迫力怒涛のキリングフィールド!〜映画『13時間 ベンガジの秘密の兵士』

■13時間 ベンガジの秘密の兵士 (監督:監督マイケル・ベイ 2016年アメリカ映画)


マイケル・ベイのノンフィクション軍事ドラマ!」というだけでも一瞬「は?」と思ったし、「マイケル・ベイだけど日本未公開!」と聞いて「へ?」とも思ったし、さらに「相当評価が高い」と知って「何がどうなってるんだ!?」と思い慌てて観ることにした作品である。しかし「13時間」というのは作品内の危機的な時間のことを指すのは想像できるとしても、「秘密の兵士」ってなんだ?ノンフィクションと謳っておいて実はバイオ兵士とかロボット戦士とか出てくるわけじゃないだろうな?マイケル・ベイのことだからわかんないよな!とも思ったのである。
などとブツクサ言いながら観た『13時間 ベンガジの秘密の兵士』、いやもうおしっこちびってしまいそうになるぐらい最高の映画でした。マイケル・ベイにはしゃっぽを脱いだよ!しゃっぽしてないけどね!お話は2012年に実際にリビアの都市ベンガジで発生したイスラム過激派によるアメリカ領事館襲撃事件を描いたもので、ここでの13時間に渡る緊迫感に満ちた戦闘がタイトル『13時間』となっているわけだ。じゃあ『秘密の兵士』は?というと、ここで戦った6人の傭兵というのがベンガジに公式には存在しないことになっているCIA拠点の警備員だったからなんだね。
でまあこの作品の政治的背景や事実関係は置いといて(よく知りもしないから)、なにしろ何が凄かったって実に職業軍人らしいプロっぽい戦闘の描写なんだよな!最初の敵との銃撃戦なんて一方的な集団殺戮だったもんな!素人に毛の生えたような敵の民兵が正確で徹底的な銃撃に血しぶき肉片飛び散らかせながら、ボロ雑巾みたいに次々と倒れてゆくのよ!いやもうオレその無双ぶりに映画観ながら「ひゃっはあああ!ひゃっはああああ!」とわめきまくってたね!なんか頭に問題がある人みたいだねオレ!ってかもうリアル『コールオブデューティ』していて血が騒ぎまくるのよ!
しかし敵はあたかもゾンビみたいに殺っても殺っても後から後から波状攻撃を仕掛けてくる!さらに最悪なのが近隣各国に駐留するアメリカ軍が政治的問題のせいで全く支援に来られない!いかに少数精鋭の最強戦士により守られた拠点とはいえ兵士たちの疲労は限界に近づいてくる!そして敵はいよいよ迫撃砲を導入し、CIA拠点の防備は無情にも切り崩されてゆくんだ!この孤立無援の中で次第に旗色の悪くなってゆく後半の緊張感がまたたまらない!オレなんかもうその緊張感に耐えられなくって映画観ながら「う、うぉう!ううう、うぉう!」とうめきまくってたよ!いやホント頭に問題がある人みたいだねオレ!
他国での敵の民兵が際限なく湧いてくる戦闘って『ブラックホーク・ダウン』そのもので、あの辺の恐怖感が再現されていたと思うし、マッチョな傭兵たちは誰もがカッコよかったし、彼らの人間模様は充分泣かせるものだし、戦闘のリアルさはキャンタマがキュウウウウウとなっちゃうぐらい迫力もんだったし、いやもうどこを取ってもこりゃ傑作じゃないですか!ホントなんでこれが劇場公開されないんだ?こういう銃弾砲弾飛びまくる戦争映画こそ爆音上映で観たいっすね!銃撃戦のシーンなんてオレ興奮しすぎちゃってTVモニターの音量上げまくりで、いつ近隣住民の苦情が来てもおかしくない状況でしたよ!時々「殺せ殺せ皆殺しだあああ!」とか絶叫してたから警察呼ばれてたかもな!やっぱりオレ頭にちょっと(以下略

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