あるいは裏切りという名の犬 (監督:オリヴィエ・マルシャル 2004年 フランス映画)

警察内部の権力闘争に巻き込まれ、次期警視庁長官にまで推されていながら投獄され、同僚も妻も殺された男の復讐の物語。出演ダニエル・オートゥイユジェラール・ドパルデュー。フランス映画に出てくる官憲って結構暴力的で、この映画でもかなり横暴なことをやっているが、「ま、映画だし」と思ってたらどうもこれ、実話だったのらしい。ひぇえぇ、おっかねい。やはりラテン民族の血は熱くたぎっているものなのだろうか。映画はヨーロッパ映画らしいブルーを基調とした冷え冷えとした絵造りをしており、何故だか北野映画を思い出してしまった。エンターティンメント映画とはいえ、ヨーロッパものはアメリカ映画とは違って重々しさがあるな。主演二人の渋いオヤジが火花を散らす様はよかった。なんとなく汚れているところがいいねえフランス俳優は。オレもこれからはフランス映画俳優みたいな渋いオヤジを目指そうかと思ったが、キャラが香港映画だった事を思い出し、すぐさま却下したことは内緒だ。