ジビエったッ!喰ったったッ!


この間のお休みは相方さんのお誕生日祝ということで、相方さんのたっての希望でジビエ料理を食べに行くことになりました。ジビエ料理というのは氷の張った地面に座ってお尻を冷やしながら食べるいわゆる「地冷え料理」のことで主に東北地方に伝わる食べ方で…というのは真っ赤な嘘で、「狩猟によって、食材として捕獲された野生の鳥獣である。主にフランス料理での用語」のことをいいます。牛や豚や鶏のような家畜ではなく、野生生物をとっ捕まえて料理して食す!というまさに野趣溢れる料理なんですな。
この日行ったお店は六本木「ラ シャッス」。なんとシェフ自ら狩りをして獲ってきた動物の肉を中心にしたフランス料理店なんですよ。

「LA CHASSE」とは、フランス語で「狩り」を意味します。当店は名前のとおり、狩猟シーズンになりますと、シェフ自ら狩りに出かけてし仕留めたジビエを最高に一皿に仕上げてご来店いただいたお客様にご提供しております。また、狩猟シーズン以外の季節には、シェフが厳選した四季折々の美味しい食材を仕入れジビエに負けない一品に仕上げております。

ちょっと変わったものが好きな相方さんとオレは期待に胸を躍らせてお店へ向かいました。お店は六本木駅から歩いて10分程度、賑やかな駅前を離れ人通りも少ない坂になった静かな通りを登った所にある目立たないお店です。お店のドアを開けるといきなりストーブの煙突と毛皮が掛けてあってびっくりします。
 
石造りの洞窟風な店内は間接照明のみの落ち着いた雰囲気で、まさに隠れ家風。テーブルにはキャンドルが備えられていて、ちろちろと燃えるキャンドルの火がテーブルを優しく照らしています。とうとうオレもこんな店に来るようになってしまったか…という妙な感慨が。

食べログで読んだときは料理はアラカルトで注文、みたいなことが書かれていましたが、実際は冷製・温製・本日の肉料理・デザートの中から食べたいものを選ぶ、といった形のコース料理のみになっていました。という訳で相方さんと二人メニューを穴が開くほど眺めてこれだ!という料理を注文。
まずは相方さんが白ワイン、オレはシャンペンを注文して誕生日の乾杯。そして冷製料理。相方さんはミンククジラのタルタル、オレは子猪のハムを。ちなみにとても暗い店内だったので写真の画質が相当悪いのでご勘弁を。汚い写真なので美味しそうに見えないかもしれませんが、本物は全然そんなことない美味しさでした。子猪は肉の繊維が非常にしっかりしていてしみじみ野生な味でした。


自家製パンはオリーブオイルとは蜂蜜とバターで。これがまた美味くてね。

続いて温製料理、相方さんは確かキジバトのローストを、オレはフォアグラのソテーを。フォアグラはフルーツ系のソースが絶品で、一口食べて頭の中がお祭り状態になり、怪しすぎるアヘ顔して食べていたオレでありました。


そしてこの日のメインである肉料理は北海道で獲れたヒグマのロース肉ロースト。熊だ!熊だ!熊なんだ!いやこれがまた絶妙の焼き加減で、「野生動物だから生臭かったり筋が多くて食べ難いんじゃない?」なんて心配は一切なく、素材の美味しさを最大限引き出した調理をしてあるんですね。熊だなんだという前に非常に美味しい肉料理なんですよ。そういえばこの料理を食べる前にお店の方に「ちょっと軽めの赤ワインを…」と注文しようとしたら「いえ!この料理にはしっかりしたボディの赤が合いますので是非そちらを!」とお勧めされ、おお、ならば!とそちらを注文したりとか。

なんだかんだと興奮しつつ最後にデザート。相方さんはゴルゴンゾーラチーズのアイスクリームを、オレはチーズを2種類。クルミリキュールを使ったというチーズが絶品でありました。


実は相方さんがしばらく食欲不振で、この日も大丈夫かな、と思ってたんですが、ジビエを目の前にした相方さん、嘘のように食欲が沸き、モリモリお食事していたので安心しました。相方さんちょっと現金…。という訳でジビエ料理を堪能しこの日はお開きに。お店に飾ってあった猪の頭の剥製(これもシェフが猟で獲ったのだろうか…)にお別れして帰りました。ジビエ美味しかった!お店の雰囲気もお店の方のサービスも実に心地よくて、またいつか機会があったらもう一度来てみたい店ですね。そもそも、相方さんとも付き合い長いですが、フレンチ二人で食べたのはこれが初めてだったりしました。とか言いつつ、ここだけのハナシ、お値段は結構凄かったんですが…。とはいえ、年に一度のお祝いぐらいはこんな店もいいのではないかと思います。

ラ シャッス ホームページ
食べログ / ラ シャッス

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