染物した

先日は暇見つけて染物などをやっておりました。とはいってもオリジナル暖簾やノボリや反物や手ぬぐいやTシャツやなにかを染めまくるイマジネイティヴな創作工作にいそしんでいたなどというわけでは一切無く、自分の持ってる洋服を染め直していただけなんですけどね。
染め直したのはコットンの黒いジャケットと黒いシャツ。長年着ていたので白っちゃけてきた上にジャケットなんかは袖口が変色してしまって、そんなに安くなかったしお気に入りだったけどもう捨てなきゃダメかな、と思ってたんですよ。そんな時思い出したのがいつだか工作好きのオレの相方さんの用事で一緒に手芸店に入った時のこと。手持ち無沙汰に店内をブラブラしていたオレに「誰でも簡単にできる染料」みたいなものが目に入ったんですよね。へー染物も自分で出来るんだァ、程度にその時は思ってたんですが、この黒ジャケット&シャツの処遇をどうしようか考えあぐねていたときにそれを思い出したんですね。
もともと黒かったものをもう一度黒く染めるんだから別に手間は掛からんじゃろ、失敗してももともと捨てようかどうしようかと思ってたもんだし、ということでAmazonで染料をあれこれ物色し、適当なものを買ってみました。買ったのは「水で染まる」という染料で、値段は高くはないんですが、1パックでTシャツ1〜2枚程度を染められる量というので、ジャケットとシャツを染めようと考えていた俺は取り合えず2個購入。
パックに入っていたのは小さな染料1缶と定着剤と思しきFIXという名の袋3つ。やりかたは染料をぬるま湯でといで、それとは別にFIXを熱湯でといでおく。ただしこのFIX、一緒に塩も入れなきゃならない。その量がハンパ無くて、1回量だと250gですがオレは2回量使うので倍の500g。あわててスーパーに袋入りの食塩買いに行きました。しかもその時普通のが売ってなくてちょっとお高い粗塩だったんですわよ奥様!塩500g一気に使うなんざ人生でそうそうあることじゃないぜ!?さてこのといだ染料とFIXを混ぜ、それに染めたい洋服を突っ込み、30分ぐらい揉み洗い。あ!忘れてた、あとゴム手袋必須ね!手が染料で染まっちゃうから!オレなんて手袋つけそこねて暫く両手の爪が真っ黒けだったよ!
で、この30分揉み洗い、というのが意外とかったるい。それを適当に手を抜いて終わらせて、さらに2時間半付け置き。ただしむらにならないように時々攪拌が必要なんだそうです。しかしこれもかったるかったので結局3回くらいしか攪拌しませんでしたが。時間が経ったら水洗いしてさらに洗濯機突っ込んで洗剤で洗って干すだけです。
さて仕上がりですが。いやこれが見事に染まってます。まあもともと黒かったものを黒くするだけなので、そんなに注意してやる必要も無かったのかもしれませんが。しかしジャケット袖口の変色は見えなくなったし、シャツもすっかり黒に戻ってます。実はこのシャツ、ただ黒いだけじゃなくて、赤と青の格子縞が入ったもので、この格子縞は消えちゃうかな?と思ってたのですが、適当にやったのが逆に功を奏したのか、買ったときみたいにくっきりとはいえないまでも、きちんと格子縞が見えるようになっている。これぐらいなら全然OKです。ただしなにしろ適当なので、ジャケットもシャツも新品同様の黒々とした黒、というほどでもないんですが(染料もう一個使えばもうちょっとしっかり染まったかなあと思います)、当初の目的は達成できたので満足ですね。これでシャツもジャケットも買い換えなくてよくなったよ!
染料は基本的に天然繊維、レーヨン、あと手間は掛かるそうですがウールも染められて、逆に化学繊維やゴムは染められません。その特性を利用すると、例えばプリントTシャツはプリント部分を染めずにシャツに色をつけられますし、コットン素材のスニーカーであれば靴底を染めずに染色できたりするわけですね。持っている天然繊維の衣類で退色したものなんかがあれば一回試す価値があるかも。ただ、微妙な色合いのものとかは難しいだろうなあ。オレが今回やったみたいな黒系ならばっちりだと思いますよ。あと心配なのは今後の洗濯で色落ちとかがあるのか、他の衣類と分けて洗ったほうがいいのか、ということですね。それとこの記事ステマじゃないからね!