■ウィッチャー 1: HOUSE OF GLASS/ポール・トビン、ジョー・ケリオ
全世界で600万本以上売り上げたという超人気MMORPG『ウィッチャー』のコミカライズ『HOUSE OF GLASS』である。 さてそんな超人気ゲームをオレがプレイしたことあるのかというと、……実はやってない。
じゃあなんでこのコミカライズを読んだのかというと「表紙がマイク・ミニョーラだったから」、ただそれだけである。いやー、カックイイ表紙っすよねえ。じゃあ中身は?というと実はこれがゲームの事はまるで知らないにも関わらずなかなか楽しめた。
物語はモンスタースレイヤーである主人公ゲラルトが、旅の途中知り合った男と共に怪しげな森の奥の不気味な館に閉じ込められてしまう、というものだ。じっとりと薄暗い世界には常に魑魅魍魎が跋扈し、森は死の臭いを放ち、館には呪われた”何か”が息を潜めている。その中で主人公は化け物たちを倒しながら呪いの秘密を解き明かしてゆく。
読んですぐ、相当しっかり形作られた世界の中の一つの物語、というのがはっきり伝わってくる。これはそもそもゲームそれ自体の世界観が奥深いものだからなのだろう。コミックの構成自体は多少のもたつきを感じるが、淫靡かつ陰惨な雰囲気は縦横に漂っており、『ウィッチャー』の世界にすっぽりハマって楽しむことが出来た。
なにより、このコミックを読んだ後、ゲーム『ウィッチャー』をやりたくなってしまった、というのがこのコミックへの最大の賛辞となるかもしれない。それだけ主人公や世界観が魅力的だったのだ。というわけでゲーム『ウィッチャー3 ワイルドハント ゲームオブザイヤーエディション』をついつい購入してしまったよ!クリア時間100時間以上だってよ!ヤバイよブログなんか書いてる場合じゃ無いよ!
ウィッチャー 1:HOUSE OF GLASS (G-NOVELS)
- 作者: ポール・トビン
- 出版社/メーカー: 誠文堂新光社
- 発売日: 2017/11/10
- メディア: Kindle版
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ウィッチャー3 ワイルドハント ゲームオブザイヤーエディション 【CEROレーティング「Z」】 - PS4
- 出版社/メーカー: スパイク・チュンソフト
- 発売日: 2016/09/01
- メディア: Video Game
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ウィッチャー3 ワイルドハント ゲームオブザイヤーエディション 【CEROレーティング「Z」】
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■アオイホノオ(18)/島本和彦
いよいよ連載の始まったホノオ君なわけだ。例によってドタバタジタバタしているように見えはするが、よく観察すると確実にプロとしてやってゆく気構えが固まってきていて、同時に言い訳かませつつも「自分のやり方」を押し通すのが正解という事にきちんと気付いていて、 あーやっぱり少しづつ成長してるんだなあ、いいなあ若者が悪戦苦闘しながら成長するのを見るのは、とオジサンちょっと思った。
■BOX~箱の中に何かいる(3)/諸星大二郎
BOX~箱の中に何かいる~(3)<完> (モーニング KC)
- 作者: 諸星大二郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/10/23
- メディア: コミック
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諸星大二郎の超現実ダークファンタジー最終巻。所々苦しい部分はあったけど、作者楽しんで描いてるなあというのが伝わってきてこれはこれで面白かった。物語が、とか仕掛けが、というよりも諸星を読む、というのがなにしろ重要なことだからな。
■レイリ(4)/岩明均(作)・室井大資(画)
影武者少女の凄惨な生き様を描く作品なんだが、この4巻では影武者テーマから離れ、武田VS徳川の「高天神城の戦い」 を中心に描かれることになる、歴史的に有名な戦いではあるが、この戦いの背後に少女レイリの活躍があった、とフィクションが挿入されてゆく様が楽しい。とか言いつつ実はオレ日本の歴史チンプンカンプンなんだけど、この戦いに関しては「水曜どうでしょう」で扱ってたので知っていた!!
■食の軍師(6)/泉昌之
今回は「大衆食堂編」ということであちこちの大衆食堂を舞台としながら例によって東郷と力石がどうでもいいようなメニュー対決してゆくという流れ。まあしかし、大衆食堂、作者の趣味として分かんないでもないけど華が無いというか実の所フツー過ぎるんだよな。行って食ってみたいとあんまり思わないんだよな。とはいえ小技に走る東郷が力石の大技に常に撃沈させられる予定調和はやっぱり楽しい。
■監獄学園(プリズンスクール)(26)(27)/平本アキラ
前回までの長い長い「騎馬戦」ネタがやっと終わり、なにしろネタ引っ張り過ぎて飽きてきていた『監獄学園』なんだけど、通常運転に戻ってみるとこれが以前の調子を取り戻してきていて最高に笑わされた。しかもここからは超絶エロギャグだったのが超絶エロラブコメに発展し、これまでの登場人物たちがどんどん三角関係に陥ってゆく様にストーリーテリングの巧さが垣間見え、才能があってエロだと無敵だな、としみじみと思わされたのであった。
■聖☆おにいさん(13)(14)/中村光
『聖☆おにいさん』も12巻まで読んで「そろそろネタ切れかなあ」と思ってコミック買ってなかったんだけど、なんとなく久しぶりに買ってみたら意外や意外、ネタ切れだなんて失礼極まりの無い、まだまだそれがあったか!?と思わせる大ネタがかまされていて実に楽しかったな!作者ホントよくこれだけネタ尽きないよなあ。おみそれしました。
■呪いの都市伝説モンスター(アンソロジー)
呪いの都市伝説モンスター!!このアンソロジーは「口裂け女」や「赤マント」や「人面犬」など日本でお馴染みの都市伝説、「ゴートマン」や「バネ足ジャック」や「モスマン」など海外の都市伝説を題にしてそれぞれ10作品10漫画家で綴られたアンソロジーなんだね。強烈に企画モノ臭しかしないんだけどさにあらず、あまり馴染の無いホラー漫画家の作品が読めて、それらのイビツな味わいが楽しめて結構みっけもんだったな。何よりこのアンソロジー、花輪和一と逆柱いみりの新作が読めるってだけで価値あると思うよ。