アンソニー&ジョー・ルッソ兄弟監督によるNetflix映画『グレイマン』が面白過ぎた!

レイマン (監督:アンソニー・ルッソジョー・ルッソ 2022年アメリカ映画)

アベンジャーズ インフィニティ・ウォー&エンドゲーム』を撮ったアンソニージョー・ルッソ兄弟がネトフリ映画を手掛ける!というアクションスリラー『グレイマン』です。「おーアベンジャーズ監督かー観てみよ―かなーでもネトフリ映画ってちょっと不安なんだよなー」などと減らず口を叩きながら観始めたオレですが、これがぬぁんと!超絶的に楽しい&面白い&サイコー過ぎるアクション映画でした!なお作品は一部劇場で先行上映されていますが、オレは家でネトフリで観ました!

【物語】"グレイマン""ことコート・ジェントリーは、""シエラ・シックス""のコードネームを持つCIA工作員。過去に連邦刑務所で服役していたところをCIA管理官のドナルド・フィッツロイにリクルートされエージェントに転身した。組織内屈指の凄腕暗殺者となったジェントリーだったが、ある一件をきっかけに事態は一転、自分がCIAから追われる羽目に。かつての同僚ロイド・ハンセンから世界各地で命を付け狙われる中、工作員のダニ・ミランダ (アナ・デ・アルマス) の助けを借り、ジェントリーは過酷な戦いに身を投じていく。

Netflix『グレイマン』映画館で公開!

いやあまずキャストがいいっすねえ!主人公”グレイマン”を演じるのが『ドライヴ』『ブレードランナー2049』のライアン・ゴズリング!敵役ロイドを演じるのが『キャプテン・アメリカ』シリーズ、『ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密』のクリス・エバンス!”グレイマン”に協力するはぐれCIA工作員役を『ブレードランナー2049』『ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密』それぞれで主演二人と共演したアナ・デ・アルマス!オレは『ブレードランナー2049』が相当好きな人間なんで、ゴズリング&アルマスが一緒に画面に登場しているだけでうっとりしてしまいましたよ。

脚本はMCU作品を数多く手がけてきたクリストファー・マルクス&スティーブン・マクフィーリー。さらに原作はベストセラー作家であり、「ジャック・ライアン・シリーズ」でトム・クランシーとも共著したマーク・グリーニーの『暗殺者 グレイマン』シリーズ。このシリーズ、1作だけ読んだことがありますが、なかなかに力技のアクションサスペンス作品なんですね。……とまあこんな具合に監督・配役・脚本・原作と、最強の布陣で描かれるのがこの作品ということなんですね。

物語は「ワケアリの過去」を持ったばかりにCIAの使い捨て工作員として生きる"グレイマン""ことコート・ジェントリーが、ある作戦任務で「相当ヤバイブツ」を入手したところから始まります。その「ブツ」とは作戦の責任者カーマイケルが世界中でヤラカシてきた「非合法すぎるヤバイ作戦」のデータを収めたUSBだったんですね!ブツを引き渡すのを拒んだジェントリーは、カーマイケルの送り込んだ「ソシオパス・エージェント」ロイドとその軍団により命を狙われ、世界各国を飛び回りながら敵殲滅の機会を伺うんです!

まあ言ってみれば「ミッション・インポッシブル」であり「ジェイソン・ボーン」であり、「世界いちのワルモノCIA」と丁々発止で渡り合うその他多くのアクションスリラーの、その傍流作品の一つと言えるわけです。そういった部分では設定それ自体にはっきり言って新味はありません。しかしその新味の無さを、豪華なキャストと、テンポのいい脚本と、ピリッとした会話と、超絶的なアクションと、たっぷりとお金の掛かった物量作戦により、ひたすらゴージャスかつ旨味テンコ盛りな作品として完成させているんですよ。

ネトフリ映画ってどうもイマイチな作品が多く(というか殆ど)、有名監督作品ですらがっかりさせられるんですが、この『グレイマン』に限っては舌を巻いちゃうほどに完成度が高く、「ホントにこれネトフリ映画かよ!?」と若干厭味ったらしく言いたくなるほどの素晴らしい出来でした。これはもうアンソニージョー・ルッソ兄弟と脚本マルクスマクフィーリーの、MCUでしのぎを削りまくってきた業界最高峰とも言える手腕によるものなのでしょう。

そのアクションの凄まじさは、アクションスリラーの大好きなオレですら「壊しすぎ!殺しすぎ!」と絶句したほど、殆どディザスター&ジェノサイド状態!いくら「世界いちのワルモノCIA」の極悪作戦とはいえ、ここまで破壊と殺戮を繰り広げていったいどう収拾つけるんだ、というぐらいにやりたい放題!特にプラハでのつるべ打ちに展開するアクションは、こんなアクション誰が考えたんだ、いったいどうやって撮ったんだ(いやまあCGだろうけど)と唖然呆然とさせられ、しまいにはあまりのとんでもなさにゲラゲラ笑ってしまいました!もう「ド派手だったらそれでいいんだよ!」と開き直るアンソニージョー・ルッソ兄弟の高笑いが聞こえてきそうなほどでした。

とまあ大変充実しまくったネトフリ映画『グレイマン』、続編もありそうな気がしますが、その時は是非劇場で観たいですね!