四国徳島カピバラ旅行〜その4:山また山の彼方にたらいうどんを見た!

■絶壁だらけのタマヒュン山中!

さて旅行最終日、ホテルをチェックアウトし、「たらいうどん」なる凄そうなネーミングのうどんを求めて車を走らせることにしました。そしてその途中の道で、あれやこれやの観光スポットを見る予定です。しかしそもそも泊まったホテルが徳島県とはいえ四国のほぼ真ん中寄り、香川・愛媛・高知と接した山の中にあったものですから、ここから帰るだけでも山また山の山道を走らせてゆかねばなりません。
四国の山道はなにしろ狭い、カーブが多い、さらに山道なので殆ど断崖絶壁状態の位置に作られていて、助手席に乗っているだけでも冷や冷やモノです。なにしろこんな(↓)なんですよ?車を運転していた相方さんは「"峠を攻める"ってどういうことなのかやっとわかったぜ……」とハードボイルドな笑みを浮かべておりました……。

そしてどんどん山道を走らせてゆきます。カーブが多くちょっと先ですら山壁に隠れており対向車が来たらどうすんだ、と緊張しまくり、もうタマヒュン状態です。なのでこの山道を「タマヒュン山道」と呼ぶことにしたオレです。

そうこうしているうち最初の目的地「小便小僧の像」に付きました。断崖絶壁に小便小僧の像を作った酔狂な方がいるんですよ!

こんな絶壁じゃタマヒュン過ぎておしっこするどころか先に漏らしちゃうよ!そういうわけでこの銅像を個人的に「タマヒュン小僧」と呼ぶことにしました。

さらに車を走らせ「祖谷渓谷展望台」へ。

展望台から見渡す祖谷渓谷の山々。いやマジタマヒュンだわ。もうタマヒュン渓谷って呼んじゃうわ。

そしてそんな山々に圧倒されている(ホントはスマホ見ている)オレ(ちょっとタマヒュンしてます)

GPSの示す場所はここ。もうホンット四国の山ん中だよッ!!山ん中すぎてもうそれだけでタマヒュンだよ!

■それは「たらいうどん」だった!

これでもまだまだ行程の3分の1ぐらい。それでも山道が段々下りになってきて、人家がちらほら見えるようになりようやくほっとしてきました。途中、桜の咲く通りがあり、その下にはダムが見えました。写真に撮ったらいい絵になりましたね。四国は桜が丁度見ごろぐらいだったようですが、山の中の桜はまだ咲き始めぐらいでした。

川の色も若干穏やかに見えてきました。

それから高速に乗り、この日のメインイベント、「たらいうどんの新見屋」へとひた走ります!高速で車を走らせている時に「水曜どうでしょう」で旅のクライマックスによく流れる曲をかけたら盛り上がりました!

しかしそれでも運転に飽きてきた相方さんが「おい。眠くなってきたからなんか歌を歌え」と無茶振りしてきて焦りましたが、「じゃあ『宇宙戦艦ヤマト』の歌でいい?」と聞いたら「あんたのあの歌サイテーだから聴きたくない!」と今度は却下!

そんなやりとりをしつつ高速を飛ばすこと約一時間、目的地付近のインターチェンジで降り、うどん屋を目指します。すると、ありました。

メニューはこんな感じ。TVでもよく紹介される人気店らしく、12時丁度あたりに到着したこともあってこの日も駐車場は車で満杯でしたよ。

お店の脇にはいい感じで川が流れていました。

たらいうどんは茹で上がりに20分掛かるらしく、それまで「焼き鳥」を注文して食べているのがお勧めらしいです。ここの焼き鳥は串に刺したものではなく、「鳥焼き」って感じかな?とてもニンニクが効いていてビールが欲しくなりましたが、車を運転している相方さんに悪いので断念しました。

とはいいつつ、「焼き鳥」と「たらいうどん」が出てきたのは一緒だったんですけどね。この「たらいうどん」、見た目の通り木のたらいで出て来るのですが、いわゆる付け麺みたいに温かい「つゆ」につけて食べるんですね。このつゆが独特で、溶き卵が入っているんですよ。この溶き卵によりうどんの味がまろやかになる、というのが特徴なんですね。

◎たべログ:たらいうどんの新見屋

■旅の最後に大アクシデント!!

というわけで今回の旅も終了です。あとは空港でレンタカーを返して帰りの飛行機に乗るだけ……だったんですが、なんだか雲行きがおかしい。比喩ではなく、空港に車を走らせている間に段々雨になってきて、それが霧に変わっていったんですよ。空港に着いた頃は結構な濃霧状態。「……飛行機、飛ぶのかな?」とレンタカー屋のおじさんに聞いたら、「うん、お昼からずっと欠航で、さっき車を返してきたお客さんもあきらめて電車で帰るって言ってたよ!」と妙に明るい調子で返されました。
空港内の運行掲示板を見たら確かに欠航続きになっていて、自分らは結構早めに空港に着いていたのですが、搭乗予定の便が飛ぶのかどうかまるでわからない状態。で、待つこと1時間、遂に欠航のアナウンスが。「ありゃー」。オレと相方さんは「飛行機をキャンセルして陸路に振り替えてもらうか」「天候が回復することに賭けて次の便に予約を変えるか」を決めねばなりません。陸路だと徳島から東京まで5時間、航空運賃は払い戻されますが電車運賃はその倍の金額になります(パック旅行代金なので航空運賃のほうが安くなっちゃうんです)。また、運悪く次の便が欠航で翌日の便で帰るのであれば今度は宿泊代がかかり、半日分の時間のロスがあります。まあ翌日は日曜だからなんとかはなるんですが、それでも早く帰りたい。
最初相方さんと相談して陸路に振り替えることにしたんですが、カウンターで係の人と話していたら、突然オレ、考えを変えて次の便の予約入れちゃったんですね。相方さんは呆れてましたが、なんかオレ、次の便が飛びそうな気がしたんですよ。飛ぶか飛ばないかは別にして次の便の出発予定時刻は2時間半後、この間、呆れたままの相方さんを横目で見つつずーっとやきもきして待っておりましたよ。そして待つこと2時間、東京から徳島に飛行機が到着し、そのまま東京発に切り替えられるとのアナウンスが入り、やっとほっとしたオレでありました。相方さんには「結果オーライだからいいけど、あんたはたまにそんなことするからねー」とたしなめられちゃいました。すまん相方よ……。
そんなアクシデントもありましたが、とりあえず無事羽田に到着、相方さんとはビールを飲んで仲直りし、旅の思い出を語り合いながらまた次どこのカピバラと会おうかと思いを馳せつつ3日ぶりに家の布団で眠りました。
「また来てね!」

(おしまい)