今度の『ジョン・ウィック:チャプター2』も殺して殺して殺しまくりだッ!?

■ジョン・ウィック:チャプター2 (監督:チャド・スタエルスキ 2017年アメリカ映画)


伝説の殺し屋ジョン・ウィックさんが前作に引き続き殺して殺して殺しまくる!という映画『ジョン・ウィック:チャプター2』でございます。
こんな零細映画ブログをやっているオレでも、観た映画のことを書くときは一応ネタバレしないようには気をつけているのですが、今回の『チャプター2』はどう書いてもネタバレの恐れがありません。ええ、なにしろ今回もとりあえず殺して殺して殺しまくっているだけだからです。細かい枝葉はいろいろありますが、どれもこれも殺しまくるための方便、殺しまくるための理由付けに過ぎません。
ただまあとりあえず物語を書いておきますと、「前作で殺し屋を引退した筈のジョン・ウィックさんが止むに止まれぬ理由で再び殺しをやることになり、それによりまたもや大騒動となる」、これだけです。映画を観る方もきっと「今回もどんだけ殺してくれるか」が一番の興味だろうと思われますので、ストーリーなんてあってもなくても一緒です。ちなみにこのブログで前作の感想を書いていますが、この『チャプター2』に関して言いたい事もそんなに変わりありません。ですから前作を楽しんだ方は今作もきっと楽しんで観られることでありましょう。

前作の感想:殺して殺して殺しまくったれ!〜映画『ジョン・ウィック』 - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

しかしこれではあまりに内容のないブログになってしまいますので(まあもとから内容がないと言われればそれまでですが)、ちょっと感じたことを二言三言付け加えてお茶を濁してみましょうか。
だいたいジョンさん、「伝説の殺し屋」とか言われてますが、逃走経路を計算しないで殺しをやってその後敵方に発見され当然のようにエライ事になるっていうのは、少なくとも殺し屋としてはかなーりマズイ事なんではないでしょうか。殺し屋っていうのは隠密裏にターゲットを葬り去って跡形もなく消え去る影のような存在の筈じゃないんでしょうか。前作の流れも同じようだったことを考えると、学習能力皆無っていうかそれとも単なるお茶目さんなんでしょうか。
むしろ「ターゲットを葬った後のドンパチを楽しむイカれたおっさん」という見方もできますが、相当不効率であるのは確かです。これって「プレイしてるのがステルスゲームなのに何を勘違いしたのか無双しまくって弾薬も体力もジリ貧になりゲームオーバー間近」というのと同じ状況じゃないですか。これでは殺しの腕は最高だが殺し屋としては3流以下ということになってしまいます。
それともう一つ、この『ジョン・ウィック』世界、殺し屋が多過ぎ!今作ではジョンさんの命を奪うため街中の殺し屋が次から次へとジョンさんに襲い掛かり死闘が繰り広げられますが、いやなにこの「犬も歩けば殺し屋に当たる」みたいな過密な殺し屋人口は!?そもそも「殺し屋の為の秘密ホテル・コンチネンタル」って世界のあちこちにあるみたいだけど、世の中こんなに殺し屋だらけでのべつまくなしに殺し合いしてたら普通に世の中崩壊してね?
・・・なーんてことを書きつつ、実のところホントはそんなことはどうでもいいんですけどね!だってそんなこと言ってたらドンパチにならねえもん!この映画はほとんどチートの如く殺しの手腕に長けた男がひたすらカッコよく殺しまくる様を楽しむための映画なのであって、余計な茶々を入れるのは野暮というものでありましょう。殺し屋だらけの世界、というのもある種のコミック乗りともいえ、その馬鹿馬鹿しさや有り得ない設定こそが楽しかったりします。そういった面でこの作品はひとつのおバカ映画として楽しめればそれでいいんだと思います。チャプター3も製作されているようですが、次回もきっと面白い作品になっていることでしょう。