『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』1作目にノレなかったオレが2作目である『リミックス』を観たのだが

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス (監督:ジェームズ・ガン 2017年アメリカ映画)


最初に正直に書くと、2014年に公開されたマーベルヒーロー映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』には、まるでノレなかったオレである。大宇宙を舞台にちょっとやさぐれたヒーローが活躍し、異郷の惑星!スペースシップ!エイリアン!宇宙戦争!といったものが画面に躍るいわゆる「お気楽スペースオペラ」は、オレのようなSF好きには格好の作品だった筈なのに、あにはからんや、つまらなかったのである。

しかし映画は周囲に大絶賛で受け入れられているのではないか。これはもう、作品の質の是非というよりも、オレに合わなかった、ということなのだろう(この辺はブログ記事『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』はオレには合わなかったが、それは映画のせいじゃない、オレのせいだ。 - メモリの藻屑、記憶領域のゴミで書いた)。

それにしてもなぜ面白く観られなかったのだろう、と思ったのである。むしろ、面白く観たかった、とすら思ったのである。面白く観られなかったことが残念だったのである。そして今回続編である『リミックス』が公開されると聞き、オレは「今度こそ面白く観たい」と思ったのである。そしてもう一つ、実は前作は劇場ではなく自宅でBlu-rayでの視聴だったからではないか、と思ったのである。

実はこのBlu-ray、「きっと買ってもいいぐらいに面白いに違いない!」とわざわざ購入しての視聴だったのだ。オレなりにリスペクトはしていたんだ。しかし劇場と自宅では視聴環境は雲泥の差だ。オレはここで「ちゃんと劇場で観れば!きっと!面白いに違いない!」と自分を鼓舞したのだ。だから、前作が合わなかったつまらなかったとか言っていたにもかかわらず、初日に観に行ったのだ。この辺の心掛けだけでも、ファンの皆さんは少しは許してもらえるだろうか。

という訳で劇場で観た『リミックス』、ええと、『スターウォーズ帝国の逆襲』で『ルパンVS複製人間』で『マンオブスティール』でちょっと『エクスペンダブルズ』と『タクシードライバー』が混じってて、結論的に言うなら『ワイルドスピード』だった。そういう映画だった。え、面白かったかって?あ、う〜ん……。

劇場で観ることの迫力と醍醐味は確かにあった。少なくともつまらなくはなかったし、楽しめた部分は多かった。映画を観ながら懸命に「ツッコミ禁止!ツッコミ禁止!」と自分に言い聞かせ、「きっと楽しい!きっと楽しい!」と思い込もうとしていた。しかし観終ってみるとやはり、悪くはないが良くもなかった。物語にしてもキャラにしてもあちこちにばらまかれたフックにしても外連味たっぷりで、というか殆ど外連味しか感じなかったのだが、その外連味が「好き」か「好きになれない」かしかない映画なのだなあ、と思えた。

特にキャラクターが、やはりダメだった。全員出オチ感丸出しな方々だった。主人公にはあまりに薄っぺらい人格しか感じなかったし、アライグマはアライグマにしか見えなかったし、ちっちゃい木は「どうです可愛いでしょ!」とツイッターで猫画像連投されている時の気分にさせられたし、筋肉男は雛壇芸人程度の賑やかし役だったし、青男は青かったし、触覚女は目ん玉フォトショ女を思わせたし、何と言っても緑女が、大変申し訳ないのだが、オレにはビジュアルが気色悪すぎて、ずっと違和感以外のモノを感じなかった。「肌の色で人を差別するなんてレイシストのやることだわ!ヒドイ!」とかどうか言わないでくれ。そんなつもりじゃないんだ。頼む。この通りだ。

こういったキャラも含めてSF的なビジュアルが香港のタイガーバームガーデンや台湾の金剛宮やベトナムのスイ・ティエン公園やシンガポールのハウパーヴィラやタイのワッパーラックローイみたいだった。どういう意味かはあえて聞かないでくれ。すまない。大変にすまない。こうして謝っているので許してほしい。

いや、よかった部分もある。金色星人だ。金星人ではない。あいつら顔からなにからみんな金色なのな。スゲエよな。だって金色なんだぜ?頭悪すぎだよな。おまけにタカピーなのよ。金色だから。こいつらが金色のバトルシップを遠隔操作して襲ってくるんだよ。スゲエよな。なにしろ金色だし。しかしそれにしてもやっぱりウンコも金色なんだろうか、と考えてたら映画どころではなかったよ。いや、重ね重ね、すまない、本当にすまない。