ところでこの《カーズ》は有楽町の日比谷スカラ座で7月1日初日の1回目を観たのだよ。ディズニー配給のアニメ映画だからなのだろう、周りは子供とそのお母さんでいっぱいだった。日頃猟奇鬼畜陰獣として生きるオレは「若奥様グフフ」などと淫蕩な笑みを暗く浮かべて、とそういう話じゃなくて、ああ、世の中には、子供達もいて、お母さんもいるんだなあ、と、滅茶苦茶当たり前なことに何故か気付き、そんなことに驚いているオレがいたりしたのだよ。男一人で生きてるとそういうのに触れることがないのだよ。何か奇妙な感慨が沸いたオレであった。
初日だったから襟川クロさんの司会で日本語吹き替え版の声優をした方の舞台挨拶があって、山口智充さんとパンツェッタ・ジローラモさんという方がこられていた。
最後にマスコミ向けの撮影会というのがあり、客席のお客さんが全員起立してスクリーン側からマスコミの方が写真を撮っておりました。ええと、オレど真ん中の席にいたので多分ばっちり写っていると思われます。子供達と若奥様に囲まれた《カーズ》の帽子被って口開けて怪しく笑っている不気味な中年(太り)男を発見したらそれはオレであります…。