新人君とオレ

先週は会社の新人君の歓迎会があったのだが、その時初めてその新人君と会話らしい会話をしたオレである。彼I君25歳は見るからにインドア系のひ弱そうな青年で、蚊の泣くような声で話をするが、特に物怖じするような内気な人間というわけでもなかった。元気が無い、というよりも物静かな男なのだろう。あれこれ遠まわしに鎌をかけながら話してみたが、その内徐々にパソコンやらゲームやらのインドア系の趣味が明らかにされ、20コも歳が離れているのに大いに話が合ってしまったオレと新人君であった。パソコン組み立てたりMGS4をやる為にPS3買った、なんて話はオヂサン大好物なんである。逆に言えば、オレの会社ではあんまりそういう若いヤツっていないのな。
で、その彼がなんだかモゾモゾしているからどうしたんだ、と訊いてみたら、買ったばかりのスーツのズボンがきついのらしい。ただでさえ細身なのにいったいどんなウェストのズボン買ったんじゃい、なんてからかっていたが、I君が着替えを持ってるんですが着替えてもいいですか、などと言う。別に構わないが、それよりもなんで会社帰りに着替え持参してんの?と尋ねると、その着替えは、漫画喫茶にお泊りする為の着替えなんだという。どうもI君は、週末は漫画喫茶に泊り込んで一晩中インターネットやらなにやらするのが習慣らしいのだ。
でもI君、パソコンは自分の部屋にあるわけだし、もともと実家を離れて一人暮らしをしているわけだし、なんでわざわざお金まで出して漫画喫茶に泊まらなくちゃいけないの?と訊いてみると、あの雰囲気が好きなんですよ、という返答であった。入社したてとはいえ、会社勤めをしているわけだから、巷でよく聞くネット喫茶難民というわけでもなかろうが、いつでも帰れる自分の部屋を持っていてさえ漫画喫茶に泊まりたい、という所はやっぱり今風なんですかねえ。
映画評論家の町山氏が、映画「ゾンビ」と「ショーン・オブ・ザ・デッド」を比較して、「アメリカ人はショッピングモールに立て篭もるがイギリス人はパブ。日本人なら漫画喫茶かな」とどこかで言っていたらしいけれど、殆ど漫画喫茶を利用しないオレは、そんなにみんな満喫が好きだったのか!?と思ったわけである。
ちなみについこの間満喫入ったオレですが、別に漫画を読みたかったわけではなく、待ち合わせの時間まで間が空いちゃったんで、ちょっと日記を書くのに寄っただけですからね。え?オレの方が変ですか!?