Halo:Reach (Xbox360)


Halo:Reach』である。全世界でシリーズ累計2480万本をセールスしたXboxXbox360の大人気SF・FPSゲーム『Halo』シリーズの最新作なんである。これまでシリーズの1・2・3とプレイしてきたが(2は途中でデータが飛んでやる気が失せ未クリア)、そんなオレがこのシリーズがとっても好きなのかというと、…ええと実はそんなこともないのである。1作目からなんかイマイチなゲームだったんだが、当時はコンシューマー機のFPSゲームが少なかったのでとりあえずやっていたのである。遥かな未来における人類と異星種族との熾烈な戦いを描いた物語といえばオレが嫌いなわけがないし、しかもそれがかつてSF作家ラリイ・ニーヴンが小説の題材にもした《リングワールド》と呼ばれる超巨大人工天体を舞台にしているとなればどうしたって面白くなりそうなものだが、プレイしたゲームはなんだか物足りないものがあった。これが超人気ゲームシリーズになるとは…。
この『Halo』シリーズのイマイチな部分、それは特にグラフィックにおいてマニアックさが希薄だということだろうか。なんだかSFっぽいけれども"SFっぽい"だけで、息を飲むような強烈さや刺激、もしくは高いデザイン性に欠けるのだ。ツルツルして妙にクリーンな宇宙船や未来都市のデザインが一昔前のものって感じなんだよなあ。個人的には血生臭さやキナ臭さ、あとグロさが皆無なのがつまらんって言うのもあるな。そんななのにSEROレーティングで17歳以上っていうんだから不思議だよなー。自キャラにしろ小火器にしろヴィークルにしろ、全体的に挙動が軽いうえにヌルヌルした操作性をしており、味方キャラ・敵キャラも魅力が薄く(あのアーマースーツ全然カッコよくないんだが…)、SF系のゲームならFPSじゃないけど『ギアーズ・オブ・ウォー』シリーズのほうがグラフィック、ゲームのやりごたえにおいて遥かに上に感じていたのだ。それとストーリーがややこしすぎる。FPSなもんだからホントはストーリーなんか気にはしていないんだが、「今やってるミッションって何の意味があるの?」とか時々思っちゃうのである。今回Wikipedia読んで初めて『Halo』サーガのストーリーを知ったぐらいだ。
とまあここまで文句言っといてなんなんだが、この『Halo: Reach』、やってみると非常にクオリティが高い。グラフィックの美しさ、デザインの改善はもとより、細かいシステムもあれこれ新たに付け加えられてゲーム性が高くなっているのだ。ゲーム進行の殆どがチームないしペアでの戦闘というのもゲームに人間臭さを与えていていい。特に難易度やオートセーブポイントの箇所は心にくい程で、レベルデザインも飽きさせない仕上り、だから止め時が見つからずいつまでもプレイしてしまうのだ。『Halo』サーガの発端を描いたストーリーもストレートで実に分かりやすく、シンプルに「星間戦争なんだ!ミリタリーなんだ!」と気分を盛り上げてくれる。時々画面がカクカクしたり、無意味なオブジェクトや構造物があったり、唖然とするほど雑なテクスチャが貼ってあることもあるが、どう考えてもこれまでの『Halo』シリーズ最高傑作だと断言していい。そういうわけでただ今クリアに向け猿のようにプレイ中。ただやっぱり物足りなくはあるんだけどね…やっぱさあ、血飛沫と人体破壊がないFPSってコーフンしないのよ。いやあ、つくづく鬼畜よのう…。

Halo: Reach(通常版)

Halo: Reach(通常版)

Halo: Reach リミテッド エディション

Halo: Reach リミテッド エディション

Halo: Reach レジェンダリー エディション

Halo: Reach レジェンダリー エディション