- 作者: ミラメータ,Mira Mehta
- 出版社/メーカー: 文化出版局
- 発売日: 2001/06/17
- メディア: 単行本
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■基本事項:パンとライス
パンを主食にしているのは北インド。ポピュラーなパンはチャパティー、プリ、パラタ。どれも全粒小麦粉から作る。南インドでは米が主食なのでパンを食べる事はあまりないが、米や豆の粉から作るパン(ドーサ、ウタッパム)が食卓に上がることがある。
インドで食べられているお米は、粒が細く長く粘り気のないインディカ米と、日本で食べられているのと同じジャポニカ米。北インドではインディカ米、南インドではジャポニカ米を食べます。ちなみに、ジャポニカ米は新米で食べるが、インディカ米は1年寝せるらしい。
■地方によるカレーの特色
☆北インドのカレー(主要都市:デリー)
・ヒマラヤ山脈の高地にあり、冬は零下にもなるので辛いカレーが多い。
・肉が多い。牛、鶏、羊。…インドでも牛って食べるんですね!
・アーモンド、カシューナッツ、松の実などナッツ類を使ったこってりしたカレー。(ムガール帝国支配化の影響とか)
・油はギー(水牛の乳のバター)、マスタードオイル、ごま油。
・酸味はトマト、ヨーグルト。
・スパイスはシナモン、クローブ、ナツメッグ、ガラムマサラ。
・ガルバンゾ豆、ブラックウダド豆、などの豆類のカレーも好まれる。
・パンが主食。お米は一日一回程度。
…オレがよく食べに行くタンドリーチキンやシシカバブが付いたマトンや鶏のカレーはこの北インドのカレーだったんですね。いつもナンで食べてました。
☆西インドのカレー(主要都市:ムンバイ(ボンベイ))
・比較的すごしやすい気候。全体的に辛くなく、素材を生かした料理を好む。味付けもあっさりしている。
・ベジタリアンが多く、野菜や豆のカレーが多い。野菜はほうれん草などの菜っ葉を、豆はツール豆、ムング豆、ロビア豆など。ちなみにムング豆は叫ぶらしい。(嘘)
・油はごま油、ピーナツオイルなど。
・酸味はトマト、レモン、タマリンド。
・タルカといって、ギーとスパイスを油で熱したものをカレーの仕上げに掛けるのが特色。
・主食はパンとお米両方。
・カレーの味付けに砂糖や黒砂糖を使うこともある。
・赤唐辛子より青唐辛子を使うことが多い。
…『タルカ』で仕上げたカレーって食べてみたいなあ。
☆南インドのカレー(主要都市:チェンナイ(マドラス))
・気温が40度を超える事もある暑い土地。辛い味付けが特徴。
・ベジタリアンが多く、野菜や豆のカレーが多いが、海辺の町では魚を食べる。
・グリーンバナナやドリアンを野菜として使う。…ドリアンのカレーっすか!!
・豆はツール豆、ムング豆。ちなみにムング豆は…(もういいって)。
・油はココナツオイルが特徴。ココナツミルクやすりおろしたココナツをカレーに使う事も。
・酸味はタマリンド、トマト。
・スパイスは赤唐辛子、マスタードシード、黒コショウ。
・主食はお米で、日本と同じジャポニカ米。
…ココナツ系のカレーといえば以前食べたスリランカのカレーもこれと共通しているんでしょうね。地域的にも近いし。
☆東インドのカレー(主要都市:カルカッタ)
・湿度が高く、蒸し暑い気候。
・川魚を食べる。野菜は菜っ葉類やにがうりなど。
・豆はツール豆、マスール豆など。
・ナッツ類はあまり使わず、けしの実やごまを多く使う。
・酸味はトマト、ヨーグルト。
・スパイスはマスタードシードやフェンウグリークシード。
・主食はお米。三食白いご飯。
・青唐辛子、レモン、塩は必ず食卓にあるのだとか。
…スパイスを効かせた白身魚のフライ、フィッシュティカってとても美味しいんですよ。
■東京でよく行くお店
・インド料理サムラート…ここはチェーン店が多いですね。千円前後で食べられるランチが人気です。2〜3種類のカレーとサラダ、ナン、ライス、ドリンク。インド料理のお試しにいいかも。でもやはりタンドリーチキンやシシカバブを一緒に食べるセットが一番好きですね。
・ナイルレストラン…銀座に行ったらここ、ナイルレストランでしょう。サフランライスに鶏の腿肉が丸ごと一つ乗ったムルギランチが人気です。骨は目の前でお店の方が取ってくれます。これがよく煮込んであるのかササッっととれちゃうの。HP : http://www.pluto.dti.ne.jp/~kasai/nair/index.html
・新宿中村屋…新宿にはカレーの店が多いのですが、ついついここにしてしまいます。インドカリー、コールマンカリーは今まで何食食べたか覚えてないほど。気取らない落ち着いた内装、さくさく動いている店員さんも心地良い。あとバラエティー豊富な薬味が出されるところが嬉しい。カレーはお米にササニシキを使ってるんじゃなかったかな。また、ここのビールは冷やし方がどこの店よりも上手いので、とても美味しく飲めるんです。HP : http://www.nakamuraya.co.jp/honten/f2.html