音響シミュレーション・ソフトウェア ホロフォニクス ライブ


押入れ探索物件第3弾はカセットテープ・ブック《音響シミュレーション・ソフトウェア ホロフォニクス ライブ》である。【ホロフォニクス】というのはヒューゴ・ズッカレリという神経生理学者の人が開発した【なんだか物凄い立体音響録音システム】のことなのである。そして【なんだか物凄い立体音響録音システム】で録音された音は【なんだか物凄いリアルな再生音】で聴くことが出来る、というわけだ。このカセットブックには、そんな物凄い【ホロフォニクス】で録音された様々な生々しい物音、音楽が収録されている。出版は1988年、八幡書店
10分間の”サウンド・エフェクツ”では「ジッパーの開閉」「マッチを擦る・マッチ箱を振る」「粘着テープを剥がす」「ヘアカット(ハサミ)・ヘアドライヤー」などの物音が聴く事ができるが、マッチ箱を振るカシャカシャいう音や、髪の毛を切っているかのようにシャキシャキいってるハサミの音が、それこそ上下左右、頭の周りをクルクル回っているように聞こえ、耳元がこそばゆくなって来るほどの臨場感がある。録音原理は人間の耳の参照音がどうとかいう特殊なものらしいが、その録音方法は秘密にされているらしい。ちなみに再生にはヘッドフォンを着用することになっている。
サンプル:マッチ箱がカシャカシャいう音(※ヘッドフォンで聴いて下さい!)
その他のサンプル《おまけ ホロフォニックス》
いやー、これは凄かったですね!普通のステレオ音と違い、左右の位相だけではなく上下にも音が動くのが分かる!でも、マッチカシャカシャやハサミシャキシャキのリアルな音を聞いて「おおスゲエ!」と驚いて終わり、という側面もありましたね!そしてこれでこのカセットブックは¥4800!一応”物音”だけではなく中南米音楽やオーケストラのライブ音源も収録されていますが、【なんだか物凄い立体音響録音システム】は音楽聴くよりも「どうだ凄いだろ!こんなに超立体なんだああ!」と自己主張しまくってる物音のほうが面白かったですね。
しかしどんなに超立体でもマッチとハサミの音だけ、というのもある意味しょぼくないですか!?これって【超能力】とか言ってる割にたかだかスプーン曲げたり止った時計動かしたりとかしてなかった、昔の超能力番組のしょぼさを思い出させますね!まああれは単なる手品だってすぐバレましたがね!
それに聴いているこっちだって「これは【なんだか物凄い立体音響録音システム】なんだあ!だからなんだか物凄いんだあ!」と気合入れて聴くわけですから、どんなしょぼいマッチシャカシャカ音だって「うおおおおなんだか物凄い!」って反応してしまうじゃないですか。なんだか物凄いわりにその後【ホロフォニクス】についてはあんまり話を聞きませんから、結局これって”裸の王様”だったんじゃないのかなあ。

ホロフォニクスを紹介しているサイト。詳しい原理などはこちらを参照されてください。
23net.tv - Psychic TV Research Laboratory - Holophonics ホロフォニクス特集1
Keiziweb ver β - ホロフォニックスという立体音響技術