そして"パッチン執事"に対抗してA君が立ち上がった

さてそんな執事喫茶男 I 君の出現に黙っていないのがオレの部下のA君である。いや、実は全然興味無さそうにあっち向いてたんだが、オレが無理矢理話題を振ったのである。

オレ「なあA君。たった今 I 君が執事喫茶に勤めていたという事実が判明した訳だが、実はA君も伝説の執事として執事界の帝王の名をほしいままにしていた、という噂を訊いたんだが」
A君「執事なんてやったことないですよ!ってか何で突然僕に振るんですか!」
オレ「隠さなくてもいい。しかし君の場合、執事を超えた執事、即ち"超執事"と呼ばれていた以上、通常の執事では考えられないモノスゴイ執事だった、と受け取っていいだろうか」
A君「訳分かんないですよ!」
オレ「例えば…裸体に腰ミノだけをまとい、部族の踊りを舞いながら職務を遂行する執事だったりとか…」
A君「なんなんですかそれは!」
オレ「週に1度主人に生贄を捧げるのが最も大切な任務だ」
A君「そんなことしてませんよ!」
オレ「主人に仇名す者は泥人形に針を突立て呪い殺すのだ」
A君「それどんな執事ですか!」
オレ「サバンナに猛獣狩りに出ると1週間帰ってこない執事だったのだ」
A君「いったいどこの話ですか!」
オレ「得意技は吹き矢。それも猛毒を塗った恐ろしい矢を放つのだ」
A君「それ執事でもなんでもないじゃないですか!」
オレ「恐ろしい…お前は本当に恐ろしい男だなAよ。確かにそれはモノスゴイ執事だった、と言わざるを得ないな」
A君「だから違うんだって!」

という訳でA君をさんざんからかったオレはその後も仕事中だというのにコピー用紙を丸めて吹き矢を製作、うんざりしながらデスクワークに戻ったA君の首筋にいきなり矢を放ち、滅茶苦茶激怒されたりとかしていたのであった。う〜ん、それにしても"超執事"…侮れない男だ…。
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