■波よ聞いてくれ (4) / 沙村広明
まあ1巻目のときから書いていたような気がするが沙村広明というのは基本的に天才なのでその天才がやるとコメディですらこのような超高密度で息つく暇すら与えないとんでもない(しかも類を見ない面白さの)作品になってしまう、といういい例なのだが、こんな凄まじい作品にもかかわらず意外と気楽に描いているような気さえするのは常に1000%の能力で描いている作者が今作は900%ぐらいで描いているからなのだろうが、それでもなお常人の9倍のパワーを持つという恐るべき事実は隠しようもないのである。
■プリニウス(6)/ヤマザキマリ、とり・みき
この6巻ではプリニウスはアフリカへと渡り一方ローマでは皇帝ネロの周囲がゴタゴタドロドロとしまくっている。そして例によって相変わらず熱量の低い物語で、アフリカとローマが舞台でも画面は暗く寒々としている。そこが毎回、なんだかなあ、と思ってしまうのである。
■エリア51 (15) /久正人
遂に完結しましたね。万感胸に迫る最高の大団円でした。
■ジャバウォッキー1914 (3) / 久正人
え、まだ3巻だったっけ?と思っちゃうぐらい内容の濃いいつもの久正人です。
■いぬやしき(10) / 奥浩哉
まあ、もともと内容の無いお話でしたが、この最終巻も驚くほど内容が無いです。
■毎日かあさん 卒母編 (14) / 西原理恵子
あ、これも最終巻ですか。丸くなったサイパラはどんどんあざとくなってきててもういいかな。
■いとしのムーコ (11) / みずしな孝之
いつもの可愛らしいムーコです。しかし篠原さんの本命がうしこうさんだったとは意外です。ってか篠原さん可愛い。
■僕だけがいない街 (1)~(9) /三部けい
僕だけがいない街 コミック 1-9巻セット (カドカワコミックス・エース)
- 作者: 三部けい
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2017/02/04
- メディア: コミック
- この商品を含むブログを見る
実は相当話題になった作品だとか映画化アニメ化したとか全く知らず、Twitterでフォロワーさんが面白かったと言っていたのだけを読んで古本を全巻購入しました。評判通り面白かったのと、主人公が驚くほど前向きなのに感心しました。それとこの古本、8巻までレンタル本の転用だったんですが、9巻が新刊か古本で足されていて、マーケットプライスで全巻売るのもいろいろ大変だなとちょっと思いました。
■そせじ (1)~(3) / 山野一
ねこぢるyこと山野一の双子育児漫画、Kindle版限定発売です。あの鬼畜漫画家が育児漫画を描くとは意外だったんですが、作者の別の一面を見られたのと同時に育児漫画でも山野はやっぱり山野で、想像以上に面白く読めました。エピソードの視点も独特だし、なによりデザインぽく簡略化された双子のグラフィックが実に愛らしくて、山野の才能の一面を見せられました。双子たちはいつも軟体動物みたいにくねくねとパワフルに動き、この辺の描き方も実によく子供を観察しているなあと思わされました。これもっと話題になってもいいのに。