インディー・ジョーンズぽくもありアンチャーテッドぽくもあり〜ゲーム『デッドフォール・アドベンチャーズ』


さて『CoD:G』もとっくに終わり、「あとは来年出るPS4とそのソフトを待つぐらいかなあ」と悠長に構えるつもりのオレであったが、実は『CoD:G』と一緒に買ったソフトのことも忘れてはいなかったのである。その名は『デッドフォール・アドベンチャーズ』。Xbox360専用ゲームである。
どんなゲームなのかというと、第2次大戦の最中にある世界を舞台にした、一人称視点、いわゆるFPSタイプのトレジャーハンター・ゲームである。トレジャーハンター・ゲームというとまず思い浮かべるのは『トゥーム・レイダー』と『アンチャーテッド』。『デッドフォール・アドベンチャーズ』はあれらは三人称視点のアクション・ゲームを、一人称視点で、そしてFPSらしくシューティングをメインにしつつも謎解きも盛り込んだゲームとなっているのだ。
主人公の名は「インディ・ジョーンズ」のモデルにもなったH・R・ハガードの小説に登場する伝説の冒険家アラン・クォーターメインの曾孫…という設定のジェームズ・リー・クォーターメイン。その彼が「インディ・ジョーンズ」を思わせる危険に満ちた古代秘宝探索と、KGBナチス、そしてミイラなど超自然の化け物との戦いを繰り広げていくという訳なのだ。
最初に書いてしまうと、ゲームとしてはいささか洗練さに欠けた部分がある。先にタイトルを挙げた『アンチャーテッド』、そして新生スタートを切った『トゥーム・レイダー』などと比べると、どうにもぎこちないモーションに、あか抜けないキャラクター造形、既視感に満ちたシナリオ展開とアドベンチャーのザックリ感などなど、見劣りする部分があまりに多い。さらにキー操作の説明が足りないばかりに序盤で既につまりそうになったぐらいだ。
ではクソゲーなのか?というと実はこれが、そこそこに楽しめるゲームでもあったりするのだ。確かに有名人気ゲームタイトルと比べてしまうとナニなのかもしれないが、FPSでトレジャーハンターもの、ここで既に新鮮なのだ。謎解きもそれほど難しくはないが、歯応えが無いというほどでもない。洗練さに欠けつつ、それは逆に荒削りな良さに通じる部分があり、なにより、その荒削りな部分がインディーPCゲームを思わせる懐っこさを感じさせるのだ。
海外の評価も賛否両論で、決して万人に勧められるゲームではないのかもしれないが、少なくともオレは楽しくプレイしている。コントローラーを握りながら、10時間前後の異世界探検を体験するには申し分のないゲームだろう。大作・名作ゲームばかりではなく、癖はあるがちょっとした味わいのあるゲームもまたいいのではないだろうか。

Deadfall Adventures - Xbox360

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