『水曜どうでしょう』のDVD第26弾は「四国八十八カ所III」と「日本全国絵ハガキの旅2」のカップリングである。
それにしても「四国八十八カ所III」……。こんなのをもう3回もやってんのか……。1回目も2回目も観ているがよく覚えていない。その前フリとなる「試験に出るどうでしょう」はそれぞれ印象深かったが、「四国八十八カ所」については「なんかそんなのもやってたなあ」ぐらいしか記憶がない。要するにそれぐらいグダグダだったのである。しかし考えてみてほしい。「どうでしょう」は基本がグダグダでとりたてて内容の無いものなのである。そういった意味では最も「どうでしょう」らしい企画かもしれない。そして「IV」「V」と続いたとしても(続いたの?)「またやんのかよ!」とか言いつつ観ているオレであろう。
しかし、実は今回の「四国八十八カ所」、個人的にはとても興味深く観ていたのである。なぜなら、このDVDが発売された頃に四国旅行(正確には徳島旅行)を計画していたからである。しかもこの四国旅行、車での移動を予定していたので、「四国の道路事情というのはどうなっているのであろうか?」と思っていた矢先なのである。まさに渡りに船、棚から牡丹餅である。ちなみにその四国(徳島)旅行についてはオレのブログで「四国徳島カピバラ旅行」というタイトルでもってこことこことこことここの4日間に渡ってまとめてある。
そしてこのDVDで語られていた四国の道路事情は「道が狭い」「カーブが多い」、そしてそんな道を走るものだから「車に酔う」ということであった。実際車を走らせてみると四国の道は確かに道が狭くカーブが多い。この辺DVDを観ていたので大いに心構えすることが出来た。なんと「どうでしょう」が実生活の役に立つことがある、という驚くべき事例である。しかも今回の旅行は山道が多かったから「断崖絶壁みたいな道を走ることになってタマヒュン状態」でもあった。ただし、車に酔うことは無かった。
もちろん今回のオレの旅行は四国八十八カ所お遍路の旅でもなんでもなかったし、さらに徳島限定でもあり、寺を見る予定もなかったけれども、ロードマップを広げた時に「どうでしょう」にあったように"寺が固まっている場所"を見つけ、「あー徳島のこの辺は寺が固まってて回りやすいって言ってたなー」などと思いだして、番組とのシンクロを楽しんだ一瞬もあった。今回の旅行は時間が限られていたので無理ではあったが、せめて一番札所である徳島の霊山寺ぐらいは寄って行けばよかったかな、とちょっと後悔している。
今回のDVDを観てはっとさせられたのは「どうでしょうは旅番組なんですよ!」と誰かが言っていたことだろう。オレは「どうでしょう」はメンバーが無理難題を吹っ掛けられてグダグダ愚痴り合いをする様を楽しむ番組だと思っていたが、確かにやっていることは旅なのだ。当たり前のことだがすっかり忘れていた。そういえば徳島の高速道路を走らせていた時、「「どうでしょう」だったらこういうシーンであの曲が掛かるよね!」と水曜どうでしょうエンディングテーマ「1/6の夢旅人2002」をスマホのYouTube経由で流して、大いに盛り上がった記憶がある。そう、あの時オレは、どうでしょうメンバーの一人として四国の道を走っていたのである(なんだこの綺麗なまとめ方は)。
ちなみにカップリングの「日本全国絵ハガキの旅2」は、ミスターがとんでもない絵はがきを引いてしまいメンバー一同阿鼻叫喚の大騒動となった、という捧腹絶倒篇である。さらにラスト、インチキの限りを尽くした締め方があまりに「どうでしょう」らしい、実に楽しい必見の一作となっている。
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