映画のデカイ画面はどうなんだ

この間『ジョン・ウィック:コンセクエンス』をIMAXで観てきたオレである。最近以前よりもIMAXで映画を観ることが増えてきた。なぜなら60過ぎのオレはシニア料金が適応されるので、一般上映だと1300円、IMAXでも1800円で映画が観れてしまうのである。60歳以下だとIMAXは2500円もするので、この料金だとちょっと考えてしまうが、1800円だとちょっと以前の普通料金並みだし、現在の一般上映の普通料金2000円よりも安いのだ。どうだ凄いだろ。映画ファンの皆様にあらせられましてはさっさと60歳になってシニア料金で観られるようにすればいいのである。

とは言いつつ、IMAXのデカイ画面はそんなに素晴らしいものなのか?と以前から思っていたのである。確かにIMAXは画面がデカイだけではなく画像が精緻で音も迫真的だと宣伝されているし、IMAX撮影独特の広い画角というのもあるのだが、実際映画を観始めて作品に没頭してくると、画面のでデカさとか画質とか画角とか音響とかまるで気に掛けていないことに気付くのだ。環境に慣れてくる、というのもあるかもしれない。もちろんそれらは良質だからこそ気にさせないという事も言えるのかもしれないが、映画を観ている間中「画面デカイ!画質キレイ!画角ヒロイ!音スゴイ!」といちいち感心なんかしていないのだ。

とはいえ「これはIMAXだからこそ堪能できた」という作品は確かにあって、まず『アバター』1作目、これはさらに3Dだったが、IMAX3Dでこれを超える映画は未だに存在しないんじゃないかと思っている。『ブレードランナー2049』も素晴らしい映像と音響だった。『デューン 砂の惑星』も映像音響共に始終「これは凄い」と驚かされっぱなしだった。あと『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』『エターナルズ』もかなりIMAXで観た恩恵があった。全体的に広大で非現実的な光景や風光明媚な景色を描いた映画は実にIMAXに適しているのだと思う。

しかし逆に言えば、しょっちゅうIMAXで観ているわけではないにせよ、この程度の本数しか思い浮かばないのである。エンタメ作品などは大画面で観たほうが楽しめるだろうが、人間ドラマなどの規模の小さな作品なら一般のスクリーンでも十分だと思えてしまう。そしてさっきも書いたが、画面の大きさというのは映画を観ている最中は大概忘れている。それはドルビーシネマも同様で、何度か劇場で体験したが、あれも何がいいのか違いがさっぱり分からない。

ただしここまで書いておいてナニなんだが、これはオレが老人だからというのもあるかもしれない。即ち、老人なので視力が衰えていて画質の良さが分かってない、聴力が衰えていて音響の良さが分かっていない、そういうこともあるのかもしれない。というかそれが結論なのか!?

さて話を変えて「スクリーンも音響もサイテーだった」映画館の話も付け加えておこう。今まで観た一番小さくて辟易したスクリーンは、大昔新宿のどこかの劇場で観た『WXIII 機動警察パトレイバー』だったな。ロードショー公開で観たのにスクリーンが畳並みの大きさだった。あれに呆然&驚愕だったよ!それとこれも大昔どこぞの古びた名画座に行ったときは、スクリーンに染みがあって、その染みがずっと気になって映画どころじゃなかった!

最近だと特に名を秘すとあるシネコンなんだが、小振りのスクリーンだったのはまだいいとして、これにさらに額縁上映していてもっと画面が小さくなっていて、なんでちっちゃいスクリーンにさらにちっちゃく映すんだよ!と憤懣やるかたなかった。このシネコン、音響も悪くて、上映中なんだか変な音がするな、と思って観ていたら、なんと音が割れていたんだよな。あれは酷かったなー。このシネコンはもう二度と行くまいと思った。やっぱりさあ、映画は大きいスクリーンで良質の音響で楽しみたいよね!観るならなにしろIMAX!(文章の趣旨が最初と逆になってんじゃないかよ!?)