最近聴いたエレクトロニック・ミュージック 

■The Triad / Pantha Du Prince

Triad

Triad

ドイツのテクノ・プロデューサーHendrik WeberによるプロジェクトPantha Du Princeのニュー・アルバム。ヴォーカルを多数フィーチャーし、ロマンチックでエモーショナルな曲と内省的な曲の並ぶコンテンポラリー・サウンド。 《試聴》

■Gqom Oh! X Crudo Volta Mixtape / Various Artists

Gqom Oh! X Crudo Volta Mixtape

Gqom Oh! X Crudo Volta Mixtape

「なにやらアフリカンなリズムの不思議サウンド…」と思って聴いていたが、これはアフリカの新しいサウンド「Gqom(ゴム)」というものなのらしい。このアルバムはロンドンのゴム系レーベルGqom Oh!とイタリアンDJ・Crudo Voltaがコンビを組んで製作されたコンピレーション。プリミテイヴなアフリカン・チャントとエレクトロニカの融合がとっても新鮮。 《試聴》

■Last Bus to Lake Park / DJ Clent

Last Bus To Lake Park

Last Bus To Lake Park

ジュークのアルバムだというならこれは聴かねばなるまい、ということでシカゴ・ジュークサウンドの重鎮DJ Clentが満を持して送るデビュー・アルバム。ジュークは基本一発芸みたいな所もあるが、ベテランDJの手に掛かるとさすが非常に多彩な技で攻めてくるなかなかに聴かせるジューク・アルバムとして完成している。 《試聴》

■Footwork or Die / DJ Diamond

Footwork Or Die

Footwork Or Die

「フットワークか死か!?」という威勢のいいタイトルを冠したフットワーク・プロデューサーDJ Diamondの新作。これぞフットワークと呼べるような痙攣的なリズムと神経症的なヴォイス・ループ、ひたすら薄っぺらい音で突っ走るシンセサイザー、時としてユーモラスで時としてシリアス、たまにはジャジー、というフットワーク玉手箱的な楽しいフットワーク・アルバム。 《試聴》

■Maniax / DJ Alina

Maniax

Maniax

ヴェイパーウェイヴの代名詞的レーベルDREAM CATALOGのアーチストDJ Alinaのアルバムだが、DREAM CATALOG的高湿度アンビエントでは全くなく、むしろエレクトリック・パンクとも呼ぶべきアグレッシヴで剥き出しな音を響かせている。とはいえその根底にあるのはDREAM CATALOG的ロマンチズムなんだよな。 《試聴》

■End of World Rave / wosX

End of World Rave

End of World Rave

こちらもDREAM CATALOGのアーチスト、wosX。やはりDREAM CATALOGぽくない音で、アナログ感すらあるシンプルな骨子を持った音ながら、どこか侘び寂びを感じさせるようなアンダーグラウンド・サウンドを鳴らしている。 《試聴》

Open Your Eyes (with 0PN) / DJ Earl

Open Your Eyes [12 inch Analog]

Open Your Eyes [12 inch Analog]

そしてそしてまたもや懲りずにシカゴ・ジューク/フットワーク!というDJ Earlのニュー・アルバム「Open Your Eyes」。ONEOHTRIX POINT NEVERやTASOとのコラボ曲も注目だが、ジューク/フットワークとして十分尖がった音を鳴らしており、エレクトリック音の使い方も洗練されている。やはりジューク/フットワーク作品はどれも粒ぞろいだ。 《試聴》

■New Start / Taso

New Start

New Start

こちらはLAのベース・ミュージックDJ、TasoのニューEP。DJ Spinn、DJ Earl、DJ Tayeを始め、DJ Rashadとのコラボ曲が並ぶが、メンツが示すようによりジューク/フットワークに接近しつつ、独自のベース・ミュージック・ワールドを展開している。今この辺の音がとても面白い。 《試聴》

■Presents the RaggaPreservation Society EP / Seekersinternational

Presents the RaggaPreservation Society EP

Presents the RaggaPreservation Society EP

カナダの変態エレクトロニック・プロデューサーSeekersinternationalの新作はサンプリングコラージュ・ドラムンベースとも呼ぶべき眩暈のするようなカオスでサイケデリックな音の奔流。中盤からもコラージュされループするダブ/ダンスホール・サウンドが縦横無尽に鳴り響き、まさに変幻自在なサウンドワークを堪能することが出来る。 《試聴》