地球の運命知っとるケ!?〜映画『ノウイング』

■ノウイング (監督:アレックス・プロヤス 2009年アメリカ映画)


アカシックレコード」って知っとるケ!?

アカシックレコード (Akashic Records) は、宇宙や人類の過去から未来までの歴史全てが、データバンク的に記されているという一種の記録をさす概念。多くの場合、宇宙空間それ自体にその(一種の)記録がなされると考えられており、アカシャ (akasha) とはサンスクリットで「虚空」、「空間」を意味する。神智学(あるいは人智学)やリーディングの伝統(チャネリング)などでは精神的に目覚めた人は、この記録から、意のままに過去や未来の情報を引き出すことができるようになり、そして自己の人生の意義や存在の理由がわかるとされる。多くの預言者や神秘家がこれにアクセスし、予言として世に伝えてきたとされている。
Wikipedia:アカシックレコード

「聖書の暗号」って知っとるケ!?

ニュートンが死の直前まで研究した「聖書」に秘められた謎。ヘブライ語30万4805字に人類の来し方行く末は暗号として封印されているという謎をコンピュータを駆使し、ようやく白日の下に晒された3000年前の予言。ケネディ暗殺、ホロコースト、天変地異等、的中した事実は数知れず、そして新たに浮かび上がった「World Wide」の不気味な文字。奇跡か偶然か、全世界で轟然たる反響を呼んだ問題作。
聖書の暗号 (新潮文庫)

アガスティアの葉」って知っとるケ!?

アガスティアの葉は南インドに伝わる葉で、その昔、聖者アガスティアがこの世の人々の未来を予言し、それをpalmyra(パルメーラ)の葉に書き取ったものだといわれています。 一人一人の葉は指紋で識別できるようになっていて、葉にはその人の一生について細かく書かれていると説明されています。聖者アガスティアは葉を見に来る人の数も予言し、その人数分だけ葉が保管されているとも伝えられています。
アガスティアの葉は本物だろうか

ラプラスの悪魔」って知っとるケ!?

世界に存在する全ての原子の位置と運動量を知ることができるような知性が、もしも仮に存在すると仮定すれば(ひとつの仮定)、その存在は、古典物理学を用いれば、これらの原子の時間発展を計算することができるだろうから(別の仮定)、その先の世界がどのようになるかを完全に知ることができるだろう、と考えたのである。この架空の超越的な存在の概念を、ラプラス自身はただ「知性」と呼んでいたのだが、後にそれをデュ・ボワ=レーモンが「ラプラスの魔」と呼び始め、その名称が広まることになった。
Wikipedia:ラプラスの悪魔

『ノウイング』である。どっかのガキがタイムカプセルに入れたわけ分からん数字だらけの紙切れを50年後に発見した博士が解読してみたら「これは世界中で起こった大事故と死者の数を予言してる!?」ということが分かり、さらにこれから起こる大惨事の日にちまで分かってしまい大騒ぎさ!という映画である。まあしかし「数字が未来を予言しているんだあああ」というこの映画、言ってしまえばオカルトでありあっちの世界であり学研の雑誌『ムー』であり『MMR マガジンミステリー調査班』であり電波系の映画であるという事が出来るかもしれない。で、オレはこの手の胡散臭い話が大好きだったりするのである。

映画の方はお話がどうとかミステリーの真偽がどうとか言うものではなく、CGでガッチリ作られた大規模なディザスター描写の迫力を楽しめればそれで良いんではないかと思う。しかし"あんな人たち"が出てきてクライマックスはそこまでやっちゃうのかよ!と言いたくなるほどあんなことやこんなことになってオチはアレかよ!というどこまでも"トンデモ"の中の"トンデモ"を突き詰めた姿勢は潔いほどである。いやあ突き抜けてるなあ。なんかとんでもない宗教でも入っちゃったのかしらんこの監督。でも楽しかったからまあいいや!

この映画の監督アレックス・プロヤスは『クロウ/飛翔伝説』というゴス風味満載の大傑作を作っており、その後の『ダークシティ』はシュールな虚構性が実によく出来た佳作だった。しかし『アイ,ロボット』はSFセンスがイマイチであんまり好きじゃなかったな。『スピリッツ・オブ・ジ・エア』は見てないっす。こうして並べてみると内面とか精神とかちょっとスピリチュアル掛かった世界を描かせると巧いのかもしれないねこの監督は。この『ノウイング』もそっち系の世界を派手な特撮を絡めることで面白くしたんじゃないかな。

○おまけ:大予言データベース

■ノウイング 予告編