その映画を観ない理由

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Photo by Sparks Reliance on Unsplash

先週書いた「映画館通い減らそうかなあ、と思ったのである」という記事、オレのブログにしては妙に読まれていたのでいったいどうしたんだ?と思ったのである。正直いつもの4、5倍PVがあったのである。すまんなあ、あんなろくでもない文章読んでもらって、とちょっと恐縮もしてしまったのである。それにしてもああいったとりとめのない雑感のほうが読み易いんだろうな、知ってたけど、とも思ったのである。知っていつつあまり書かないのはそもそもその雑感のネタすらないからである。すまん。とりあえずすまん。

でまあ前述の記事の続きとなるのだが、ちょっと映画館通いを減らすために、観たい、あるいは観ておかなければ、と思った映画をもう少し取捨選択してみようかと思ったのだ。世には幾多の傑作名作と呼ばれる映画は存在するが、その全てを観るわけはいかない。それは本でも音楽でもゲームでも同じである。一日の時間が限られている以上、どうパイを切り分けるかが問題なのだ。

例えば観たい映画。それは観るがいい。しかしそれと同時に観ておかなければならないと思ってしまう映画、というのも存在する。それは強烈に興味があるわけではないのだが、話題性が高いとか、かつて傑作人気作を監督した監督の作品だからとか、あるいはあの俳優が出ているからとか、どこそこの国の映画だからとか、〇〇ジャンルの作品だからとか、そういった、ある種の理由があるのでとりあえず押さえておかねば、と思ってしまう映画のことである。要するに「誰に命令されたわけでもないが映画ファンとしてのぼんやりとした使命感から観るべきだと自分に言い聞かせて観る映画」のことである。マニアとしてコレクション的に観る映画、という言い方もできるかもしれない。

で、それはそれで、観たいのなら観ればいいのである。そうして多くの作品を観て映画についての知識と情報を蓄えるというのも映画ファンの姿である。とはいえ、オレは、実はそんなにマニアックな男ではない。確かに昔はそういう事もあったが、少なくとも今はそうではない。そもそも最近、自分は映画ファンってほどのものでもない、とすら思えてきた。せいぜいが映画好きである。暇な時間の有効活用であり、映画の知識を極めたいとか膨大な知見を得たいとはこれっぽっちも思ってない。いわんや毎日毎日浴びるほど映画を観ていたい、堪能し沈溺していたい、などとも思わない。

にもかかわらず訳も分からず習慣化し義務化してシンドクなってしまったことが今回のオレの陥穽だったのである。だからもうちょっと、楽に、イージーに観るべきなんだ、と自分を戒めたいのである。だから、いつものクセでチェックを入れてしまう映画に、「観なくていい理由」をいちいち考えるのだ。多分観れば面白く観られるのだろうが、きりがないので取捨選択するということなのだ。そうして劇場鑑賞をパスした映画は、ディスクが出たらその時家でのんべんだらりとしながら観ればいい。

こうしてオレは今週、あんな話題作やこんな注目作、そんな問題作など目白押しになっている多くの公開作に対し、あれやこれやと「観なくていい理由」を付け、劇場では観ないことにしたのである。さっきも書いたように、全ての映画を観ることはできないからだ。そして1本だけ吟味してオレは観に行ったのである。

というわけで『モービウス』観たんだが、これがイマイチだったという……。