■激マン!(3)(4) / 永井豪
敬愛する
永井豪先生の自伝漫画の3・4巻。自伝漫画といっても幼少時からダラダラやるんじゃなく売れっ子漫画家になっている段階から描いているのが面白い。そして永井センセの代表作『
デビルマン』製作時の葛藤が、『
デビルマン』の漫画を殆ど丸々再話しながら進行してゆくという驚きの展開。『
デビルマン』のあのシーンはこんなこと考えながら書いてましたよーと微にいり細にいり描かれるので『
デビルマン』好きのオレには嬉しいですがなかなか話が進まないと言う難も。それにしても今回驚いたのはあの『
デビルマン』が、実は
シレーヌ編の後ぐらいで打ち切りが決定していたということですね。まさかホントかよ!?と思っちゃいましたよ。なんでもアニメのほうが終わっちゃたから続ける意味が無いという編集長の判断なのだそうですが、なんだこの先見性の無いアホ編集長は。しかし永井センセにはまだまだ『
デビルマン』の構想がたっぷりあったそうなんですよ。永井センセは考えた結果あの悪魔強制合体による世界終末の始まりを描き始め、それがどんな凄まじい形で結末を迎えるかは漫画好きの方なら誰しも知っていることだと思いますが、『
デビルマン』がもっともっと長く続いていたら、そこにはどんな恐るべきことが描かれていたのか、当時殆ど神がかりな描写力と発想力を持った永井センセがどんな世界を描いたのか、想像するだけで悔しいし気が遠くなりそうですよ。次巻ではいよいよ『
デビルマン』のあのクライマックス秘話が描かれるんでしょうね。あ〜これは本当に楽しみだ!
西原理恵子センセのじたばた子育て奮闘記も8巻、息子はすっかり大きくなり娘もとってもおしゃまになりました。いつもわあわあぎゃあぎゃあやってますが、この漫画のテーマはやっぱり「幸福」ってことなんだと思います。子供がいるから幸福、子供を育てるから幸福、ってことではなくて、なんにしろ、人は幸福のために努力するし、幸福のために毎日生きるということなんです。自分は、人とちょっと違う家庭で育ってしまったので、家族とか家庭というものがよく分からないままこんなオッサンになってしまいましたし、親戚やらなんやらと言うものには関わらずにこれからも生きてゆくでしょうし、サイパラ家にあるような幸福と言うものを現実に体験することなく一生過ごすことになるような気もしますが、それでも、サイパラ家のジタバタを、自分には無かった・無いであろうある種の生活というものを、目を細めて眺めてしまうんです。その幸福は自分にはないでしょうが、その幸福は、自分にも理解できるんです。だから、それでいいんだと思います。
ベルセルク第36巻はまだ巨大ナマコみたいなバケモノと戦っております。そろそろこのナマコのバケモノは飽きてきたのでサクッと血祭りにあげて次の章に行ってもらいたいです。例によって狂戦士化したガッツは強すぎるぐらい強いんで作者も困ってるんではないかと思います。そこで今回もまた新キャラ投入されました。前からちょろっと出ていた
不思議な少年ですがやっと仲間に加わったようです。なんかお目目ぱっちり系です。きっとまたファンタジー色が濃くなる思うのですが、別にかまわないです。それよりも
三浦健太郎先生はお体に気をつけて次の巻早く仕上げてもらいたいもんです。
ゲイの弁護士シロさんが相方のケンジに毎日作る家庭料理メニューが楽しい料理漫画第5巻。しかし毎度思うがシロさんマメだなあ。オレ今まで紹介された料理なんて殆ど作ったことないし食ったことも無いのも結構あるなあ。いっつもピザとかカレーしか食わないからなあ…。今回紹介されたメニューでは「アボガドとトマトのわさび醤油和え」が食いたいなあ。誰か作ってくんないかなあ。それにしても料理上手な方なんかはこの漫画の料理を始める最初のコマで何の料理か分かったりするんだろうか。オレなんか完成図見るまで何の料理かさっぱりわかんなかったもんもあるなあ。
巨人の宇宙船地獄編、タエちゃんがやっと服着ました。真っ裸で草むらに捨てられたりとかそもそも一回死んでたりとかヒロイン史上最低の扱いを受けているタエちゃんですがちょっと安心しました。裸で逃げ回っている他の人たちも早く服を着せてもらいたいものです。見てて寒そうなんだもん。それにしても巨人の皆さんはなんで目が四つもあるんでしょうか。正面に二つ、こめかみに二つ付いてても意味ないと思います。付けるんなら頭の後ろにするべきだったんではないでしょうか。だってそのほうが便利そうじゃん。
ゲーム製作会社を通してゲーム業界の裏事情をシリアスに描くお仕事漫画の7巻。しかしゲーム製作にはとても時間が掛かるかとは思いますが、もうちょっと展開早くしてもらってもいいのではないかと。それと主人公チームの現在作ってるゲームが横シューティングで、さらに因縁のゲームとして取り上げられこれから製作に関わろうというのが"伝説の
RPG"で、なーんかゲームの最近の時流からちょっと離れているような気がします。あと
レーティング云々のテーマも出ていますが、現行で既に日本でリリースされているゲームの
レーティングのあり方は決まってしまっているようなもんだし、これを話題にするのもなんだか遅れているんじゃないかなあ。