3回目の接種、あるいは歩く矛盾

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土曜日は朝もはよから3回目のワクチンを打ちに行ってきた。前回2回はファイザーだったが今回はモデルナ。つまりはファファモ。別にどちらでも選べたのだが、交差接種にしてみたかったのと、モデルナは一般に副反応が強いという話があったので、逆に怖いもの見たさで「1回モデルナにしてみっか?」と思ったのである。普通は副反応の少ない方と思うだろうが、そうじゃないところがオレという人間のひねくれたところなのである。

実際、前回2回のファイザー接種はこれといった副反応が無かった。しかし今回はモデルナである。いろんな噂を聞いているのである。少なくともほぼ腕が上がらなくなるか、熱で1日寝込むこともあるという。オレの相方は既に3回接種済みで、モモファであったが、なんと3回とも高熱が出た。さてオレの場合はどうか。とりあえず発熱を予期して土日は一切予定を入れなかった。土曜日の早い時間にしたのも、少なくとも接種して24時間もあれば副反応は失せるだろうから、月曜出社には影響が出ないだろうという算段だった。

さて接種したところ、微妙に具合が悪くなった。アナフィラキシーとまではいかないが、なんかこう「体全体の細胞が何かに戸惑い慌てている」感じがザワザワとしてきた。おお、きたかのか!?きたのか!?と思いつつ、一回家に帰ってからクリーニング店に行き、クリーニングに出していた衣類を引き取り、さらに別の衣類をクリーニングに出した。

(ところでオレは結構クリーニングをまめに出す方で、というのは冬場はウールのセーターを厚手薄手含め何枚も着回すのが好きだから、おのずと量が溜まってしまうのである。自宅の洗濯機でもウール洗いは出来るのらしいけれども、どうも不安でそれができないし、実は一回やって失敗して懲りた、というのもあった。他にも冬場の重衣料、さらに春秋物の上着なども普通にクリーニングに出してしまうものだから、意外と1年のクリーニング代が馬鹿にならない)

クリーニング店が終わった後は洗濯機を回し、さらに食料の買い出しである。土日家に引きこもる予定なのでたっぷり買ってきた。しかしいつもの癖で野菜・肉類など調理しなければならない具材ばかり買ってしまった。もし高熱が出て台所にも立てなかったらどうするつもりなのか、後々気付いたが後の祭りであり、それならそれでフラフラになりながらメシ作ればいいじゃないか、といつもの根拠なき楽観性でもって自らを納得させることにした。

(どうもオレは「根拠なき楽観性」と「論拠なき心配性」の相反する二つの性質を併せ持った矛盾した男らしいのだ。雑でもあり細かくもあるのである。だからオレのことを誰かに紹介するときは「あいつは歩く矛盾さ」と言って欲しいのだ。なお「歩く矛盾」の出典は映画『タクシードライバー』のセリフから。10代の頃、映画『タクシードライバー』はオレの聖典だった)

そんなこんなでやることを済ませ、「さあ来い副反応!」と待ち構えていた。最初の3時間ぐらいで体温が37度を超えたので「きたきたきた」と思ったのだが、しかしその後が続かない。結局接種6時間ぐらいで平熱に戻り、なんとなく体がダルい気もしていたが、熱がない以上「気のせい」にしかならない。結局この日は普通に夕飯作り普通に酒を飲んで(接種後の過度のお酒は控えて下さい!by政府広報)、普通に寝た。

翌日も朝起きて注射したほうの腕が若干痛い程度の症状しかなく、結局接種後24時間経っても目立った副反応は無かった。というわけでこの話はお終いである。

とはいえ、接種後の、若干熱っぽい体調で外出した時は、なんだか奇妙な気分だった。体調的には悪いのだが、副反応という原因があるのだから、これは病気ではなく、それほど心配することはない。そう思うと、多少のフラフラが、多少のフワフワになり、気分が良いわけでもないのだが、かといって悪いわけでもない。そんな感じが、なんだか不思議だった。

さて今日は特に副反応もなかったのだが、予定通り家にこもり、DVD観たり漫画読んだりTwitter眺めたりしながらボケッと過ごしていた。あと、相方と2時間ぐらい電話で話した。相方は今仕事が相当忙しいみたいで、その愚痴を聞いてあげていた。愚痴を聞くのもパートナーの務めである。それが建設的であるかどうかではなく、吐き出す相手がいることの安心感が大事なのだ。そうして今このブログを書き、あとはいつものように晩飯作って食ってDVD眺めながら酒飲むだけだ。

しかし今日は確かにボケッとする予定ではあったが、ちょっとボケッとし過ぎた。少なくともゲームぐらいやっときたかった。あんまり頭を空っぽにばかりしているとボケが早いような気がするので、もう少し生活に緊張感を持ち込むべきであるとは思っている。何事もほどほどが大事なのである。