最近買ったコミック

■万祝 (8) / 望月峯太郎

万祝<まいわい>(8) (ヤンマガKCスペシャル)

万祝<まいわい>(8) (ヤンマガKCスペシャル)

宝島での謎解きと追跡劇が描かれる第7巻。さらにトビミズチとカトーの一騎打ちも。宝島での冒険は段々トゥームレイダーとかインディ・ジョーンズっぽくなってきたぞ。トビミズチとカトーとの戦いは既に”有り得ない”領域に入ってきているが、望月の綺麗な描線で荒唐無稽なものを描かれると、妙に説得力があったりして面白い。

Y十M 柳生忍法帖 (7)/ せがわまさき山田風太郎

遂に敵の本陣に侵入した十兵衛と復讐に燃える女達。いやあしかし相変わらず敵弱い…。十兵衛強すぎ…。そして”最強”らしい敵の親分の強さの秘密が描かれるが、やっぱり弱そうに見えるんだが…。この漫画ホントに面白いのか段々疑問になってきた。

■続 不成仏霊童女花輪和一

不成仏霊童女 続 (ぶんか社コミックス)

不成仏霊童女 続 (ぶんか社コミックス)

霊界から甦った”影の無い少女”が主人公の連作短篇完結篇。少女は”見えざるものを見る”能力で人の心にある恨み辛み苦しみ悲しみに感応し、”この世界の影にあるもう一つの世界”を読者に見せてゆくが、少女自体はどちらかというと傍観者であり、人の心の深い業は決して消え去りはしない、という深いペシミズムがこの作品のテーマとなっている。作者の花輪はちょっと息切れがしてきたのか、個々の物語に生彩はないのだが、あたかも血塗れの臓物を生で見せられているような人間心理のグロテスクさと狂気は、やはり健在である。