羅小黒戦記2 ぼくらが望む未来 (監督:木頭(MTJJ)、顧傑 2025年中国映画)

普段、アニメ作品はほとんど観ないのだが、実は相方が大のアニメファンで、毎日サブスクでさまざまな作品をとっかえひっかえ観ているほどだ。そんな彼女のお気に入りの一つが、中国産アニメ『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)』である。
黒猫の妖精・小黒(シャオヘイ)の成長と冒険を描いたこの物語は映画化もされ、その映画『羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来』は、私も相方と劇場で鑑賞した。超高速で展開するバトルシーンの迫力はもちろん、妖精界と人間界の共存を目指すファンタジーストーリーは見応え十分だった。
その続編となるのがこの『羅小黒戦記2 ぼくらが望む未来』だ。
【STORY】 平和で穏やかな妖精たちの居留地が、武装した人間たちの急襲により全滅させられる。元来、人間の武器では妖精は殺せない。このことから、妖精殺しの武器を斡旋した裏切者の存在が最高機関によって判断され、その疑いはシャオヘイの師匠であるムゲンに向けられ、彼は軟禁されてしまう。さらに、奪われた”妖精殺しの武器”を追って、シャオヘイと、かつてムゲンの弟子だったルーイエが捜査を開始する。なんとその背後には、人間と妖精との最終戦争を目論む恐るべき秘密結社が存在していたのだ。
今作でも”仙術”を駆使した超高速バトルは健在だが、その見せ方が前作から格段に進化している点に驚かされた。前作が「スピードとパワー」の物量的な凄まじさだとしたら、今作ではそれに加えて「テクニカルさ」が際立つのだ。戦略であり、戦術であり、例えるなら「チョキの能力にすぐさまグーの能力で対抗し、相手がパーで返せばすかさずチョキで応戦する」という高度な駆け引きが、これまた超高速で展開される。これには思わず唸ってしまう。
それに加え、後半では「無慈悲なまでに強力な、超絶的な無敵パワーの発動」までが描かれ、その全てを圧倒し無力化していく宇宙規模の力を、ただ呆然と見守ることになる。また、これに対抗する人間側も、榴弾投擲ドローンや衛星ビーム砲、指向性エネルギー兵器といったハイテク兵器を駆使し、近未来戦を彷彿とさせる凄まじさを見せる。前作が『AKIRA』だとすれば、今作は『エヴァンゲリオン』とでも言うべきだろう。
こうしたバトルシーンの途方もなさだけでなく、ルーイエが高度な仙術を駆使して捜査を行うビジュアル表現も素晴らしい。それはあたかも量子物理学を応用したハイテク機器で空間の痕跡を洗い出していくかのようなシーンで、こういった見せ方の新鮮さがこの作品をさらにハイレベルなものに引き上げている。
とはいえ、この物語で最も心を動かされるのは、シャオヘイの純粋な心であり、ムゲンの凛とした佇まいであり、ルーイエの苦悩に満ちた過去なのだ。こうした妖精たちと人間たちが手を取り合い、「ぼくらが望む未来」を築き上げようと奮戦する物語、それこそがこの「羅小黒戦記」なのである。
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