しょうもないほうがしょうに合ってるのか:PCゲーム篇

■いったい幾つのゲームをやれば楽になれますか…

いつの間にか夏も過ぎ秋の気配が漂う今日この頃、夜空に輝く星を眺めながらそっと胸に手を置き、オレは自らにこう問いかけたのである。
「ねえオレ、最近クリアしたゲームある?」
答えはノーである。2、3時間やったきり放り投げられたコンソールゲームのソフト。PC画面に先史時代の遺物のようにうち捨てられたままのPCゲームのアイコン。何か旅先で調子に乗って買ってきたものの部屋に帰った途端さっさと邪魔物と化してしまったご当地民芸品のようなうら寂しさを漂わせるゲームの数々。ああ、オレのゲームへの情熱はすっかり費え去ってしまったのか。
レベル上げの亡者と化したあのウィザードリィの日々は、異世界の光景に陶然としながらアローキーを押し続けていたあのアンリアルの日々は、這い寄る化け物達の姿にカーソルを合わせ必死にマウスクリックを繰り返していたあのディアブロの日々は、全て過ぎ去りし日の幻となってしまったのか。
瞬殺に次ぐ瞬殺に怒り心頭に達しぶち壊したマウスは、キーボードは、CDROMトレイは、全て壊され損だったとでもいうのか(注:全て実話です)。
ゲームの推奨設定が上がるたびスペックの付いてこれなくなったマシンやグラボを次々と買い替え、これらの投資だけなら新車の一台も買えただろう向こう見ずな蕩尽を、臆することなく続けていた豪気なオレは、もはや影も形も無くなってしまったと言うのか。
いや、確かにそうなのだろう。しかし言い訳をさせてもらうなら、オレは昔のようにゲームばかりやっている暇が無いのだ。だが、それでも、何か習慣のように、ついついゲームを買ってしまうのだ。あの夢のような日々を、もう一度取り戻したいと、誘蛾灯に誘われる羽虫のように、オレはフラフラとゲームを買ってしまうのだ。
そうして買ってしまったのがこの2本のパソゲー。実はどちらもダウンロード販売であり、新作と呼べるほど新しい作品でもなく、おまけにゲーマーの間ではたいして評判が高くないかむしろ悪いぐらいの出来の作品である。ただ、どちらもシリーズものであり、これまで前作をプレイしていたという経緯もあったのだ。

Painkiller Overdose (Windows)

[rakuten:gdex:10010542:detail]
Painkiller Overdose』は異様な世界を舞台にわらわらとゴキブリのように湧いてくる悪魔じみたモンスターをバキュンバキュン撃ちまくるホラーFPSPainkiller』の続篇。『Painkiller』自体は評価が高かったが、もともとMODとして製作されたらしいこの『Painkiller Overdose』は、前作からまるで進化しておらず、現在のFPSと比べると実に古臭いグラフィックとレベルデザインで、『CoD4』や『Bioshock』をやった後ではなんだかタイムスリップでもしたかのような感慨さえ抱いてしまう。でもね…この古臭さが、なんだか和むんだよねえ…。

Painkiller Overdose 画像

Soldier of Fortune:PayBack (Windows)

[asin:B00183YQQ2:detail]
Soldier of Fortune:PayBack』は世界をまたに駆けてテロリストをブチ殺しまくる傭兵が主人公のFPSSoldier of Fortune』、その続篇『SOF II DOUBLE HELIX』から数年ぶりに発売されたシリーズ新作。『Soldier of Fortune』はその残虐描写が話題になったゲームで、銃で撃った部所により肉体破壊の様子が細かに描写され、手はもげ足は千切れ首はすっ飛び、挙句の果てに臓物がベロベロと風にたなびくという凄まじい映像を楽しむことが出来た。くたばった後も死体に弾をぶち込むとどんどん体がばらばらになってゆくんだよ!オレは勿論ゲラゲラ笑いながらやってたぜ!
そんな作品の続篇なんだが、これがおそろしく評判が悪い。新鮮味が無いとか難易度が高すぎるとかそういうのなんだが、オレ別に新鮮さ求めてなかったし、洋ゲーのSMじみた難易度の高さは慣れっこなので、特に気にせず楽しくやってるなあ。画像もそこそこ綺麗なんではないかい?

Soldier of Fortune:PayBack 画像


というわけで、最新テクノロジーや演出で人気の高いゲームではなく、こんなB級で誰も褒めないゲームをのんべんだらりとやっている日々で御座います…。あーでも、ゲームって楽しい…。