今年観て面白かったインド映画あれこれ

今年劇場やソフトで観たインド映画の中で面白かった作品をピックアップしてみたいと思います。とはいえ、今年の前半は引っ越しとその後の整理に忙しくてまっっったくインド映画観てませんでした!そもそもハリウッド映画すらまともに見てなかったんですけどね。

そんな中なんとなく並べてみると、インド映画上映会で観た映画がやっぱり記憶に強く残ってるんですよね。どんな映画もそうなんですが、やっぱりインド映画も劇場でちゃんと観なきゃ面白さが伝わんないって事でしょうか。というわけでもっと上映会増やして欲しい……と思いつつ毎週やられたらそれはそれで大変……。

とまあどうでもいいことをグダグダ書きつつ行ってみることにしましょう。

■ジャブ・ハリー・メット・セジャル (監督:イムティヤーズ・アリー 2017年インド映画)

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インド映画から半年以上離れていて、「オレももうインド映画リタイアかなあ」と思っていた矢先に公開されたこの作品、シャールク&アヌーシュカのコンビがオレに再びインド映画の魅力を気付かせてくれた素敵なラブロマンス作品でした!

■マーヤー / MAYA (監督:アシュウィン・サラヴァナン)
■今日・昨日・明日 / INDRU NETRU NAALAI (監督:R・ラヴィ・クマール)
■デモンテの館 / DEMONTE COLONY (監督: R・アジャイ・ガーナームットゥ)
■キケンな誘拐 / SOODHU KAVVUM (監督:ナラン・クマラサーミ)

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9月後半にキネカ大森で開催された「インディアン・シネマ・ウィーク」の4本です。どの作品もタミル語映画だったんですが、ホラー、SF、クライムコメディと盛り沢山のジャンルで、どれか1作だけを選ぼうなんて気にならないほどどれも楽しい作品ばかりでした!ちなみに上の写真は映画『昨日・今日・明日』のものです。ICWまたやってくれないかなあ!

■M.S.ドーニー ~語られざる物語~ [原題:M.S. Dhoni: The Untold Story] (監督:ニーラジ・パーンデー 2016年インド映画)

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こちらは『IFFJ2017』で公開された1作。本国では大ヒットしたものの、「現役クリケットスターの自伝」なんていうテーマに興味が無くてスルーしようかと思ってたのに、これがなんと!観てみると実に正攻法に丹念に作られたドラマで見所満載!長尺のインド映画を字幕付きで観られた、というのも大きいですね。来年のIFFJにも期待です!

■Mersal (監督 : アトリー 2017年インド映画)

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南インドのお祭り映画!いや別にお祭りがテーマって訳じゃないんですけど、あたかもお祭りの如く終始ド派手にパワフルに展開するその物語は映画を観るというよりも巨大な祝祭空間に放り込まれそこに参加しているかのような高揚感に満ち溢れていて、インド人観客で満席になった劇場の熱気までもがひとつの体験として記憶に残ってしまうような圧倒的な作品でした。

■Golmaal Again (監督:ローヒト・シェッティ 2017年インド映画)

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今年前半殆どインド映画を観ていなかったもうひとつの理由は、去年公開されたボリウッド映画の作品傾向が実録モノや国策モノばかりでうんざりしていたのもあったんですよ。ところがこの『Golmaal Again』は徹頭徹尾娯楽に徹した大バカ映画で、ボリウッド映画の楽しさが帰ってきた!と思わせてくれたターニングポイント的な良作でしたね!

■Spyder (監督:A.R.ムルガードース 2017年インド映画)

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ボリウッド作品に収穫が無かった分、テルグ・タミル映画はどれも充実していましたね。この作品もテルグ映画なんですが、奇想天外で荒唐無稽なストーリーを強力な力技で捻じ伏せて展開するその手腕はやはりテルグ映画ならではと感じさせてくれました。

■Dangal (監督:ニテーシュ・ティワーリー 2016年インド映画)

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ボリウッド映画史における歴代興行成績を塗り替え、なおかつ世界各国で大ヒットを飛ばしたというバケモノみたいなインド映画です。テーマは「頑固オヤジが主演のスポコン物語」なんですが、もう冒頭からグイグイに引き寄せられる強烈なドラマツルギーを成しており、いやこれ大ヒットも分かるわ、と舌を巻いてしまうような凄まじく面白い作品でした。そしてこの作品、なんと来年、いよいよ日本で公開されますので是非ご覧になってください!!スゴイよ!

■Munna Michael (監督:サッビール・カーン 2017年インド映画)

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 もうね、オレはタイガー・シュロフが大好きなんですよ。こいつの映画なら何でも許しちゃいますよ。今作はタイガーがシックスパックの腹筋と冴えわたったアクションとキレッキレのダンスを見せつけるという超絶娯楽作で、「これがインド映画だッ!」と嬉し涙に咽んじゃいそうな、文字通り頭空っぽにして観られるひたすら楽しいインド映画作品です!メッチャ楽しいからみんなもインド映画観ようよ!

■Hindi Medium (監督:サーケート・チョウドゥリー 2017年インド映画)

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インドのお受験戦争を描いたコメディなんですが、そういったインド社会の実情をテーマにしつつ同時にインドに暮らす様々な人々の生活を垣間見せている、という点にとても魅力を感じた作品なんですよ。それと併せ、なにしろ主演のイルファーン・カーンの大ボケ演技がひたすら楽しいんです!なんだか安心できるんですよね。というか、インド映画って、ハリウッド映画観ている時よりも全然安心感を感じるんですよ。

■Toilet: Ek Prem Katha (監督:シュリー・ナーラーヤン・シン 2017年インド映画)

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インドのトイレ事情をテーマにしたコメディなんですが、そういった「大っぴらにしたり大声で論じるにはちょっと恥ずかしいし気が引けちゃう」 テーマを堂々と、さらに決して下品になる事なくコメディ作品として完成させ、なおかつクライマックスに大感動大会まで持ってきてしまうなんていうシナリオの秀逸さに唸らされました。