ひけよ風邪、呼べよ嵐

オレの風邪で心配掛けてスマン。もうだいぶいいです。ただ日記に書かないだけで一ヶ月に一回は風邪ひいてるんだよな。もともと体動かさないから代謝が悪いんだと思うよ。若いヤツが見たら「何で?」って思うぐらい年寄りって着込んでるだろ。半袖の肌着に長袖の肌着重ねて、猿股の上には股引はいて、さらに腹巻までしてな。あれは年齢のせいで代謝が落ちてるから体温がなかなかあがらないせいなんだな。あれに近いもんがあるな。まあ要するに年寄りってこった!
オレは今でこそ脳天気なオチャラケ野郎であるが、若い頃はいつも鬱々とした暗黒大魔王でな。いつも妬み嫉み不平不満欲求不満を沸々とたぎらせたタチの悪い性格だったのだよ。こういう人間が体調を悪くするとそれまで抱えていた悪感情が全部自分に跳ね返ってくるんだな。たいしたことのない風邪でも過剰に辛くて苦しく感じちゃったりしてたのよ。いじけた気持ちがなおさらいじけるんだね。風邪の治りも遅かったね。平気で3週間とか引いてたもの。
やっぱりさ、怒りとか憎悪って、それがいくら真っ当でやむ終えないものだとしても心に抱え込むと自分を蝕むもののような気がするな。オレなんかは疲れちゃうから怒りが持続しないというのもあるけど、逆に下手に心理的にタフでそれが持続させられる人がいたりして、それが悪いとは言わないけれど難儀だろうな、という気はするよ。
歳を取ったオレはそれなりに丸くなって昔みたくわだかまりで気持ちが一杯なんてことは無くなったよ。そのせいか、体力衰えてるのに風邪引いても昔みたくきつくないんだよな。心の中に重い石があると体調もそれに引き摺られるものだったんだな。