万祝(10)(11) / 望月峯太郎

万祝<まいわい>(10) (ヤンマガKCスペシャル)

万祝<まいわい>(10) (ヤンマガKCスペシャル)

万祝<まいわい>(11) <完> (ヤンマガKCスペシャル)

万祝<まいわい>(11) <完> (ヤンマガKCスペシャル)

望月峯太郎の『万祝』、遂に完結である。南海の孤島に眠る秘密の財宝を巡り、女子高生・大和鮒子と海賊達が織り成す夢とロマンの海洋活劇であったが、実に良く描かれてはいるものの、正直途中で付いて行けなくなってしまったのも確かである。主人公鮒子の真っ直ぐ過ぎる天真爛漫さが面映かったし、副主人公カトーのルサンチマンもよくわかんなかったし、そもそも海賊って言われてもさあ。
望月は『バイクメ〜〜ン』でもそうだったが、なんだか上滑りしちゃうところのある漫画家なんだよなあ。それでも最後まで投げ出すこともなく読めたのは、やはり望月の圧倒的な画力に寄る所が大きいだろう。結局、リアリティの面でイマイチだった物語を、その画力で捻じ伏せたってことだろうか。ラストはとても感動的に描かれているんだが、汚れちまった悲しい大人のオレ様にはちょっと居心地が悪かったかな。出来は本当にいいんだけどな〜。
それにしても今回10巻11巻同時発売ということなんだが、11巻が100ページ足らずのページ数で1冊にして¥381というのはちょっと納得できないんだが。なんで10巻と一緒に出来なかったんだ?表紙はまたまた物凄く綺麗なんだが…。