境なしに次々と屠られてゆく!だがその船に乗っていたのは犯罪者ばかりではなかった!?凶悪犯罪者すら凌駕する殺戮者の正体とは!?そして「オオカミ狩り」とは何を意味するのか!?物語は警官v.s.犯罪者の潰し合いのみに終わらず、それら全てを血の海へと叩き落す謎の存在が登場し、単なるクライム・アクションを超えた超絶的なテラーへと突き進んでゆくんですね!韓国残虐皆殺し映画のマニアのみならず、血塗れスプラッター大好きなホラーファンも大いに唸らせお腹一杯にしてくれる映画、それがこの『オオカミ狩り』というわけなんです!

舞台となる航行中の貨物船はいわば究極の密室、通信手段は断たれ救出の望みもなく、貨物船の巨大な船内を縦横無尽に使いながら、あるとあらゆる場所で殺戮の嵐が巻き起こります!ここでは人の命なんざ虫けら以下!鼻くそでもほじるみたいに容易く人が殺され、雑草でも刈るみたいに肉体が破壊されます!しかしそんな警官v.s.凶悪犯罪者の抗争の中に「謎の殺戮者」というワイルドカードが持ち込まれることで物語は一転、「不死身の超存在」に追い回され死の恐怖に怯えながら逃げ惑い、あるいは反撃に打って出る警官+凶悪犯罪者というホラー展開へと切り替わってゆくわけなんですよ。それはあたかも孤絶した船舶を舞台にした『エイリアン』、あるいは『ハロウィン』であり『13日の金曜日』だという事ができるでしょう。

また、洋上を舞台にしたモンスターパニックというならば韓国映画『第七鉱区』を連想させ、肉体改造された異形の存在の暴走というならやはり韓国映画『The Witch/魔女』を、あるいは第2次世界大戦まで遡るその出自という事ならインドネシア映画『デッド・マイン/Dead Mine』を思い起こさせることでしょう。こういった作品の流れにある『オオカミ狩り』はある意味荒唐無稽なグラン・ギニョールであり、コミック調の地獄絵図だということができるんです。だからこそ、これだけ残虐描写がテンコ盛りなのにもかかわらずそれほど陰惨さを感じさせないアクション・ホラー、監督言う所の「ハイパー・リアリティ・アクション」として仕上がっているのだと思います。

ちなみに「使った血糊は2.5トン」の情報元はコチラ。ホラーマエストロ・ナマニクさんによる監督インタビューが読めます!