『ミスト』みたいなモンスター・パニック・ホラーはバカとダメ人間しか出てこない映画だった!?

■フィースト (監督:ジョン・ギャラガー 2006年アメリカ映画)

フィースト アンレイテッド・バージョン [DVD]

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スゲエ!カスとダメ人間しか出てこないモンスター・パニック・ホラーだ!こいつらがしみったれたド田舎のしみったれた安酒場でしみったれた安酒あおりながらパンツについた小便のシミみたいなみみっちい欲望をチンカスのついた指でいじましく弄繰り回していたときのことさ!「怪物が出た!ドアと窓を封鎖しろ!」とか言いながら血飛沫を浴びた男が飛び込んできて《こいつはヒーローです》なーんてキャプションが画面に出て来るんだが、その後ドアを破って出てきた怪物にあっけなくひねり殺される!
その後2階の部屋でまごまごしていたガキを助けようとカス&ダメ人間達が向かうシーンでも、ガキはあっさり怪物の餌食だ!「こいつがヒロインなのか?」と思わされた女もとっとと死体に変わる!この辺の映画的常套句を完璧に無視した意外な展開が最初は小気味いい!でもテンポがいいのはここまでで、中盤からは安酒場を上行ったり下行ったりを繰り返すばかり、皮肉っぽい演出も段々と鬱陶しくなってくるし、怪物の造型もあんまり面白くないしそもそもこの化け物がなんなのかさっぱり説明されないし、段々とグダグダになってくるわけだな。
だいたいカスとバカしか出て来ないからこいつらが生きようが死のうが観ているもんとしてはどうでもよくなってくるんだよな。こいつらの人生に希望なんてこれまでもこれからも絶対縁がなかったわけだし、今更虫けらみたいに死んだって騒ぐことじゃねーだろ?ぐらいにしか思えなかったりすんのよ。まあ怪物に襲われて篭城するパニック・ホラーということではある意味『ミスト・裏版』ともいえる映画ではあるね!