東京藝術大学大学美術館に特別展『日本美術を紐解く―皇室、美の玉手箱』を観に行った

東京藝術大学大学美術館に行ってきた

先週の金曜日は会社に夏休みを貰ってまたもや美術展に行ってまいりました。休暇貰って美術展って、オレってシブくないっすか(自己満足)。行ったのは東京藝術大学大学美術館で開催されている特別展『日本美術を紐解く―皇室、美の玉手箱』。

《展覧会概要》本展は、宮内庁三の丸尚蔵館が収蔵する皇室の珠玉の名品に、東京藝術大学のコレクションを加えた82件の多種多様な作品を通じて、「美の玉手箱」をひも解き、日本美術の豊かな世界をご覧いただくものです。代々日本の文化の中心に位置して美術を保護、奨励してきた皇室に伝わる優品の数々は、特筆すべき重要な存在です。

黒歴史ではありますがオレは高校卒業後、アートを学ぶ学校に入学したいなあと思い、結局は益体もない美術専門学校にしか入学できませんでしたが(しかもそれも中退)、そんなオレにとって東京藝術大学って憧れの的みたいな学校でしたね。もちろん東京藝大なんて高嶺の花で、入学できる程の技量も学力もありませんでしたけどね。しかし附属美術館とはいえ、この歳になってそんな東京藝大の門をくぐることになるとは思いもよりませんでした。人間長く生きてみるものですね。

その東京藝大ですが、上野が所在地だったんですね。そんなことも知りませんでした。それにしても上野は美術館や博物館が本当に沢山あって、さらに広大な公園と動物園まであるんですから、最近のオレにとって夢みたいな場所になりつつあります。当日は午前中に出かけたのですがあいにくの雨で、そんな中、東京藝大では学園祭が開かれており、美術館の前も結構の人だかりでした。この辺りにいる若い人たちの何人かは藝大生なんだろうなあ、と思うとちょっと甘酸っぱい気持ちになってしまいました。

さて今回の『日本美術を紐解く―皇室、美の玉手箱』、なにしろ日本美術が中心の展覧会となります。とはいえ、オレは西洋絵画なら人並み程度の知識はあるのですが、これが日本美術となるとチンプンカンプンだったりします。しかし最近あちこちの美術館に行くことが増え、そこで展示されている日本美術に接してみるとそれなりに作品の良さが分かってきて、今回の美術展もとても楽しみにして行ってきました。

特に観たかったのは、チラシを飾る鶏の絵だったんです。なんだか物凄くヴィヴィッドじゃないですか?とか言いつつ、観に行くまでこれがかの有名な伊藤若冲の絵だという事すら知らなったという、日本美術知識ゼロのオレでありました!そして!今回の展覧会で公開されいていた10幅にのぼる伊藤若冲の絵が!もう!大変に素晴らしかった!というわけでその伊藤若冲の絵を含めた今回の展示で気に入った作品を並べてみたいと思います。

伊藤若冲動植綵絵

伊藤若冲(1716-1800)の《動植綵絵》は1757~1766年頃にかけて製作された全30幅に及ぶ若冲畢生の大作であり、日本の花鳥画の最高傑作のひとつと呼ばれる作品群です。永らく京都の相国寺に収められていましたが、1889年に宮内庁に献上され、現在重要文化財/国宝となっています。(参考:動植綵絵|宮内庁 三の丸尚蔵館 The Museum of the Imperial Collections, Sannomaru Shōzōkan)今回の展覧会ではそのうち10幅が公開されていますが、さらにその中から気に入った4幅を並べてみます。

向日葵雄鶏図

紫陽花双鶏図

池辺群虫図

芦雁図

 

その他の展覧作品

その他にも屏風絵や置物、掛け軸、油彩などの日本美術が公開されていましたが、これらの作品の中で気に入った何作かは、ネットで探しても図像が存在していなかったりするんですね……。ネットって便利なようで意外と不便ですね。それでも探し出せた幾つかの作品の図像を並べてみます。

太平楽置物》海野勝珉 (1899)

《宮女置物》旭玉山 (1901)

《七宝四季花鳥図花瓶》並河靖之 (1899)

《牡丹孔雀図》円山応挙 (1776)