Mass Effect 2 (Xbox360)


ここん所夜も眠らずやりまくっているゲーム、それがこの『Mass Effect 2』であります。スペースSFテーマのRPGなんですが、海外でおそろしく評価がいいので興味はあったものの、「ボリュームありそうだしなー今さらRPGチマチマやんのもかったるいしなーもうすぐ別のゲームも発売されるしなー」などとあれこれ理由を付け、一生懸命無視しようとしてたんですが…誘惑に負け結局購入、そしてやりはじめてみると「世の中にこんなに面白いRPGがあったのか!」と驚愕&目から鱗、ただ今プレイ時間20時間あまり、クリアに向けて驀進している最中であります。

ストーリーはややこしいいっちゃややこしいですが、要するに広大な宇宙を舞台に人類・異星人混成のチームが銀河を揺るがす未曾有の危機に命を懸けて果敢に挑んでゆくという『スタートレック』みたいなドラマだと思えばOKです。会話によるテキストが膨大で、ゲームをプレイする前はややこしい話を長々と聞かされる(読まされる)のは退屈かもなあ、と思ってたんですが、実際プレイしてみるとこれが全く逆、さまざまなキャラクターたちと会話を重ねてゆくことにより次第に『Mass Effect 2』世界の詳細と今回の事件の全貌が明らかになってゆき、なお一層物語の中にひきこまれてゆくんですよ。『2』というだけあって前作が存在するんですが、実は自分はプレイしてないんですよ。物語的には本当に続編という形で地続きになっているらしく、前作からの因縁の物語があったり前作の登場人物が現れたりとかもありますが、実の所前作やってなくてもゲームの面白さは全然遜色ありません。

ゲームのメインストーリーはおおおまかな流れとして敵勢力に対抗するために銀河を飛び回って仲間を集めるミッションと、その仲間の要請により様々な惑星に赴くミッションで構成され、さらにそれに沢山のサブクエストが加えられています。サブクエストはやってもやらなくともよく、メインストーリーだけプレイしていればクリア時間は30時間ぐらいなんだそう。とりあえず自分はサクッとクリア目指します…そしてこのゲームの途中途中で仲間になってくれるエイリアンの種族が実にバラエティに富み、その背景にある物語もユニークなんですね。この『Mass Effect 2』の楽しさの一つはこの仲間たちの魅力ある造型にもあるでしょう。仲間になるエイリアンは結構怖い顔した連中が多いんですが、段々と愛着が湧いてくるから不思議です。このへんも『スタートレック』を思い出させますね。

RPGですが戦闘は『Gears Of War』みたいなTPS(3人称視点)のアクション・ゲーム・スタイルで、様々な銃と特殊攻撃を駆使して戦うことになります。基本はリアルタイムバトルですが、時間を止めて選択画面を開き特殊攻撃を選択した後新たな攻撃に移る、なんていうこともできます。このRPG+TPGというシステムがなかなか心地よくて、ちまちまコマンド選ばなきゃ戦闘が進まない従来的なRPGなんかより全然快適なんだよなあ。経験値はミッション終了後に加算され、その際スキルを伸ばすことができるようになっています。他にも銃器や装備を「研究」という形でアップグレードできますが、その為には銀河に散らばる様々な惑星を巡って資源を採取しなければなりません。この資源採取、惑星をスキャンして探査船を打ち込むだけなんですが、意外と楽しかったりします。こういったシステムにストレスが少ないところもいいですね。

RPGというとどうも和製の大作モノを思い浮かべてしまい、人気タレントによく似たちゃらい造型の少年少女がコミックみたいなストーリーの中で愛や希望や友情がどうたらこうたら言いながら時折「うおおおおお」とか「貴様だけはゆるさん」とか雄叫び上げたりするようなのばかり想像してなんだか食傷していたんですが、この『Mass Effect 2』はSF世界を舞台にしながらキャラクター同士の物語がとても大人っぽく、ときには残酷であったり非常に苦いものだったりします。そしてもちろん、宇宙船やその内部、武器や装備などの様々なガジェットの未来的なデザイン、きらめく都市や危険に満ちた異星のビジュアルが実に秀逸で、SF好きにはこたえられないものがあるでしょう。最近はアクションやFPSばかりやってましたが、久方ぶりのRPG傑作を体験してしまいました。


Mass Effect(マスエフェクト) 2

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Mass Effect 2 (輸入版)

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