桃缶とオレ

連休後の溜まりに溜まったアホすぎる仕事量を気が狂ったかの如くこなしていたが、流石に体調崩してまた風邪ひいた。前回は1ヶ月前だったし、オレ風邪ひき過ぎ。もはや強弱体質と言わざるを得ない。いやもう歳だからか。養命酒でも飲むかマジで。
そんなこんなで殺伐としながらやっと休日に辿り着いた。でも寝てるしかないな。ああ殺伐。うー殺伐。ルルル殺伐。
という訳で今日は部屋で大人しくしていた。でも風邪ひいてて横になってても意外と眠れない。だから本読んだり漫画読んだりDVD観たりネット覗いたりとダラダラ過ごしていた。
そして、そうじゃ、風邪のときは子供の頃桃缶なんぞを親が買ってきて食したりしておったのう、という事を思い出し、昼飯調達時に一緒に買ってきた。そもそも果物を食べる習慣が無いオレが、桃の缶詰を、自腹で買う、ということ自体、生まれて初めてのことなのではないか。ワオ、桃缶買うだけでこんな驚きがあるだなんて便利で分かりやすいオレの人生。
実は桃は古来より厄払いとしての効能があるとされてきたのである。
桃の節句とは子供たちの邪気払いのことだし、桃源境とは「魔」の入ってこない桃の成る世界のことであり、桃太郎の桃とはすなわち「鬼」を退治する退魔の意味合いがあるのである。
古事記では黄泉の国へ行ったイザナギが死霊と化したイザナミを退散させるために投げつけたのが桃の実だ。仙人は桃の花を食べ孫悟空も不死身の体になるため桃を食した(元ネタはこの辺参照)。斯様に桃とは無病息災の邪気払いに適した果物という事が出来るのである。
という知ったかぶりの能書きを並べ、今日は数十年ぶりに桃缶なんぞを食するのであった。あー風邪治んないかねえ。