ジャック・ブラックとポール・ラッドがアナコンダと大格闘!?/映画『俺たちのアナコンダ』

俺たちのアナコンダ (監督:トム・ゴーミカン 2025年アメリカ映画)

往年のアニマルパニック映画『アナコンダ』が大好きな中年コンビが、はるばるアマゾンまで自主製作リメイク映画を撮りに行ったら、本物の巨大アナコンダが現れて大騒ぎ!というコメディ作品『俺たちのアナコンダ』です。主演はジャック・ブラック&ポール・ラッド!

【STORY】映画オタクの幼なじみ、ダグ(ジャック・ブラック)とグリフ(ポール・ラッド)は、1997年のパニック映画『アナコンダ』をバイブルに崇めていた。40代になり、ダグは結婚式カメラマン、グリフは売れない俳優という現実を前に、再会を機に長年の夢を実現。友人たちを引き連れ、低予算で南米アマゾンへ撮影へ向かう。しかし主役のヘビを誤って殺してしまい、代役を探す奥地で本物の巨大アナコンダに遭遇!夢の映画作りは命がけのサバイバルへと変わっていく。

【CAST】主演に『マインクラフト』のジャック・ブラックと『アントマン』のポール・ラッド。共演にスティーヴ・ザーン、タンディウェ・ニュートン、ダニエラ・メルキオール。監督は『マッシブ・タレント』のトム・ゴーミカン。カメオ出演もあるのでお楽しみに!

とても楽しめる一本でした。ジャック・ブラック&ポール・ラッドの限界中年コンビも◎でしたが、コメディ作だと思って気楽に見ていたら割と怖いし、思った以上に派手なアクションも盛り込まれていて、おまけに思わぬカメオ出演にも驚かされ、なかなかに豪華な作品でしたよ。

映画愛に溢れた子供時代を過ごし、映画の世界に憧れつつも、いざ大人になってみたら方やしがない結婚式カメラマン、方や売れない三文俳優──そんな二人が「やっぱり夢を追いかけたい!」と自主製作リメイク映画を作っちゃう!という映画です。ただそのリメイク作というのが他でもない『アナコンダ』って、お前ら他になんかなかったのか……と思わせる時点で、既に本作の雲行きは怪しい。

おまけに限界中年のくせして有給2週間取って銀行に資金融資してもらってアマゾンでロケとか、「なんだよ意外と余裕ぶっこいた人生じゃないか!?」と思わずツッコんでしまうんですね。まあ単に後先を考えていないだけかもしれませんが。ロケには親しい友人たちまで同行してくれたりと、いや、それって結構豊かな人生なんじゃありません?

そんなお気楽アマゾンロケ御一行様に、キナ臭い連中が絡んでくることでいい具合に緊張感が生まれます。アマゾンで何らかの犯罪行為が進行しており、そこから逃走してきた女性が御一行様の乗る船の船長を偽って乗り込んでくる。怪しげな男たちが彼女を追い回し、船へ迫ってくる──そこへさらに巨大アナコンダが現れて!?という具合にお話がどんどん盛り上がっていくんですよ。

全体的にはギャグがドタバタしていて泥臭く、シナリオ的にも「なんじゃそりゃ?」と思わせる部分が無きにしもあらず。ジャック・ブラックは相変わらず暑苦しいし、ポール・ラッドは疲れた顔してるし、アマゾンロケ御一行様も華がない。そういった点を挙げていけばキリがありませんが、「アマゾンに『アナコンダ』の自主製作リメイクを撮りに行く」という馬鹿馬鹿しさで既に一点突破しているんですよ、この映画。

出演者の顔ぶれからしても、そもそもミドルクラスの中年層にアピールしたい映画という印象を受けます。そういった部分では間違いのない映画だし、そういやこれを観ているオレ自身もそういった層だし、おまけに楽しく観られてもいるから、「じゃあ結局オールオッケーじゃないっすか?」となってしまうんですよね。ドタバタしていたギャグも後半から次第にキレが出てきて、「小便恐怖症」とか「映画の権利」とか「口にネズミ」とか、普通に大笑いして観てましたよ!

おまけにクライマックスが、詳細は伏せますが「え?結構金かかってんじゃんこの映画?」という盛り上がり方で、正直ここまで期待していなかっただけに、これまたいい具合に満足させてくれます。アナコンダがきちんと怖かったのもよかった。ジャック・ブラックもこれまで以上に暑苦しかったですけどね!?……とはいえ、映画少年だった自分の気持ちを今でも捨てられない中年には、この馬鹿馬鹿しさが妙に刺さる一本でした。


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