Hello / µ-Ziq
かつてAFXと共にドリルン・ベースの覇者として君臨したµ-Ziqことマイク・パラディナスもデビューして早30年になるのらしく、月日の経つのも早いものである。今作でも目まぐるしく鳴り響く高速ジャングルビートは健在で、その寸分違わぬモザイクのように精緻に構築されたリズムに美しく時に暖かなメロディが被さり疾走してゆく様子は実に幻惑的であり、そしてスリリングだ。今回のオススメ。
Goodbye / µ-Ziq
そのµ-Ziqがアルバム『Hello』に先行してリリースした6曲入りEP。
Ultra Truth / Daniel Avery
UKエレクトロニック・シーンで注目を浴びるDaniel Averyのニューアルバムはヘヴィーなダーク・エレクトロニカ。導入部はリリカルでナイーブな曲が並ぶが、次第に幻想的であると同時に意識的にノイジーさを強調した終末感溢れるドラムンベースへと受け継がれてゆく。そして後半はこれらが昇華されたかのようような美しいメロディの曲へと収斂してゆくのだ。お勧め!
The Work / Gold Panda
ロンドンを拠点に活躍するプロデューサーGold Pandaの6年振りとなるニューアルバム。多彩なリズムを操りながら色彩感豊かなハッピーでドリーミーなサウンドワールドを展開。幸福感に満ち美しく儚げなそのサウンドは今年を締めくくるのに最高のものとなるだろう。
ESCAPOLOGY / KODE9
ベースミュージックを中心としたユニークなアーチストを擁するHyperdubレーベル。その主催者Kode9のニューアルバムは複雑なリズムとエクスペリメンタルなサウンドが躍る先端的エレクトロニック・サウンドだ。
Feorm Falorx / Plaid
WARP Recordsの看板アーティストPlaidの実に11枚目となるアルバム。テクノロジカルなサウンドながらどこか人間臭く暖かな印象を持つEDMサウンド。
Streetlands EP / Burial
ロンドン出身の孤高のダブテクノ・プロデューサーBurialのニューEP。今年初めにリリースされた長編作『Antidown』の続編的位置付けの作品という事だが、なにしろBurialなので相変わらずズブズブドロドロとダークにのたうち回るいつもの音である。
Wuddaji / Theo Parrish
デトロイトハウスの最重要プロデューサーTheo Parrishの2020年にリリースされた6枚目のアルバム。こってりと黒いミニマル・アフロビートが癖になる。
100% GALCHER / Galcher Lustwerk
クリーブランド生まれのディープハウス・プロデューサーGalcher Lustwerkのニューアルバム。1台のシンセ、1台のドラムマシーン、1台のカセットレコーダーで録音されたミニマルの極致ともいうべきハウス・サウンド。
Sometime Not Now / Cubicolor
Anjunadeepレーベルからリリースされたアムステルダムとロンドンを拠点に活躍するエレクトロニックバンドCubicolorのニューアルバム。Anjunadeepなので当然エモさ爆発のEDM。
Functional Designs / Deepchord
デトロイトを拠点に活動する謎のダブテクノ職人、Deepchordによる5年ぶりとなるフルアルバム。ダブテクノなので当然ズブズブ。