『スター・ウォーズ コンプリート・サーガ ブルーレイBOX』観た (その2)


前回に引き続き、SW Blu-rayを観た記念にSWの思い出話などをつらつら書こうかと思います。

スター・ウォーズ エピソード1 / ファントム・メナス (監督:ジョージ・ルーカス 1999年アメリカ映画)


SWオリジナル・トリロジーが完結した後、プリクエルとしてまたもや3部作が製作されると聞いたときは躍り上がりましたね。そしてEP6公開から16年経った1999年、ようやくこのEP1が日本に上陸したわけですよ!いやあもうお祭り状態でしたね。すっかり気合入りまくってたオレは、有楽町マリオンに初日初回を観に行きましたが、この初回というのが確か午前6時だったんですよ。その初回のいい席が取りたくて、始発電車に乗って有楽町に辿り着いたら、既に100人以上の人が並んでいて、「いったいこの人たちは何時から並んでたんだ!?」と驚愕した覚えがありました。
入場が開始して席を取った後はまだ上映まで1時間ぐらい間があったんですよね。その間売店でSW新シリーズのグッズ買いまくりましたよ!シールだのバッジだの1万円分買ったなあ!頼まれてもいないのに知人にSWグッズのお土産まで買っちゃってましたよ!なんかもうすっかりハイだったんですよ!
映画のほうも堪能しまくりでした。公開当時もあれこれ批判的な意見の多かったEP1ですが、オレはもうなにしろSWの新作が公開されてそれが観られるというだけで感無量で、チマチマした批評をする気なんて一切ありませんでした。まー、バトルドロイドって、爪楊枝みたいで全然弱そうじゃない?とは思いましたが…。あと意外と例の評判の悪いジャージャーについても、特に否定的なことは思いませんでしたね。オリジナル・トリロジーとプロダクション・デザインの方向性がかなり違うのも逆に新鮮でよかった。
このEP1を観るにあたって、かつてEP6を観た時の反省を生かし、まさしく一切の情報を仕入れずに観に行ったのも面白く観れた原因かもしれません。TVも雑誌もEP1関係の情報はもう本当に神経質なぐらいシャットアウトしてました。SWファンの間でこのEP1がどういう評判なのか分からないけど、オレは少なくともとても好きな映画でした。ポッドレースのパソコンゲームとか買ってやってたよ!


スター・ウォーズ エピソード2 / クローンの攻撃 (監督:ジョージ・ルーカス 2002年アメリカ映画)


この映画も初日の初回に観に行ったのですが、なななんと劇場を間違えてしまい、正しい劇場へ辿り着いた時は既に開場しており、入ったはいいいものの席なんかあるのか!?と慌てふためきながら満席の劇場をうろうろしていた思い出がありますね。結局結構いい場所の席が一個だけぽつんと空いていてそこに座れましたが。
このEP2も楽しんで観る事が出来ました。全ての始まりが描かれるEP1に続き、EP2はそれがあれやこれやの事件に発展する様が実に面白かった。暗雲まさに垂れ込め風雲急を告げ!って雰囲気にゾクゾクきましたね。パドメとアナキンのロマンス描写が稚拙だという批評もありましたが、処刑のため闘技場に送られる二人のキスシーンがあんなにロマンチックだったんだから全然OKじゃないですか!そしてその闘技場に雪崩れ込むジェダイ騎士と彼らの乱れ撃つライトセーバーの煌き!さらにクライマックスのキルゴア中佐状態のヨーダ、いやあもう最高でしたね!


スター・ウォーズ エピソード3 / シスの復讐 (監督:ジョージ・ルーカス 2005年アメリカ映画)


SWプリクエル・サーガもいよいよラスト。冒頭のスペースバトルが何しろ凄い!Blu-rayでもクリスマスの電飾のようにキラキラ輝くスペースシップの光が目を奪いました。
そしてこのEP3はジェダイ騎士たちの終焉、アナキンとパドメの悲劇的な最後、ダースベイダーの誕生、そしてEP4の新たなる希望への架け橋…と万感の想いの詰まった作品なんですが、実は、劇場公開時はちょっと冷めて観てたんですよね。結局最後が予め決まっている物語を見せらている、と思えたんですよ。今見返すとそんなことは全然思えない傑作なんですが、なにしろ当時はそんなふうに観てしまいましたね。まあきっとツンデレの変形なんだと思いますが!
こうしてプリクエル・サーガが終わってみて気付くのは、オリジナル・サーガが男の子の成長と冒険の物語だったのに対し、プリクエルはベイダー卿ことアナキンさんが女で苦労し女でしくじるという大人っぽいというか生臭いお話だったんだなあということですね。パドメも不憫でしたがやっぱり忘れてはならないのはアナキンのお母さんですよ。男とか男の子とかは勝手に旅立ったり外の世界で戦ったりしてそれで世界を変えたつもりかもしれないけれど、プリクエルに登場する女の人たちってあんまりにも扱いが酷いじゃないですか。ジェダイの連中も金持ってない訳じゃないんだからアナキンのお母さんぐらい奴隷から解放してあげろよ。お母さん遠い星に、しかも奴隷のまま放って置いてその子供がきちんとした情操で育つかよ。ジェダイの教義が現実的なしがらみからの解脱ということなんだろうけれども、それにしてもお母さんの最期はやはり哀れだったと思うよな。パドメだってなんで「生きる気力が無くなる」ぐらいでホントに死んじゃうんだよ。あそこはなんだか納得できなかったな。
結局アナキンの運命を変えたのが母と愛する人、という二人の女性である事を考えると、女性をないがしろにしたから銀河の悲劇と紛争が起こったともいえるよな。まあそれはそれで運命だった、というのでもいいけど、せめてEP6の最後、ルークの前にジェダイ3人衆の霊体が現れ祝福したあとにでもいいから、アナキンの母とパドメが現れてもよかったんじゃないのか、そんなことをちょっとだけ思いましたね。やっぱさあ、宇宙の平和を守ったのは男たちかもしれないけど、そんな男たちの心の平和は、女じゃなきゃ守れなかった、実はそういうお話だともいえるんじゃないのかな。

■おまけ:特典ディスク

Disc7、8の特典ディスクには映画のアーカイブ集が収められていますが、なんといっても目玉はDisc9。これにはドキュメンタリー集とパロディ集が収録されており、このうちパロディ集が実に楽しい!面白い!これまでメディアに登場したありとあらゆるSWのパロディ作品(歌やらCMやらアニメやら映画のワンショットやらファン製作映像やら)をどどーんと100篇あまり、97分間に渡って編集したもので、このDiscだけを単体で発売されてもきっと買っちゃう!というかこのDiscを観るためだけでもBlu-rayBOX買っとけ!という凄い企画Discなんですよね。これ、SWファンで集まって酒飲みながらわいわいゲラゲラやりながら観たいわー。SWをかなり茶化した映像ばかりなんだけど、それを堂々と本家のDiscに収録したSWの太っ腹具合も素敵です。(↓こんな感じの映像が満載)