『ゲーム・オブ・スローンズ 第五章: 竜との舞踏』と『ダウントン・アビー シーズン4』を観た

ゲーム・オブ・スローンズ 第五章: 竜との舞踏 (全10話)

父タイウィン殺害後、密かにキングズ・ランディングを脱出したティリオンは、ペントスに着く。ミーリーンでは、デナーリスがドラゴンを幽閉している牢を訪れ、手に負えないほど大きく成長した子どもたちを前に恐れおののく。一方、黒の城ではジョン・スノウが、自らが七王国の王だと主張するスタニスと、彼に囚われた“壁の向こうの王"マンス・レイダーの狭間で揺れる。

米HBOのファンタジー・ドラマ・シリーズ『ゲーム・オブ・スローンズ(GoT)』、これまでTV放映が待ちきれずBlu-rayを購入して観ていたのだが、今回の『第五章: 竜との舞踏』からHuluで一挙公開ということになり、やっと大枚はたいて観なくてもよくなったオレである。しかしBlu-rayで観ようがHuluで観ようが相変わらずドロドロのギタギタな物語展開を見せる『GoT』である。
それにしても回を追うごとに登場人物も舞台となる国も増えてゆく『GoT』だが、はっきり言って殆ど覚えていられない状況であるのも確かである(しかし新キャラがガンガン登場する分旧キャラもガンガン死んでゆくけどね!)。この第五章にしても「こいつ誰?」「ここどこ?」「こいつとこいつになんか因縁あったっけ?」と終始頭の上に疑問符を浮かべながら観ていたことを白状しよう。ひょっとしてオレ、『GoT』向いてないのかな…。
そんな中、理解した部分だけで言うと、「王都は新興宗教流行って鬱陶しいことになってる」「貧乏臭い北部では貧乏臭い連中が貧乏くさい派閥争いをしている」「北の壁でもグダグダやってるけど要するに膠着状態だ」「海の向こうの銀髪のチャンネーはそろそろいろいろメンド臭くなってる」「〈顔のゲーム〉意味わかんないしまだるっこしい」「そんな中でドワーフのおっさんだけが運命流転していて面白い」といったところだろうか。
全体的にこの第五章は過渡期というか次なる第六章への序章というか、平べったく言うと「手広くやりすぎたもんだから長い割には個々の物語があんまり進行しない」感じがしたなあ。そもそも七王国ってぐらいだから一話毎にそれぞれのエピソードばらまいてたらそりゃあ進行しないよなあ。「突然スパルタカス状態」とか「銀髪のチャンネー日本昔話状態」とか「ゾンビVSフランケンシュタイン的展開」など盛り上がるエピソードもあったけどね。そろそろ四つぐらい王国滅ぼして物語を収束させてくれたほうが個人的にはありがたいんだが。というか何章まで作るんだ?

ダウントン・アビー シーズン4 (全10話)

シーズン3最終話ラストシーンの衝撃的な事故から半年が過ぎ、時は1922年。哀しみに暮れるメアリーを、トムは、ダウントン・アビー再建のため運営に関わってもらおうとするが、実権が自分の手に戻ることに夢中のロバートは、難色を示す。メアリーの目を覚ましたのは、ヴァイオレットの助言と、カーソンの優しさだった。階上の人々は、それぞれが自分の進むべき方向を見定めて進み始めた一方で、今度は、階下に、壮絶な悲劇が起きる…。

いやあ、前回のシーズン3、あの衝撃のラストにはホント呆然とさせられましたね!一緒に観ていた相方さんと二人、「えぇえぇえぇ〜〜ッ!?」と絶叫しながら『新婚さんいらっしゃい』の桂三枝みたいに椅子から転げ落ちましたよ。というわけでシーズン4、あの大事件を乗り越えた・あるいは乗り越えてないダウントン・アビー家が描かれることになります。
まあしかし、そもそもこのシリーズ、イギリス製作作品という部分で、アメリカのCATV作品みたいなエゲツないドツボ状態に至ることはありません。だからこのシーズン4でもあれこれ事件は起こるけど、最後には「ああよかったね」とほっこり安心させてくれます。シーズン3までの中心的なもの(ネタバレるから書けない)が欠けてしまったので今回はエピソード全体が小ぶりに目に映ってしまうのは残念なんですが、それでも愛すべきキャラの皆さんがそこここで立ち振る舞う様を観るのはやはり楽しかったですね。
こんな『ダウントン・アビー』ですが、先ごろ現地で放送されたシーズン6で終了だそうです。え!?ここからまだシーズン2つ分のエピソードが展開するの!?と逆に驚きですが、さらに映画化の噂もあるそうです。