東京都美術館『ボストン美術館展 芸術x力』を観に行った

毎日暑い日が続いていますね。とはいえ8月は始まったばかり、これからが夏本番です。そんな暑い中、またもや美術館に行ってきました。なんだか最近美術館に行くのが楽しくてしょうがないんですよ。随分長い間美術館には行っていなかったので、その反動でしょうか。あと、美術館って涼しいんですよね!

今回行ったのは上野にある東京都美術館で開催中の『ボストン美術館展 芸術X力』。公式HPによると「2020年に設立150周年を迎えたボストン美術館古代エジプト、アジア、ヨーロッパ、アメリカの美術をはじめ、古代から現代までの作品を収集し、そのコレクションの質の高さと百科事典的な幅の広さで知られています」とのこと。

《開催概要》力をもつ人々は、自らも芸術をたしなんだほか、パトロンとして優れた芸術家を支援しました。その惜しみない支援によって、数多くのすばらしい芸術作品が生み出されたのです。さらに、多くの権力者たちは、貴重な作品を収集し手元におきました。彼らが築いたコレクションは、今日の美術館の礎ともなっています。本展では、エジプト、ヨーロッパ、インド、中国、日本などさまざまな地域で生み出されたおよそ60点の作品をご紹介します。

みどころ|【公式】芸術×力 ボストン美術館展|日本テレビ

今回はそんなボストン美術館の収蔵品の中から、「古代から近代にかけて、古今東西の為政者たちが芸術家に作らせてきた芸術作品」を選りすぐって展示しています。そういった意味では、これまで美術館で観てきた「世界的芸術家の有名作品」という側面のみならず、博物館的なニュアンスを持つ作品も多かったですね。

例えば古代エジプトのホルス神のレリーフや、古代インドの諸侯たちを描く絵画、古代中国の墨絵、中世フランスの宮廷漆器・銀器、近世イタリアのギター、近代アメリカの服飾宝石、鎌倉時代の刀、江戸時代の能衣装、などなどがそれです。それにしても「美術館で宝石の展示」って、「これは怪盗ルパンが狙うヤツじゃないか!?」と想像力貧困な事を思い浮かべてちょっとわくわくしていたオレでした!

また、ボストン美術館所蔵の日本の中世に製作された絵巻物や日本画が「里帰り」という形で展示されており、これもまた見どころとなります。こういった部分でいつも行くような美術展とはまた違う楽しみ方の出来る展覧会でした。

という訳で今回も気に入った作品の幾つかを紹介します。

ジョン・シンガー・サージェント 《1902年8月のエドワード7世戴冠式にて国家の剣を持つ、第6代ロンドンデリー侯爵チャールズ・スチュワートと従者を務めるW・C・ボーモント》 1904年

ジャン゠レオン・ジェローム《灰色の枢機卿1873年 

大日如来坐像》 平安時代、長治2年

《厚板 萌黄地牡丹立涌模様》 江戸時代、17世紀末-18世紀初頭

オスカー・ハイマン社、マーカス社のために製作 《マージョリー・メリウェザー・ポストのブローチ》 アメリカ、1929年

逆Lの印の製作者、MにPを重ねたモノグラム金工師《水差しと水盤》イギリス 1567-1568年 

ヤコポ・モスカ・カヴェッリ《ギター(キタラ・バッテンテ)》イタリア 1725年

吉村周圭《寛政内裏遷幸図屏風》 江戸時代 1790-1795年(寛政2-7)

増山雪斎《孔雀図》 江戸時代 1801年(享和元)